第190夜 全てのFの始まり
今夜の写眞機は、Nikon Fです。日本光学初の本格的なシステム一眼レフカメラです。
マウントはニコンFマウントで、この後デジタルので引き継がれていきます。ボディーは、堅牢で、壊れず、質実剛健を絵に描いた様なカメラです。
ボディー右側は、手絞りボタンと、ミラーアップのノブ、そしてセルフタイマーとなっています。
左は、レンズ着脱ボタンと、シンクロ接点です。
軍艦部です。見るからにかっちりとした作りです。
巻き戻しクランクのみです。
右は、シャッターダイアルとその上に、シンクロセレクタ窓があり、シャッターボタンはNikon Sの配置そのまま。外周は、ロックとリワインドのリリース。巻き上げレバーの中心は、カウンターとフィルム長表示になってます。
背面です。ファインダー窓が大きくて見やすいですね。ファインダーの横に、取り外し用のボタンがあります。
底です。背面は、下にずらして外します。
左に背面を外すためのロックノブがあります。
右に感度設定ダイアルがあります。黒が白黒用、赤がカラー用です。ただの表示なので、どっちを選んでも機能的には変わりはありません。
背面のボタンを押すと、ファインダーが取り外せます。
外してフォトミックファインダーを付けました。フォトミックファインダーは、露出機構を組み込んたファインダーです。
絞りの連動はカニ爪で行う、所謂ガチャガチャです。
フォトミックは、定点式TTL連動露出計内臓(cds)で、中央重点測光になります。シャッタースピードは、B、X、1~1/1000秒に対応。内部だけでなく、ファインダー上部にも露出計指針があります。
フォトミックのシャッターダイアルが、本体のシャッターダイアルと連結されていて、シャッター値を本体に伝えます。
側面に電源ボタンがあります。ニコンに詳しい人は?となったかも。68**台はネームプレートの角が当たってフォトミックは付きません。これは、フォトミックを付けるためネームプレートを交換してあります。
あっさりと死ぬCdSがいやな方には、ニコンメーターはどうですか?
ファインダーの前を覆うほどのセレンで測光します。未だに精度はともかく針は振れてます。
これも絞りはガチャガチャで連動します。メーターの爪がネームプレートを掴んでいます。
爪の裏側。単純な構造です。なので、壊れませんね。見えないところのネームプレートがお洒落です。
構造は、まんまセレンの露出計をそのまま取り付けた格好です。
感度設定と、指針を読むプレートが一体になっています。
露出計を見ながらシャッタースピードを選択します。
シャッタースピードの連動はフォトミックと同じです。
シンプルな機械式故に壊れるところがありません。電池も要らないので、いつ何時でも撮影者の要求に応えてくれるのは、頼もしい限りです。プロが愛用するのも分かりますね。