これが、自分の詩集『ことわり付喪神』です(ブログ’21年9/8からの転載)こうべ市民文芸の2席の作品「旬」とかの公開
これが完成した『ことわり付喪神』です。
例えば、こんな詩が載っています。
* * * * *
旬
小さいころ
バナナが黒く腐ったから食べられない
と僕がいったら
「馬鹿だな
それが甘くて食べごろなんや」
と父さんがいった
食べると
たしかに甘かった
今
僕は じきに六十歳となる
黄色い肌に
ポツリと黒い染みもできてきた
あれ?
僕も食べ頃か
くっくっくと
黒いバナナが台所で笑っている
背の高い誰か と
* * * * *
これは、たぶん、詩集中、最も古い詩で、’18年度「こうべ市民文芸」で2席(2位)を獲ったものです。
制作時間、1時間で、付き合いで投稿して、入賞してビックリしたものです。
バナナと、黄色い肌の染みのアナロジーを意識して、最初から作ったもので、
個人的には、どこか西脇潤三郎の有名な詩「天気」の雰囲気をパクってる(?)んじゃないか、
影響されてるよね、と思っています。
詩集は、基本的には、某新聞に入選した作品や、詩誌『ココア共和国』や『ユリイカ』に入選した作品、その他様々なコンクールで入賞した作品でほとんどを構成しております。
ですので、パブリックな評価を得た作品ばかりですので、一応、駄作はないはずです。笑
ちなみに、表紙のパステルでキュビズム風(?)のスケッチ画も僕自身が昔、描いた作品を使用したオリジナル作品です。
ただ、どこで売ったものか、Amazonで登録したらいいんですかね?
100冊あります。笑
【追記】9/9
この詩集に載せてある作品群は、『現代詩手帖』の掲載される暗号のような、いわゆる〈現代詩〉としては、〈分かり易い〉と僕個人は、思っています。
けれど、半分ほどの作品は、リアルな詩の教室で提出すると、
ほとんどの詩を書く一般の方々からは「難解だ」とか、「難しい」とか言われたものになります。
多種多様な作風のものがありますが、某地方新聞で入選した作品は、比較的〈分かり易い〉もので、コロナ禍の生活や日本社会、作品によれば、将棋の藤井聡太王位・棋聖に関するものも2篇あったりもします。