【重要なお知らせ】ピアノ使用制限について
みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」のオーナー櫻井紀子です。
この度、タイトルにもある通り、スペースレンタルにおけるピアノ使用に制限を設けることといたしました。
1.ピアノ使用の制限
アトリエミストラルの1905年製プレイエルの使用につきまして、ピアノの発表会及びピアノ弾きあい会等には、本日からしばらくの間ご利用不可とさせていただきます。(現時点でご予約済みの団体及びピアノ以外の発表会は除外)
またアマチュアの方のピアノの練習に使用することもしばらくの間制限させていただきます。
レンタルでの(ピアノを含む)コンサートは今まで通りご利用いただけます。
2.理由
アトリエミストラルのプレイエルピアノは1905年製で今年で製造から117年になります。プレイエルは、非常に繊細なピアノで、弾く人の状態やレベルを非常に敏感にキャッチし、影響を受けやすいピアノです。このピアノにとって、短時間に不特定多数の方に弾かれることは、過酷な環境と言わざるを得ません。
またこのピアノは博物館級の非常に貴重なピアノでもあり、数々の世界的ピアニストを含むプロフェッショナルにコンサートで弾いていただいていること及び、定期的・継続的にメンテナンスを古いピアノを熟知している調律師により実施していることで、117歳にしてはあり得ないほど良好な状態を奇跡的に保っているピアノです。
このピアノを世界で一番近くで聴いて観ているのはほかでもないオーナーである私で、このピアノの状態を守り、あの音色をできるだけ長い期間、お客様に聴いていただきたくためにこの決断に至りました。
長い間悩み続け、調律師さんはじめ、いろいろな方にアドバイスをもらい、自分も経営のことも含め考えた結果です。
3.今回の決定に至る思い
ピアノ、とりわけ100年以上経った個体は、弾く人により状態が目まぐるしく変化する楽器です。このピアノの寿命がいつまでか分かりませんが、少しでも長くコンサートでお客様にあの耽美な音色と柔らかい響きをお届けできるようにすることが目的です。
制限させていただくにあたり、弾く人をプロとアマチュアで分けざるを得ず、短時間にたくさんの人に弾かれる発表会と弾きあい会はご遠慮いただくという決定といたしました。
正直なところ、ピアノの発表会では小さな子供を含め実に様々な人がピアノを弾きます。ピアノを弾くにあたり(当たり前ですが)そのピアノの特性、その場所の響き方により自身の弾き方を工夫しなければなりません。
100年以上経った、しかもフランスピアノのプレイエルの特性を、小さな子供が理解できるはずもなく、たとえピアノの先生であってもきちんと知っている人には、実際のところあまりお会いできませんでした。
たくさんの人に弾いていただきたいという思いも、一方でありましたが、ここでいったん区切りとさせていただきます。
4、これから
おかげさまで、2023年と2024年の主催公演はほぼ決まっており、アトリエミストラルの方向性が大きく変化する気がしています。
今回の決断は、代償を伴いますが、それ以上に良い結果に結びつくと確信しています。
どうぞこれからもアトリエミストラルとプレイエルピアノをよろしくお願いいたします。ぜひコンサートでの音を聴きにおいでください。