
マシンナーズ構築論
この度、縁があって「ストラクチャーデッキ マシンナーズコマンド-R」で強化された(はずの)マシンナーズについて、現環境での戦い方を模索する機会を得た。
発売当時は「オルフェゴール」の流行で「システムダウン」が流行っており、デッキパワーで劣る上に無駄にメタもかぶるという最悪のスタートを切ったマシンナーズというデッキであった。
では、今はどうかというと、「ドラグーン」禁止による「オルフェゴール」の実質的な環境落ちにより、最低限メタを受けない状態からスタートすることが可能となっていた。
本記事ではそんな「マシンナーズ」デッキを現環境を意識して構築してみた解説記事となっている。
構築を預ける相手が遊戯王の大会に復帰する初心者であったことなども考慮して、基本的にシンプルな作りとゲームプランを軸にしている。
そのため、基本的にはその他のテーマとの混ぜ物を考慮しない構成となっている。
マシンナーズの強み
「マシンナーズ・カーネル」によるモンスター除去、および継戦能力。
「マシンナーズ・フォートレス」によるビートダウン
途切れにくい大型の機械族モンスターで打点ラインを作り、戦闘でアドバンテージを獲得していくことが基本となる。
ゲームプランの中心となるカードも上記の2枚であり、この2枚を早めに揃えることがデッキの目的といえる。
マシンナーズサンプルリスト
バランスよく様々な展開を取り込むことを最重視している。
また、前面に太いモンスターを置き、後ろに質の高い罠、という盤面が理想。
モンスターによる妨害を踏みに来た相手を罠で効率よく落とす。
またはその逆ができれば理想。
マシンナーズ展開理論
マシンナーズの展開パターンはおおよそ下記の2パターンが基本とっている。
ハンドに応じて足りないコンボパーツをギアフレーム、メタルクランチでサーチして補っていくのが定石といえる。
コンボパーツを確実に揃えられるという特性上、「再編成」の価値は非常に高くデッキ内でも指折りのパワーカードである。
展開パターン
・エアレイダー+カーネル
・ラディエーター+メガフォーム
どちらの展開もボードにカーネルを供給することができるが展開の細部に違いがある。
「エアレイダー+カーネル」パターンは展開が遅く、相手ターンにならないと条件を満たさない代わりに、増殖するG、灰流うららの影響を最小限の被害で受けることができる。
「ラディエーター+メガフォーム」展開は展開に成功すれば自分のターン中にカーネルを成立させることができ、即効性に富む。
また、ギアフレーム、メタルクランチといったカードが展開に絡んだ場合、「VFD」による制圧も視野に入るため、最大値が高い。
個人的には、先に挙げた「エアレイダー+カーネル」の展開パターンの方が妨害に強く好みである。
特に、後者のパターンはメガフォームへのうらら、墓穴など、妨害されると致命的な部分が存在する上に、コンボパーツとなる2枚は単体では強い動きを作れない事故要素を抱えているからである。
単体で機能しないカードよりも、単体で機能しやすいカードで展開を狙った方が安定性は高い。
しかしながら、ハンドによってはVFD展開を狙った方が強い場面も存在するため、ラディエーター+メガフォームの動きを狙えるように構築内に1枚はパーツを置いておくべきだろう。
実際の展開例
・エアレイダー+カーネル
カーネルコストにエアレイダーss
相手ターンに、エアレイダーef、自身を対象にフォートレスss
カーネルef、カーネルss
最終盤面
カーネル+フォートレス
遅い代わりに展開の成功でカーネル+フォートレスが揃う。
・ラディエーター+メガフォーム
メガフォームコストにラディエーターss
ラディエーターef、対象自身、メガフォームss
メガフォームef、カーネルss
最終盤面
カーネル
カーネル単騎は強くないのであまり狙う意味もない。
後述のサーチ組と組み合わせた展開を狙うべきだが、カーネルを出さずにそのままランク8につなぐこともできるので一応覚えておくとよい。
・ラディエーターorメガフォーム+メタルクランチ
メタルクランチで足りないカードをサーチして行う展開。
本構築ではラディエーターを用いた展開に重きを置いていないため、クランチでのパーツ獲得に不確定要素が絡んでしまう。
この際にアンクラスペア(新規)を挟むことで、ヒット率を上げることができる可能性がある。
メガフォームコストにラディエーターss
ラディエーターef、対象自身、メガフォームss
分岐1(VFD展開)
メガフォームでメタルクランチss
メタルクランチ2体でVFD。
後続が残らず、カーネルへのアクセスもできないが、一応VFDが成立する展開。
後続のなさからあまり強くないので、積極的に狙うべきではないと考えているが、手札がモンスターだらけで後続が確保できているならば、むしろ積極的に狙ってよい。
また、モンスター効果を主体とするデッキ相手にはもちろん有効。
分岐2(メタルクランチ+カーネル)
メガフォームでカーネルSS
・ラディエーターorメガフォーム+ギアフレーム
メタルクランチパターンと同じく、足りないパーツをサーチして展開する。
メガフォームコストにラディエーターss
分岐1(カーネル+ラディエーター)
ギアフレームef、装備対象ラディエーター
ラディエーターef、対象自身、メガフォームss
メガフォームef、カーネルss
最後にssするモンスターがレベル8なら8エクシーズに繋がる。
分岐2(カーネル+装備ギアフレーム)
メガフォームコストにラディエーターss
ラディエーターef、対象自身、メガフォームss
メガフォームef、カーネルss
ギアフレームef装備対象カーネル
ギアフレームの破壊耐性を活かしてノーリスクぶっぱが可能。
後手まくりでは重要になりそう。
その他の展開要素
ここまで見ていただいた通り、ギミックを回していてもコンボパーツを揃えるのが精一杯であり、フォートレスへのアクセスが非常に行いにくい。
そのため、エアレイダーを除いたフォートレスへのアクセスは、素引きかリサイクラー、「超臨界」のようなカードに限られる。
リサイクラーはメタルクランチよりも安定して狙ったカードを落とせるため、VFD展開を行わないならば、メタルクランチ、メガフォーム、ラディエーターを完全に廃してしまった方がおそらくは安定する。
その場合のサンプルリストも載せておく。
サンプルリスト
エアレイダー展開重視構築
サイドチェンジの指標
おまけ Gの使い方
基本的にチェーンを組む特殊召喚が行われるタイミングでチェーンして発動する。
逆に言えば、1枚もドローできないGの投げ方は原則行ってはならないプレイとなる。
今回は、タブーとされているGの投げ方の内、例外だけを記しておく。
・アレイスター、十二獣、プランキッズモンスターの召喚成功時。
そのままリンク召喚を行われてしまうとよくないので手損覚悟で投げる。
・ペンデュラムスケールが揃ったタイミング。
同様の理由
・タイトな勝負のスタンバイフェイズ
主にET,ED,サイド後のパンクラケアなど