【あんスタ!!】プレイヤー代理主人公の消滅
あんスタ!!で、あんずはお役御免になったという話
日本語が下手です。ご了承ください
メタメタのメタ
あんスタ!!のあんずの変化
まずはスタ!!の印象深かった、大きい変化三つ。
イベントストーリーの出番
「あんずの視点で進む物語にアイドルキャラが登場する形」から「ドルキャラの視点で進む物語にあんずがたまに登場する形」にシフト
比重も減ったが、回数自体が減ってる
スタ!の頃、あんずの言及・登場がなかったのは『チェックメイト』『クロスロード』『メテオインパクト』の追憶イベ3回だけ
スタ!!では過去編じゃなくても登場しなくなった。
全く言及されないイベストも4年間毎年増え続けてる
あんず独自の歩み
基本的にワケあってアイドルのそばにいない時が多い
正直言ってES1年目で一番関係性深まったキャラはアイドルキャラではなく黒根姉弟
アイドルより先に退職。えぇ……(困惑)せめてTrickstarと同じタイミングに独立すると思ってた
元々「プレイヤー代理」にすごく向いてるキャラではなかったけどここ数年で拍車がかかったような気がする。
フィーチャースカウト死す
ユーザーが他のストーリーで減った夢成分を定期的に摂取できる手段はフィーチャースカウトのストーリーだと思ったのに 消えちゃった!!!
こういう一対一の軽いイチャコラ気分が味わえるストーリーはもはや絶滅危惧
スタ!!のあんずさんの路線変更はどこから始まったのか。二つくらい原因を考えてみた。
あんスタの形の変化
あなたは「推し」にな~る
コンテンツ消費者は自分がコンテンツの進行・制作過程に参加してると思った時に対象に愛着を持って入り込む。
アイドルものでこれを大成功させたのが二次元のアイドルマスターシリーズと現実のアイドル候補生オーディション番組だ。実際はゲームシナリオをプレイしてるだけでもプロデューサーの自分とアイドルが二人三脚で走ってきた結果のように感じるし、業界の諸事情で企画されたアイドルデビューもファン一人一人の一票と応援の結晶に見える。
参加型マーケティングとかfansumerとか用語は色々あるけど、個人的には「わしが育てた商法」と思っている。
だからスタ!のあんずはただの「転校生ちゃん」ではなく、「プロデュース科」設定になった。そして当時のストーリーはアイドルを育てる感覚というか、一緒に成長する気持ちが味わえた。まぁ似たようなものである。
ところで最近のアイマスはシャニマスと学マスみたいな「育成シミュレーション」に力を入れている。こういうゲームでは定期的に新たな育成モードとシナリオが追加されて、キャラクターがもっと好きになる内容のストーリーが用意されているし、試行錯誤の末トゥルーエンドにたどり着いた時には達成感を味わえる。
『あんスタ!!』は違う道を行く。プロデュース体験を強化するのではなく誰でも推し(ファン)になりやすいようにハードルを下げる方向に向かっている。
簡単なポチポチゲー&わかりやすい音ゲーのどっちか一つやればいい
時間かけてプレイしなくてもほとんどのストーリーコンテンツが読める
リアルアイドルの推し活をする感覚で楽しめるよう、バーチャルライブ、グッズ販売、各種プロモーションとコラボが活発に行われる
あんスタの売上を考えると「確かにこっち路線もありだな」って思う。
「プロデューサー」はいらない
こういうコンテンツの変化をさりげなく実感できるのが各種キャンペーンのストーリーとセリフ。スタ!時代はあんず個人になんか言うパターンが主だったけど、スタ!!では作中ファンに対してセリフを言うパターンが多くなった。ユーザーは「アイドルを応援するファン」の役になったのだ。
プレイヤーによる育成シミュレーション感を諦めたから、あんずがみんなの司令官役になる必要はない。スタ!時代みたいに全ユニットから引っ張りだこだ~ってなることもない。あんずPと関わらなくてもアイドルたちは勝手に成長するので。だから出番が減ってもおかしくない。
また、忘れそうになるけどスタ!時代は「ドキッ!イケメンアイドルだらけの学校でわたしが唯一のプロデュース科女子高生⁉」みたいなノリでアイドルと共にゼロから成長する青春学園ストーリーなところがあった。一応あった。あった気がする。記憶はなぜか黒く塗りつぶされてるけどあんガルとあんボイをもとに作られたゲームだからそういう時代があったはず。
まぁ今はこのザマというか、アイドルが主役やってる物語になったので、あんずの比重も減るし全てのキャラと仲良くいちゃつく必要もなくなったな、とも思う。
つまり、スタ!!では「プロデューサー」どころか「プレイヤー代理キャラ」の必要性が低くなってる。
だがあんずさんには生存戦略があった……!
あんずの形の変化
ビジュアルはない(ある)
スタ!とスタ!!の間には大きなイベントがあった。
テレビアニメ『あんさんぶるスターズ!』の放送。この時にあんずには「アニメ版のキャラデザ」と「アニメ版の声優」がついた。
この時以来、シナリオライターやイラストレーターなどの制作側も、私たちユーザー側も、ゲームには一度も出たことがないあんずの顔立ちを知っている。アニメ版の設定画、立ち絵の一つも公開されてないのにみんなあんずは碧眼で、こういう髪型で、喋りだしたらCV坂本真綾だろうな、という共通意識がある状態で制作が進んでいる。つまり『名もなき花の』以来の全てのストーリーには、「あんずの顔と声がある」と思われる。
だからなんというか、前以上に「独自のキャラになってしまった」感がある。脇役ばかり任されても物語が成り立つくらい。背景も設定も行跡もビジュアルも全部あって、もうプレイヤー代理役でいられない。それなら独り立ちさせるだけだ。
これが反映されてるのが衣更真緒、鳴上嵐、三毛縞斑の第二話。この初期キャラストは元々スタ!とガル!!ではいわゆる「親愛ストーリー」枠で、キャラクターのレベルを上げるとあんず姉弟が相手キャラクターと親交を深める内容が見れた。
これが「キャラクターと主人公(=プレイヤー代理)のストーリー」枠から「キャラクター同士のストーリー」に代わったことから「スタ!!の路線変更」が推測できる。そしてあんずがそのストーリーに「対象キャラクターと絆があるキャラ」として登場したことから「あんずの路線変更」が推測できる。
居場所に俺たちはなるッ!!!
スタ!時代のあんずは、割と「世界に愛されて信頼されるキャラ」だった。だがスタ!!では、それに加えて「あんずを信頼しきれないキャラ」や「愛されてるゆえに向けられるヘイト」が可視化された。(あんず中心シナリオ=スタ!の『お見舞い』とスタ!!の『スプリングベッド』「メインスト1.5部」『イービルTELEPHONE』の雰囲気を比べるといい)
スタ!!のあんずは全キャラに愛を向けられるキャラではなくなって、信頼関係がある、親密なキャラたちとの関係性が引き立つ傾向がある。普通のキャラみたいだ。これの最高潮が、Trickstarの居場所宣言。
これが発せられた時点で、あんずは「みんなの中心点」としての役を一旦終えたと見られる。さらにトリックスタジオへの独立が確定した時点であんずが他の男の元他のユニットを居場所として選ぶ可能性も消えたことになる。
ちなみにあんずはTrickstarの登場イベント25回全部に登場してる。(スタ!18回、スタ!!7回(『グラデュエーション』を含む))そりゃそうなる。お前が5人目だ。
これからもフリーのプロデューサーとして全キャラと関わりは持つだろうけど、所属はかぎりなくTrickstarに近い。やっと居場所を持つことが許された、解禁された一人のキャラクターが今後どう成長するか見ものです。
坂本真綾さんのsyncはいいぞ~~~
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