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命の洗濯

今日は命の洗濯をして来た。埼玉県は越生。昨日まで面接が立て続けであったのと、ばあちゃんの介護でストレスが最高潮だったからだ。

それは首も回らないような感じで、昨夜、やはりnote友の月穂咲良〜幸せの羅針盤〜さんのオススメもあり、湯船に大量の塩を入れてデトックスしたりしていたのだが、この土日は天気も悪いというし、来週の月曜の最後に控えている面接の天王山を前に、体をリフレッシュしようと思ったのだ。

実家からは、約60キロ。

途中、まわりの景色がどんどん田舎になって行き、菜の花畑に囲まれた片田舎のコンビニがあったので、昼休憩に立ち寄ったのだけれど、ぼくが車を停めた先に、田舎には珍しく、最近見ないような、本当に服がボロボロの浮浪者がにこやかに座っているのだった。

こんな片田舎で浮浪者なんて。食べるものなんて、一体あるんだろうか・・・?

今日は天気がよかったので、ひなたぼっこでもしてるのかなと、コンビニでフレンチトーストと缶コーヒーを買いタバコを吸っていたんだけど、どうしても、その浮浪者のことが気になり、買ってきたフレンチトーストをそのままあげようか、それとも、半分あげようか、まわりの人間はそういうのはよくは思わないのだろうか、なんて考えながらタバコを吸っていたんだけど、車に戻ると、もうそこにはその浮浪者はおらず、自転車でツーリングしているらしき男がコンビニで買ったパンをほうばっていたのだった。

ぼくはタイミングを逸したと思い、その浮浪者が座っていた場所から、少し歩いて彼の足跡を探したのだが、浮浪者にしては足が速いのか、その姿を忽然と消していたのだった・・・

しょうがなしに、また車に戻りそれを発進させると、その浮浪者が向かったと思われる方向には、高麗神社と書いた看板があった。

ッ??

もしかしたら、ぼくは失敗したのかな?なんて、思った。

こういうのって、よくある話だ。

神様が浮浪者に化けてる話。

あ〜、こういうのって、やはり、考えたりしてたらいけないんだね、善意があるなら後先考えずなにかを差し出すものだ、なんて、ひとり後悔しながら、また、越生に向かったのだった。

今日の目的は越生にある。黒山三滝。

埼玉のパワースポットらしく、開運にも通づるというし、久々に滝の近くに行って穢れを取ってもらおうと思ったのだ。

そこから、どんどん山の中に進み、まわりに緑が押し寄せてきた。

あぁ、やっぱり、自然はいい。観ているだけで癒やされる。

そのコンビニから約1時間はかかったろうか、まわりがほとんど森となり、道も対向車とすれ違えないほど狭い道となり、ほどなくすると目的地にようやく着いた。

無料駐車場に車を停めて外に出ると、全然、空気が違う。

なんだろう。やはり、外界と違い、いい気が流れているようなのである。

ぼくは肺の底から深呼吸をし、そこから歩いて10分という黒山三滝に向かったのだった。

今日は平日ということもあり、あまり、他の観光客は少なく、車から出て一応マスクはしていたんだけど、阿呆か!と、マスクを顎にかけ、目的地まで邁進するのだった。

マスクを取ると、これがこんなにも違うかというほど、深い森の香りがした。

一応、他の客とすれ違う時は気にして、顎にかけたマスクを掛け直すのだが、それが終われば、また、マスクを顎にかけ、全身でその場の空気を吸った。

途中、古い土産屋とか軽い食事どころがあったのだが、途中にあったイワナとかの放流釣り場をしている店先に、手作りの梅干しが売っていたので、帰りにはそれを買っていこうなんて思いながら、ひたすら目的地を目指した。

しかし、気持ちいい。本当に気持ちいい。こんな開放的な気持ちになるのは本当に久しぶりだった。

・・・でもないか(笑)2ヶ月前だが、三峯神社行ってるからな(苦笑)

それからまた山道をずんずん進んでいくと、左手に天狗の滝というものがあった。

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天狗の滝

でも、ここは帰りに観させて頂こうと、先を進めたのだった。

湘南の江ノ島にあるような鄙びた土産屋を過ぎると、そこそこの滝に出た。

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なんか、あんまり大きな滝ではなかったので、写真の赤い橋からマイナスイオンを頂きつつ、奥の道に進むと、完全な山奥となり、これ修験者の道じゃないかと思わしき、ハイキングをするには険しい山道になっていたのだった。

これじゃ、まるで修験者みたいだなと苦笑しつつも、それでも先をどんどん進んでいくと完全に山道となり、その男滝、女滝と呼ばれる滝はどこにあるんだろうと思っていると、木の標識があり、もと来た道に向かって、男滝、女滝と書いてあったのだった。

例の小さな滝が目的地ということだったのね。

昨日が大雨だったので、足場が悪いかと、ワークマンで買ったゴムのフィールドブーツを車で履き替えていて、そのまま進んでいっても問題はなかったのであるが、目的地は滝だ。

しかたなしに、また、ぼくはもと来た道を引き返したのだった。

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男滝
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女滝

ようやく、目的地に着いたぼくは、例の赤い橋から少し降り、男滝の滝壺の近くの岩に腰掛け、しばらく、全身でその滝を感ずるのであった。

本当は一目憚らず、瞑想をしたかったのだが、若いカップルの観光客もいて、少し恥ずかしかったので、そこで軽く目を閉じるだけであったが、たぶん、昨日の雨で水量も多いのだろう。

その男滝から勢いよく流れる水の音に、ぼくはしばし耳を傾けるのであった。

「ぼくの中の穢れをすべて洗い流してくれ・・・」

大体、10分くらいはそこにいただろうか。深い深呼吸をさせてもらっていたんだけど、やはり、他の観光客が端からいらっしゃるので、邪魔になってはいかんと、その滝を後にしたのだった。

途中、見晴台という看板があったので、その道をまた進んでいくと、

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完全に修験者である(笑)

さっきの男滝、女滝のところに立て看板があり、そこには、ここが室町時代からの修験者が集う、有名な霊山だったようなのだ。しかも、関東の拠点であったらしい(驚)。

だからか・・・この感じは・・・

なんか、ハイキングするには、ちょっと、山深過ぎるというか、この山は全体が岩山なのだ。

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どおりで、なんか、普通の山と感じが違うのだと思った。辺り一面、岩だらけで、岩山に木が無理やり張り付いている感じ。

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これらを登るには軽装過ぎるので、見晴台まで行くのを諦め、最後に帰りに立ち寄ってみようと思っていた、天狗の滝に行ってみた。

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天狗の滝

これ、ヤバくないッスか!!

この奥の山に、関東に修験道を広めるべくこの地でご活躍された修験者”栄円”さんの墓があるそうだ。今度、来る時にはお参りに行ってみたいものだ。

そして、お約束通り、車までの道の途中にある土産屋に立ち寄り、お約束通り、そこのばあちゃん自家製という梅干しを買った。

たった500円で結構な量だったのだが、そのばあちゃんに1000円を渡し、ばあちゃんが奥でお釣りを持ってくると、その梅干しの横に、そこの店主と思わしきじいちゃんが今朝、山から採ってきた野性的なわらびを並べているではないか!

迷わず、ぼくは

「1束、いくですか?」

と、聞くと、なんと、200円という。

でも、わらびなんて買ったことないし、一体、どれくらいの量を買っていいもんか迷っていると、店の奥から500円のおつりを持ってきたばあちゃんが、

「何束買う?ちょうどいま500円持ってきたから、3束で500円でいいよ」

というので、ぼくはやはり迷わずそのまま3束買い求めたのだった(笑)

意外と商売上手だな、なんて、思いながら、そこを後にし、車の駐車場へ戻っていったのだった。


しかし、霊山だなんて、全然、知らなかったよ。


期待以上に、リフレッシュできたんじゃないか??


そして、家に着き、スマホで撮ってきた写真を眺めていると、こんな写真が撮れていた・・・

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コレ、なに?

霊気??

この霧のようなものの端が虹色になってる・・・



思いもよらない旅となり、ぼくは例の浮浪者に感謝するのであった・・・



今日は、久々に、深く寝れそうだ。



感謝👍





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