「シェアハウス」というパワーワードの呪縛。
結論から言うと、シェアハウス運営(業務委託)は2017年終わりまで4年ほど行っていたのですが、現在はスタートアップとして賃貸仲介・管理業(宅建業)のオンラインサービスを提供しています。
お知り合いの方や友人から、「シェアハウスやってる紀野さん」と紹介される事がとても多いです。確かに、過去形では間違っていないのですが(笑)事業を進めるにあたり、会社の方針や事業領域が広がってきたので、これを機会に簡単に纏めました。
1.ベンチャー / スモールビジネス期 (2014年〜17年)
(1)事業の方針:ローリスク・ローリターン。資金は売上、融資で賄う。
(2)事業内容:企画、運営の業務委託。
・対象物件:シェアハウスのみ。
・人的リソース:フリーランスメンバーの人的労働力のみで行う為、メンバーのキャパ超えをすると業務依頼をお断りしていた。
・働き方:シェアハウス住み込みで昼から起きて夜中まで和気あいあいと行う。プライベートとビジネスの境目が無く、友達を巻き込んで組織を作らずに業務を行っていた。
(3)事業の沿革
・2014年:代表紀野がフリーランスとして外国人の住居、職業、ビザのサポートを行う。(総合商社を退職後、民間の国際協力の様な事をやりたかった。)
・2015年:シェアハウス案件が増えて来た為、10月に法人化。
・2016年:「シェアハウス」の企画、集客、施工、運営:リフォーム、入退去運営、コンセプト企画など計300件程受託し、業務委託で現場を学ぶ。事業アイデアをVCに持ち込み、鼻で笑われ、早くミーティングを終わらせたい雰囲気を強く出される(笑)
・2017年:紀野がプログラミングスクールで講師だったエンジニアにお願いし、後に賃貸プラットフォーム「AtHearth」となるMVP「Live 'n Tokyo」→「BeLiving(名称変更後)」を開発し始める。※その後、MVPをVCに持ち込むが、次々に「シェアハウスの様なスモールビジネスには興味が無い」と言われる。
2.スタートアップへの転換(2017年10月頃〜)
(1)事業の方針:ミドルリスク・ハイリターン。資金は売上と融資・新株発行の資金調達で行う。(Debt Finance・Equity Financeなどと区別される。)
(2)事業内容:賃貸物件の仲介・管理(業界内では客付け・元付け)
・対象物件:居住物件全て。マンション(9割)、アパート、一軒家、シェアハウス(1割未満)など。
・人的リソース:元CxOレベルの正社員、少数精鋭と業務委託。AIボットやシステム開発で業務を効率・自動化。
・働き方:10時〜18時30分。残業は一切無し。(※役員除く笑 )
(3)事業の沿革
・2018年:宅建士を雇い、宅建開業。 文末に纏めたコンペなど*に参加し続け、英語と日本語でひたすらピッチ(3−5分の短い事業プレゼン)をし続け、仲間内で職業:ピッチ屋さんと呼ばれる様になる。 後半参加したコンペになる程、賞を複数頂ける様になり、エンジェルの芝山貴史さんより第1回目の資金調達完了。
・2019年:VCより第2回目の資金調達完了。マンション(数十万部屋)、シェアハウス(200部屋程度)の賃貸仲介と管理を行う「AtHearth」を5月にリリース。
3.今思うこと
「シェアハウスの紀野さん」でも、「不動産テックの紀野さん」でも、入居お断り問題で困っている外国人や、空室問題で困っている管理会社さんのサポートをしていく事で、誰もが自由に暮らせる世界を作っていきたいという思いに変わりは有りません。
いつか、ハース(暖炉の前)という願いを込めた仲間たちともっともっと海外の方の賃貸問題を解決する事で、「アットハースの◯◯さん」とメンバー一同、認知される日が来れば嬉しいな、と思います。
ご興味を持って頂けた方がいたら、以下まで是非お願いします!
・案件依頼してみたい → https://athearth.com/business
・メンバーとしてジョインしてみたい → https://athearth.com/careers
・海外の友達の家探しを手伝って欲しい → https://athearth.com
*採択されたプログラム・コンペ一覧
・アクセラレーションプログラム:経産省「飛躍」、東京都「X-Hub」、野村ホールディング「Voyger」
・スタートアップのコンペ:Slush Helsinki、Tech Crunch Berlin、CAV「Monthly Pitch」、「インキュベートキャンプ」、「B−Dashキャンプ」