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『いにしえのうた(全3回)』第1回 天使が奏でる音楽~リュート のお知らせ

みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」オーナーの櫻井紀子です。
さて以前にもお知らせいたしましたが、アトリエミストラル開館10周年を記念して古楽器を特集するシリーズを開催します。

アトリエミストラルの立ち位置

アトリエミストラルは旧信用金庫を改装した空間で、席数80という小規模がゆえに演奏者とお客様との距離が近く、また堅牢な造りのため長い残響が特徴のサロンです。2020年に導入した共鳴板の効果で、より音がクリアになり、演奏者にもお客様にも好評です。
群馬県高崎市は群馬交響楽団の本拠地でもあり、高崎芸術劇場という素晴らしいホールも稼働し、割とクラシック音楽が身近な土地柄でもあります。アトリエミストラルは私設のホールとして、何もかもが完ぺきな公共のホールとどう差別化し、独自の立ち位置を維持できるのだろうか?ということを、コロナ禍をきっかけに模索し続けました。
アトリエミストラルの特徴は何か?ここアトリエミストラルにお客様を呼ぶにはどうしたらよいか?を考えたとき、小さい音でも良く響き、演奏家とお客様との親密感を味わえる企画として『古楽器』が浮かびました。

『いにしえのうた』の意味

タイトルを『いにしえのうた』にしたのは、文字通り『いにしえ』=古楽器及びその時代、そして『うた』を『歌』と漢字にしなかったのは、歌に限らず音楽全般を表現したかったからです。今回の3回シリーズではリュート、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバです。

第1回 天使が奏でる楽器 リュート

チラシ

「いにしえのうた」第1回は永田斉子さんのリュート・ソロコンサートをお届けします。
中世からバロック時代にかけて「天使が奏でる楽器」として数多くの美術作品に描かれているリュート。

天使が奏でるリュート

今回は16~18世紀のイギリス、フランス、オランダ、イタリアのリュートのための作品から、安らぎと多幸感に満ちた響きをお届けします。

リュートとは

今回、演奏の永田さんにリュートの説明文をお願いしたところ、以下のような素敵な文章をお送りくださいました(チラシ裏面にも掲載しています)。

「リュートはアラビアのウード(“木”の意味)という楽器を起源としており、それが12世紀ごろにヨーロッパに伝わり、冠詞Lをつけてリュートと呼ばれるようになった。
文化的先進国であった東方から伝来した楽器ということで珍重され、天使が奏でる楽器として数多くの絵画に描かれている。涙の雫型の表面板、丸く膨らんだ胴、後方へ直角に曲がった糸倉に、ウードと共通の特徴が残されている。
12~18世紀の約600年間、ヨーロッパ各国の王侯貴族の宮廷で「楽器の王」として活躍した。医学が未発達だった時代にあって、その甘美な音色と穏やかな響きが憂鬱な心を慰めヒステリーにも効く、などと実用的な効能が記されている。市民革命後は衰退し姿を消していたが、20世紀初頭に復活した。親密な空間で奏でられる静謐なリュート音楽は、現代社会の人々にとって安らぎに満ちた音楽として新たに認識されつつある。」

現代の私たちに必要な音楽とは?

コロナ禍が落ち着きつつあり、世の中が賑わいを取り戻しています。しかし一方で戦争や自然災害、犯罪と隣り合わせということは、日々のニュースが語っています。
今必要なことは、外に向かって叫ぶことではなく、自分自身との対話ではないでしょうか?自分は何をしたいのか?どう生きるのか?この先どんな世の中を生きていきたいのか…

クラシック音楽や古楽というのは、大昔の音を再現するだけで満足する類の芸術ではないと思います。過去において音楽を作曲した人がいて、その人は何を表現したかったのか?その当時の楽器はどういう状況で聴かれていたのか?を想像しながら聴きたうえで、私たちは今、何を思い何をするのか?という問いを自分自身に投げかけ、今を有意義に生き、未来に向けて進んでいかなければならないと思います。

しかし反面、長く生き残ってきた音楽や楽器というものは、それだけで人の心になんらかの影響を与えるだけのパワーを持っています。

どうぞ、「いにしえのうた」シリーズをぜひアトリエミストラルに聴きに来て、いろいろなことを感じていただきたいと思います。

チケットのご予約

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・メール mistralmusica@icloud.com
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