CHILA BAGS
CHILA BAGSとは
南米コロンビア北部に住む先住民"ワユー民族"の伝統的な手編みバッグである"ワユーバッグ"の中でも、ラウラというデザイナーがデザインし、立ち上げたブランドが『CHILA BAGS』です。
CHILA BAGSの特徴は、ラウラのポップでモダンなデザインと、作り手の生活向上を目指すエシカルな取り組みがあります。
デザイン面では、
・内ポケットがついている為使い勝手が良いこと
・色落ちや色移りがほとんど無いこと(一般財団法人 メンケン品質検査協会にて、堅牢度という色落ち検査を合格しています)
・ご自宅で中性洗剤にて手洗いOK。歯ブラシなどで部分洗いも可能なこと
・ニットやコート、革素材との相性も抜群で、シーズンフリーで使えること
・工場で大量生産されるものには無い、手編みの温かみを感じることができること
などの特徴があります。
また、エシカルな取り組みとしては、不公正な取引が多くある中で、中間業者を通さずに公正な条件・金額での取引を徹底しています。
現地ではかなり安価で取引が行われている中、クオリティに一定の基準を設け、しっかりと対価を支払うことでクオリティの高いバッグを提供しています。
また、ダブルスレッドを編む民族には、3か月に1度生活物資の現物支給も行っています。
他にも、持続可能で安定的な生活をおくるための家計管理の講義など、契約する作り手の生活向上につながるサポートにも積極的に取り組んでいます。
この取り組みが評価され、持続可能な社会の実現につながり、優れた社会性と商品性の両面がある商品が表彰される、ソーシャルプロダクトアワードにて2018年には優秀賞を受賞しました。
伝統的で魅力的なデザインに、世界中のファッションブロガーやセレブも愛用し、注目が集まっています。
ワユー民族とは
ベネズエラとコロンビアの国境付近の砂漠に住む先住民族。
独自の言語、生活習慣を守りながら暮らしています。
貧困や干ばつによって子供たちが死亡するなどの深刻な状況を抱える中、現地コロンビアで売られるバッグは安価に取引されるものが多く、作り手のワユー族へ十分な支払いが行われていない為貧困から抜け出すことが難しいといった側面もあります。
ワユー民族の伝統的な手編みのバッグは、"ワユーバッグ"や"ワユーモチラ"と呼ばれています。
代々、母から娘へ技法を受け継ぎ、ボディ・ストラップ含むすべてが手編みで編まれるバッグです。
1つのバッグを完成させるのに約2週間~1か月程かかります。
一つ一つの柄それぞれに意味があり、ワユー民族の生活必需品として日々使用されています。
作るバッグは、コレクションとして同じデザインのものはありますが、手編みなので一つひとつ柄の大きさや配色に違いがあります。
また、バッグの底の柄はワユー民族1人ずつが持っている模様で、作り手によってすべて異なっています。
近況(CHILA BAGSブログより)
ワユーバッグは年々人気が上昇しており、今年は店頭でも多くのバッグが取り扱われるようになりました。
去年(当時2017年)まであまり店頭では見る事がなかったので、ワユーバッグを広めたいという思いを持つ私にとってはとても嬉しい事なのですが、一方では、安価なワユーバッグが数多く取引されている事に、複雑な思いも感じています。
今回、タイやマレーシアなどアジアを中心に安価で売られるワユーバッグの現状について書かせていただきたいと思います。
私は2015年にCHILA BAGS と出会って以来、ブランドの理念や、ワユー民族の生活やバッグを作られる工程を実際に現地で見てみたい、という事で昨年9月、初めてコロンビアを訪れました。
コロンビアの都市部や観光地の露店などでは、ワユーバッグがとっても安く売られており、約$20-$40の値が付けられ販売されています。
また、現地で中間業者によって取引された安価なバッグはコロンビア国外にも輸出され100-120ドルほどの値段で売られています。
米メディアCGTN America が取材をした記事によると、コロンビア北部の街、リオアチャで取引される転売用バッグに対し、作り手に支払われる代金は一つあたり約10ドル。
※参照:https://america.cgtn.com/2014/08/22/trendy-wayuu-bags-handcrafted-by-women-in-poverty
さらに現地リオアチャのワユー民族の女性を支援するNPO団体でワユーの女性に直接伺った話では、販売価格は一つあたりたった6-8ドルと聞いています。
それは長時間掛けて作るバッグの対価としては全く見合わない価格であり、作り手の方々にとって、日々ギリギリ食べていくための食費にしかならず、安く販売されるワユーバッグの中には、作り手であるワユー民族の方々が十分に収入を得られず作られたバッグが存在することは知られていません。
ワユーバッグは、年々人気が高まり、今では様々なお店やネットショップで販売されておりますが、現地での貧困問題、干ばつによる飢餓など…
現地で止まる事の無い負のループにスポットライトが当たっていません。
CHILA BAGSの魅力は、見た目の可愛さ、クオリティの高さに加え、作り手のワユー族としっかりと信頼関係を築き上げた上で作られています。
中間業者を一切通さず、直接ワユー族と契約を交わし、街の近くに住むダブルスレッドを編むコミュニティには、食料の現物支給や、お金の貯め方のレクチャーなどを行い、独自の還元システムを作りながら、オリジナルデザインを作っています。
私はバッグの見た目の可愛さに惹かれ、魅了されたことがきっかけで数年前にCHILA BAGSと出会いました。(2017年当時)
オーナーのラウラを通じ契約する民族の方々とのふれあい、そして実際に現地で目た事や自分自身で感じた事、バッグの裏側にあるストーリーを日本でしっかりと伝えさせていただきたいと思っています。
どこかでワユーバッグを見かけたときに、手に取ったバッグがどのように作られているか、どこから届いたバッグなのか、是非少しでも考えるきっかけに、作り手の見えるバッグを選んで買ってもらえたら嬉しく思います。
オーナー、ラウラの溢れる創造力とセンス、そしてワユー族の技術が融合した魅力的なCHILA BAGS を今後ともよろしくお願いいたします。
(CHILA BAGS Official Web Siteより)
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