2024リセット旅行⑦帝国ホテルライト館を見たくて明治村へ
現実時間は水星逆行(2024/4/2~4/25)。
旅行のふりかえりにはピッタリかもしれないけど、順序よくやってたら終わらなそうな。
旅程としては最後の山場ですが、奈良ホテルからの名建築つながり、先にこれを書いておこう。
実際、前日はほぼ移動、ちょっと息切れで大したことしてない。
ただまぁのちのち気づきもあったから、気の向くままふりかえっていけばいい。
で、旅行の最終日の朝は現地の空気に馴染んでおこうと早めに出発し(まぁ同じ市内だけども)、オープンまでの時間を明治村の門の前で待っていた。
お目当ての「帝国ホテルライト館」は正門入り口から一番奥にある。
村内はバスも走っているくらいだから広いのか?
事前に地図を眺めてもピンとこない…
でもどうやら真っ直ぐ歩けば20分程度とのこと、他に見たい建築もあるから、端から端まで歩きながら向かうことにする。
昨年2023年が「帝国ホテルライト館」100周年だったことをご存知の方も多いかもしれないが、私は昨年までその存在を知らず、たまたま『帝国ホテル建築物語』を手に取ったことがきっかけ。
十年以上に及ぶライト館完成までの道のり、なんと竣工の日に関東大震災が起きるというドラマ…その「1923年」という数字を見てようやく、あ、100周年なのか!それで本も文庫化されたのか…とやっと気づく。
そして私が歴史モノにハマったきっかけが牧野富太郎の『ボタニカ』で、牧野は双子座、「ライト館」のフランク・ロイド・ライトも双子座。
偶然のシンクロを暑苦しく別ブログに書いています。
本当は2023年中に来ることができたらよかったのかもしれないけど、結果、来れたのだから良い。
むしろ急いで来てたら逃してしまってたかもしれないものもある。
途中見たものは、また次回に載せるとして、ライト館外観。
意外と小さい…この後ろにも建物があったというのはなかなか想像し難いけれど、めいっぱいイメージを膨らませて味わってみる。
でも近づいてみると、圧巻。庇なの?何なの?この装飾!
まだ中に入っていないのにすでに足止めを食らう。
柱にも、窓ガラスにも小さく金箔があしらわれている。
石の一つ一つに刻まれた模様、小説を読んだ者なら見逃さずにいられない。
ぐるっと回った結論、すごいのはこのディティールなのだ。
エントランスホール、当時としては壮観だったのだろうけど、サイズ的には意外とこじんまり感じた。
ちょっと残念なのが天井…ピカピカのペラペラな感じがしてしまう。
本来はどんなだったのだろうか?
でも例の「光の柱」たちの存在感たるや…
大谷石の彫刻とスクラッチブリックの装飾。
またも小説の中のライトと職人たちの苦労を思い出す。
照明や家具もオリジナル。
エントランスの左右、中二階のような場所にあるロビー。
広々と抜けた空間で気持ち良い。
ここでお茶ができたら最高…
残念ながら喫茶室はお休み。
『帝国ホテル建築物語』は、ライト館の取り壊し直前のエピソードから物語が始まる。
かなり強引に明治村での移築保存が決定したようだけど、実際に保存されているものを見て、よくぞ残してくれたと感動しました。
でも建物だけ見てもここまで感動しなかっただろう。
むしろその物語の背景を知っているからこそ…
まだまだ世の中には知らないことも知りたいこともたくさんありすぎて、一人の人間にできる限界に切なくなる。
当時の建材。
一個一個職人が作ったんだと思うと…
小説によると、本物のライト館の建材はコンクリートでガチガチに固められていたから、関東大震災には耐えたものの、移築は困難を極めたらしい。
現在の建物のレンガはピカピカな部分もあったから複製なのかもしれない。
すでに完成されたプロダクトももちろん美しいけど、雛形や試作品を経てできていくんだということ…
建築という巨大なプロダクトの中に、こんな細かい手仕事があるって、現代ではなかなかできないことよね。
移築・再現の苦労も、想像を超える…
本当に、遺してくれてありがたいと思う。
館内の「近代化産業遺産」のパネルには「奈良ホテル」も!
奈良ホテルの建築家・辰野金吾は天秤座で、同じく「風」サイン。
建築の歴史、建築家の系譜とホロスコープ、気になるよね。
またどこかで詳しく見てみようっと。
改めて、ホテルという場所には非日常感やエンタメ性も大いに必要なんだなぁと思った次第。
とはいえ利用する人の動機も目的も様々あっていいんだけど、それに対応する、満足してもらうってなかなか大変だけどやりがいある仕事だったなと懐かしく思い返す。
と同時に、全てを中途半端にしてきた反省も浮かんでくるけど、反省がいい方向に人生を向かわせないということもやっと身に染みてわかってきた。
反省してる暇があるなら行動しなきゃ。
水星逆行、とにかく動いてみよう。
何が失敗かすら今はわからない。
失敗は成功のもと。あとでなんとかすればいい。
いや、動かないことが失敗か…それだけは避けよう。
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