第203夜 スペックだけは凄いんだけど
今夜の写眞機は、OLYMPUS L-1です。M707、OM101でレンズ交換式一眼レフがコケたものの、新たにレンズ一体型一眼レフとして、AF一眼の生き残りをかけたのがL-1です。
いわゆるブリッジカメラです。コンパクトカメラと一眼レフの橋渡しをするということからブリッジカメラと呼ばれていて、ネオ一眼とも呼ばれました。35mmから始まる4倍ズームを搭載していて、これがワイド端の35mmの状態です。
こっちがテレ端の135mmです。万能ズームと同じでかなり伸びます。
AFレンズなので、ZUIKOでなく、OM-101と同じように、OLYMPUS LENS銘になっています。ED(特殊低分散ガラス)レンズですが、4.5-5.6で暗めですが当時は普通にこんなものでしたよ。
鏡胴には焦点距離が書いてありますが、ステップズームは出来ず、のそ~っとズームします。
名前の通り、L型のボディーで、スナップ向きではないです。そもそも、そんなに機敏には動作しません。
シャッター周りはこんな感じ
左側、L-1の銘が入ってます。グリップストラップが付いてますが、ネックストラップも付きます。特殊形状だけど。
ズームは電動で、ゆっくりとした動作ですので、構えてからでは間に合いません。
電源はスライドスイッチ。その横にセルフのスイッチ。
セルフの先のレバーを操作すると、ストロボが跳ね上がります。なかなかの迫力。
グリップの親指の所にスポット測光のボタン。
ストロボ内蔵なので、あまり使い道のない、アクセサリーシューは蓋付き。
レンズ交換出来ない代わりになんでも詰め込んだので多機能です。多機能の操作は、液晶横の釦で操作します。
シャッター速度:B,15~1/2000、連写可能
露出:TTL評価測光,中央部重点測光,スポット測光
露出モード:プログラムAE,夜景プログラムAE,ポートレートプログラムAE,絞り優先AE,マニュアル
多分、取説を持って出かけないと使いこなせません。
裏蓋をあけるとファインダーの下から開きます。オートローディングで、撮ったフィルムは赤のゼブラマークの穴から、厚みのある裏蓋の中へ格納されます。フィルムが入ってないと液晶にEのエラー表示がでます。
シャッターは、電子制御縦走金属幕。DXによる感度自動設定になってます。一応、本気モードの作りです。
この多機能機が売れたかとどうかは微妙ですが、どのメーカーのブリッジカメラもデジタルへの橋渡し的な位置で、微妙な存在で終わった様な気がします。デジタル黎明期は、こんな形のデジ一眼になると思ってたんですけどね(CAMEDIA はこんな形でしたけど)、今やみんなクラシックな一眼スタイルですね。フィルムやってみたいけどって方は、どうですか一台。1000円くらいで買えますよ、人気ないから。