230728_阿波踊りの話
2023/07/28
友人たちから神楽坂の阿波踊りに誘われて、見に行く。浴衣がドレスコードだと言われて、箪笥から唯一持っている浴衣を着る。僕が和服を着ると明治の書生のようにしか見えなくて、華もなにもないが仕方ない。
神楽坂駅で一人と合流してスーパーへ買い出しに行く。入店する直前に、先生から「合格でした」と連絡が来て、審査がどうにか通過したらしいことを知る。いつもなら買わない高めの缶詰やビールやらを買い込んでレジに行くと、レジ打ちのおばちゃんに「男の人の浴衣はいいねぇ」と褒められる。
友人たちの事務所のテラスから通りを見下ろすように、阿波踊りの一団一団(連というらしい)が踊り過ぎゆくのを眺める。上から見ると、衣装の色鮮やかさやフォーメーションの変化、体の使い方などそれぞれの個性がわかりやすい。お囃子も、前と後の連の異なる音がビルの谷間を乱反射して、空中で混ざり合う。この変則的なリズムに、どこか浮き足だった気持ちになる。その瞬間ばかしは街全体から自分が祝われているような気分になった。
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