カラーセラピストに向いている人は?
カラーセラピストという仕事を25年間続けてきて、よく聞かれるのが、「カラーセラピストになりたいと思いますが、どのような人に向いている仕事ですか?」です。
そこで、私が考えるカラーセラピストに向いている人や、実際に活動している方を見ていて感じることを書きたいと思います。
1、カラーが好きかどうか?
まずは、なんと言ってもカラーのことに興味があり、好きであること、は大事です。
この「好き」であることは、そこに関心が高く、それについては、なんでも知っていたいと思いますね。
それが、カラーセラピーへの関心につながり、カラーセラピストとしての学びに進んでいくのは、自然な流れです。
しかし、好きではあるけれど、大好き、何よりも好き、という人でなくても興味がある、というのがポイントだと思います。
これは、私自身の経験からではありますが、カラーっておもしろいかも?必要かも?からスタートしました。
当初は、インテリアデザインの仕事をしていた私は、インテリアに関連するからという理由で、カラーセラピー(色の意味を知りたくて、色彩心理を)の学びから始めました。
そこで、カラーセラピー(色彩心理)の世界のおもしろさや意味深さに入り込んだのです。
そして、カラーセラピストとして、色の意味を通して読み解くカラーセッション、カウンセリングが自分に向いていることに気付いたのです。
もちろん、「嫌い」ではなく、なんとなく「好き」からでも、その世界のおもしろさに気付けば、カラーセラピストとしての活動は可能だと考えています。
2、人の話を聴くタイプ?
カラーセラピストは、カウンセリングを行うので、傾聴が大事です。
クライアントの話を聴き、そこからお話を引き出すこと。だから、元々人の話を聴くタイプであることは、強みになります。
ただ、カラーセラピストという役割は、色の意味を通して、その人の心の内を言語化、表面化していきます。この時は、聴きながらも、しっかりと説明、表現する力が必要です。
お話になったことを色の意味と繋いで、クライアント自身にとって理解しやい表現ができることです。言い換えがうまくできるのは、カラーセラピストとしての役割を果たす方法になります。
ここでも、私の自身についてお話しすると、元々話を聴くタイプか?と言われると、NOだと思います。
どちらかというと、よく喋ります。お話しするのが好きです。
でも、カラーセッションやカウンセリングを続けているうちに、カラーセラピストとして話す場合は、色の意味の知識とクライアントの話の内容を理解しないと、お話はできません。というより、続きません。
そこに気付くと、自ずと聴くことに意識を向けられるようになりました。
ということは、やはりカラーセラピストという役割を理解すると、聴くタイプかどうかよりも、何を話すかに対して、そのために必要なのは=聴く力、だとわかるのです。
3、探究心があるかどうか?
カラーセッションやカウンセリングは、一期一会。
毎回違うクライアント。同じクライアントでも、その時々で状態が違う。
それを考えると「やり直しができない」のです。
これは、とても責任が大きい役割であり、専門性を必要とする仕事です。なので、大事なのは、常に探究心を持つことです。
この色の意味は、こう、という記憶からスタートしますが、
「この人は今このような気持ちなのに、なぜこの色を選ぶのか?そんなキーワードなかったのに、どうしたらいいんだろう?」
と思ったことは何度もあります。
ただ、そのクライアントの言葉やお話の内容からは、なぜその色を選んだのかの理由が必ず表れています。
それを発見することの繰り返しなのです。
だから、常に「なぜ?」からその理由を探る、考える、が大事。
このように考えると、探究心を持つ人は、いつも新しい色の意味や、こういう場合に人はこんな色を選ぶんだと、自分の色の意味リストに加えていくことができます。
そして、また他のセッションやカウンセリングで活用し、検証も行います。
4、客観的な見方ができるかどうか?
多くのクライアントは、悩みや苦しみなどを抱えています。
お話を聴いていると、セラピストもついつい感情移入したくなることも多々あります。
また、クライアントの涙に誘われてしまうことも。これでは、カラーセッションやカウンセリングは成立しません。
私が、この仕事を始めた頃、時折クライアントの苦しみを自分も負ってしまい、体調を崩した経験があります。
また、クライアントの味方(これは悪いことではありませんが)になりたくなる。だからこそ、アドバイスをしてしまう、ということもありました。
よく、カラーセラピストは、アドバイスをしない、がルール的になっていますが、感情移入や、同情心が出てくると、ついつい、というのは少なくありません。
そのためにも客観的な立場、というのは重要だと考えています。
クライアントのお話は、良い悪いではありません。どのような気持ちか、どうしたいのか?何が大事なのか?をクライアント自身が見つけられるように、一緒に歩く伴走者のような気持ちでいること。
私自身もこのように考えられるようになってからは、セッションやカウンセリング後の疲労感は、かなり軽減しました。むしろ、ほぼありません。だから、この仕事を続けてこられたのだと思います。
5、だからカラーセラピストを仕事にしたい人は
結論からいうと、どのような人に向いているかより、カラーセラピストという仕事に対して、プロ意識を持てるかどうかが大事なのです。
もちろん、これは、他のどのような仕事でも同じです。
「好き」から入る、もっと言えば「好き」があるのは、ステキなことです。
そして、その「好き」をどのように形にするのかを考えて、やってみることが大事だと思います。
カラーセラピスト養成講座を受講されたみなさんに、このようなお話をよくします。
とにかく「好き!」や「興味ある!」ならやってみてくださいって。
そこから、必要なことや、これは得意、というものを見つけたら、あとは自分自身で覚悟を持つ。そうすれば、必ずできます、と。