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洗脳されていたことに気付いた話

うちはたぶん、外から見たら仲良し夫婦に見えると思う。
でも
わたしの中では、夫婦関係はうまくいっていない。
夫はうまくいってると思ってるもよう。

友だちのように話すのはいいのだけど、家庭を持続させる点において、我が夫はかなり欠損していると思う。
稼ぎ、家族を養うことを放棄した時期もあり、自分のイライラを子どもたちにぶつける。
そういう部分で信用を失ってしまった。

「普通の人として生きていきなさい」
と言われて、普通の人として生きていけそうな相手を選んだ気がする。

なんとなく、初めて会ったときから
好きじゃないのに一緒にいなくてはいけない
結婚したくないけどしなくてはいけない
と思いながら生きてきた。

それがたぶん世に言う【カルマ】と言うものなのだと思う。


わたしは30過ぎたら海外に行って学び直して、海外で働こうと思っていたし、結婚にも子どもにも興味がなかった。

そこで結婚しなければ、子どもを持つこともないまま生きていたと思うから、その喜びを与えてくれた夫には心から感謝している。


先日、友だちと飲んでいるときに、とある話から
「なんで別れなかったの?」
と聞かれて
「旦那が怖かった」
と言った自分がいた。

それは初めて自分から出た言葉で、初めて気付いた自分の気持ちだった。
そのときまで全然気付いてなかった。

だから、今回その気持ちを掘り下げてみたいと思った。



娘が1歳になる少し前、東日本大震災が起きた。

地震が起きる少し前に、夫が沖縄での仕事を紹介されていた。

東京に住んでいたわたしたちは、田舎での子育てに憧れていたこと、また震災で東京に住む不安もあり、沖縄に移住することにした。

初めて沖縄に行くので、もちろん友だちはいない。
夫は友だちを作りたがるタイプではないので、まっすぐ家に帰り、休みの日はずっと家にいる。

少しずつ行動範囲が広がり、わたしに友だちが増えて、会いに行ったりすると、不機嫌になることが多くなった。
自分が休みの日だったら最悪。
それでも、まだ夫が外で働いているときには、たまにしか会えないから一緒にいたいと思っていた。

沖縄の会社はなかなか大変で、そこを退職し、自営でお店を始めることにした。
わたしはお店の宣伝もかねて、いろんなコミュニティに顔をだしていた。まずそれが面白くない。

お店に来てもらう分にはどんな相手かわかるからいいのだけど、男性の知り合いができたりすると、不機嫌を表に出してくる。
2人で会うことなんてないんだけど、用事があって連絡を取っていたり、こんな話題で盛り上がってねーなんて話をすると、いじけた態度をする。

突っ込んで聞いても「何もない」と言われる。
不機嫌は子どもにも影響するから、イライラさせないように、いつも気を使うようになっていた。


そしてよく言われていたのが
「トワはわがままだから、一緒にいてやれるのは俺だけだ」
ということ。

夫と仕事をしていて、いつも疲れていたので、幼稚園の用事もあまり参加できず、愚痴が多かったわたしには、友だちがほとんどいなかった。

だから、いつも話を聞いてくれる夫が、友だちの役目でもあり、よきパートナーでもあったので、失うことが怖くなっていたのだと思う。

そう、夫しか自分の味方がいないと思い込んでいたのだ。


お店の売上があまり伸びないとき、バイトをしたいと申し出たら
「バイトする暇があったら、もっとこっち(自分の店)のことをやってよ」
と言われて、それもそうかと、そのときは諦めたけど、ずっと生活は苦しかった。

お金がないから、誘われても出かけられない。
どんどん交友関係は狭くなり、1人になっていく。

子どもを抱えて、1人きりになるのはすごく怖かった。
夫は機嫌がよければ、すごく優しくて楽しい人だったから、機嫌良くいてもらえればそれでよかったのだ。
だから機嫌を損ねないよう、いつも気を遣っていた。

本人は無意識なんだろうけど、わたしの行動を制限し、交友関係も把握したがった。
自分に友だちはいないけど、わたしの交友関係に入ってきたがる。
そして、夫は見た目も愛想もいいので付き合いの浅い人たちにはすごく好かれる。
夫がいることが周囲の人には当たり前になってくると、次第にわたしは付属品のような扱いを受ける。

夫は自分が経営するとなると、自分のそばにわたしをおいておきたい。
東京に戻り、お店を任されたときにもバイトとして入らされ、自分でお店を始めたときも、わたしが入ることが前提だった。

案の定、自分で始めた店はうまく行かず、生活が成り立たないので、わたしが外で働くと文句を言い始めた。

お店のSNSも家事も全部わたし。
わたしの方が頑張って働いてる気がするのに、なんでずっと文句を言われたり、見下された言われ方をされるんだろう?と思うようになった。


家族が幸せならと思ってきたけど、だんだんと歯車がおかしくなり、自分自身が壊れ始めてきたことに気が付いたとき、心ない言葉を言われ、わたしは夫と仕事はできないと抜けることにした。

そこで夫も自分の店を閉めた。

そこからいろいろあって今がある。
わたしは自分の人生を生きてなかったことに気が付き、自分を立て直した。
それでも、言い方は悪いけど夫に洗脳され、押し殺していた時間は膨大だったと思う。


女性は家庭に入り、子どもが生まれると、こういうふうになってしまう人も多いのではないかと思う。
実際、お会いする方で、そういうメッセージをご守護様からいただく方もたくさんいる。

たった一度の自分の人生。
別れる別れないは別として、自分の人生を生きてほしいと思う。

トワ

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