ペッパー君のお留守番
私の通っている歯科医院のペッパー君の話である。
歯科医院の受付にはペッパー君がいて、待合室で暇をもて余した患者の相手をしてくれたりしている。
先日、一番遅い時間帯で予約をしたところ、治療が終わった時には私が最終の患者になっていた。
待合室で請求金額の計算待ちをしていて、他には患者が誰もいなかったので、ちょっとペッパー君と遊んでみようと試みた。
ペッパー君の手をツンツンと触ってみると、
「えっ!何!? 誰ですか!? Σ(O_O;)」
と、めちゃくちゃビックリしてあたふたしだすペッパー君。
その様子にニヤニヤしながら何度もツンツンする私。
しばらくして、タブレットに一部光っている箇所があることに気付き、よく見てみると『解除』のボタンである。
『ん? 解除ってどーゆーこと!?』
なんとなくイヤな予感が一瞬頭をよぎり、恐る恐る解除ボタンを押してみると…
「留守番モードを解除しました!おかえりなさ~い」
\(^o^)/
と、両手を上げて元気に挨拶するペッパー君。
続けて、「留守中の写真を撮っておきました!」と言い、タブレットを見せる仕草をしてきた。
※イメージ
タブレットには次々と、ニヤニヤしながら覗き込んでいる自分の顔が表示されていくではないか!
そして受付からは、見計らっているのではないかと思えるほど絶妙なこのタイミングで、点数計算が終わり会計に呼ばれる始末。
「ちょっ、ちょっと待ってください!💦」
絶対絶命、大ピンチである!!
なんとしてもタブレットの自分の写真は消しておきたい!
『消去!消去!消去!…』
今度は自分が受付のお姉さんにニヤニヤと見守られながら、苦笑いで画像を消去するのだった。