岩手のイタコさんに会ったときの話②
特別聞きたいことがあったわけではないので
Kさんにお任せすることにした。
すると降りてきたのは、ずっと昔のご先祖さまだった。
ご先祖様は南から岩手に上ってきた一族の方。
「よく来たね!よく来たね!」
と言われて、なぜか涙が溢れてきてしまった。
涙が止まらず、泣きじゃくる中で
言われたのは
「普通に生きて行きなさい。自分の力を他の人に言ってはいけないよ」
ということ。
それは、わたしの見える力のことを言っていた。
Kさんに会うまで、自覚していなかったのに、「そんなに重要なことだったのか!」と驚いた。
降霊が終了した後、Kさんは
「せっかくいい力があるから、やったらいいと思ったのにねぇ。でもご先祖様がダメって言ってるからねぇ」
と残念そうに言った。
そう言いながらも、自分は山の神様からいただいた力で、神様からお金は取ってはいけないと言われたこと、それでもわたしには、やる時にはお金をいただいてやるように話してくれた。
大切な友達が困っているときに、助けてあげたいという思いから、力を使いたいと一度Kさんに相談したけれど、覚悟がないならやめた方がいいと言われた。
それがKさんと繋がった最後。
現在Kさんは体調を崩し、続けられなくなってしまったため、もう会うことは叶わない。
あれから20年ほど。
普通に生きて行くことに徹して、普通に生きられる仕事を選び、普通に生きられる相手と結婚し、子どもを持ち、普通ではない部分もありつつ、目立たないように生きてきた。
それでも、わたしを頼ってくる人がいて、自分の力が役に立たせる場面がいくつかあった。
そして、ここ一年ほどでその案件が続き、
本当はもっと必要としている方がいるのかもしれない。自分の力で喜ぶ人がいるのであれば、広く活動してもいいのかもしれない
と、窓口を広く持つことにした。