第145夜 Sの命は短くて
今夜の写眞機は、Canonet Sです。キヤノネットの発展型後継機種になります。
変更点は一目瞭然、底部トリガーをやめて、上部回転レバー式の巻き上げになりました。露出センサーもセレン光電池からCdSに変わりました。
レンズは新設計の、CANON LENS SE45mm F1.7です。
レンズ前から、感度設定と、ゾーンフォーカス指標です。
シャッターはコパルSVで、速度は1/500~1秒、とBになります。
感度の反対側がシャッタースピードの指標になっています。シンクロはMX切り替え式です。
上部回転レバー式になったので、普通の軍艦部になりました。CANONETのロゴのフォントがちょっと洒落たフォントになってます。
巻き上げレバーは軸の部分がシャッターボタンになっています。カウンターは、裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式です。
背面はとくになにもないです。ファインダーは、二重像合致式連動距離計で、ブライトフレームによるパララックス自動補正トリミング表示のあるファインダーです。フィンダー内に絞り目盛りとメーター指針のある適正露出窓と連動範囲外警告表示がされます。
底はトリガーの代わりに電池ボックス。1.3VのHP型水銀電池1個使用します。
正常進化したのもつかの間、10月に発売して、その翌年3月にはQLシリーズにとって変わられてしまいました。実に短命でした。