蛇のヒレ・蜂のヒレ
※蜂画像お借りしました。
この先、毒虫注意 蜂さんのお話です。
蒸し暑い休日のこと。お庭で少しだけ多肉のお世話にいそしむ。
滝のような汗をかいたあとシャワーを浴び、脱衣室で着替えていると、
私を探して(便乗して外で遊ぼうと)末っ子の次男(3)が玄関を開けて外へ出て行ったようです。
(ガチャ)
次男「おかーさーん、どこー?」
息子が出て行く音を気にしていたものの、その時はあられもない姿で着替えるのもベタついて不快で、何も言えなかったのですが、
ものの10秒後、泣き声と共に彼は戻ってきました。
いつもと違う悲痛なトーンにこれはただことではないと感じました。
尋常じゃない泣き声で「いたいー」
「どうしたん?」
「はちにさされちゃったー」
「え、どこ?」
ムチムチの白い太ももに赤い血のついた刺し跡を発見。
ああ、これは蜂の仕業。まあアシナガバチだろう。すぐに洗って毒を吸い出しました。
ポイズンリムーバーの代用としては、授乳期に使っていた乳頭吸引器を使っています。
本来の用途では乳腺の詰まりを救う神アイテムなのですが、陰圧で毒を吸い出すのにも使えますのでお持ちの方は捨てずにとっておきましょう。
しっかり毒を吸い取ったらすぐ治るからね、と言いながら次男を落ち着かせます。
傷口にメモ(傷薬)を塗ってお守りの絆創膏も貼って処置完了です。
数刻後、次男は痛がる様子もなく。私がはちに刺されたの?と訊いても認めたくもないようで、かたくなに否定していたので、たいしたことはなかったのだなと思い安心していました。
そのわずか2日後、今度は長男(6)が泣き叫びながら帰ってきました。
「はちさんがーはちさんがー!」
「ひえっひえっふえーーー!!おかーさーん!!!○×●△~!!!!」
お庭の葉っぱをちぎろうとして、手の甲を襲われたようです。
過呼吸気味でパニックを起こし泣きわめく長男。
兄弟の反応で2人の性格の違いをしみじみ感じつつ、
また同じように毒抜き処置をしました。
その後、長男も痛がる様子もなく翌日には腫れは引いていたのでよかったです。
初めて刺されたのでそれほど腫れなかったのかもしれません。
私は去年、剪定中にアシナガバチに刺されて二週間くらい痛痒く腫れていました。
息子達を殺ったアシナガバチの巣は玄関を出てすぐの木製プランターボックスの下に作られている・・・
基本的に私は虫に寛容な姿勢を貫いていますが、可愛いわが子が連続して蜂の被害を受けたのはゆゆしき事態。かわいそうだけど、駆除にのりだそうと心に決めました。
ここでタイトルにしたからには書こうと思いますが、
蛇(オロチ)の比礼・呉公(ムカデ)と蜂の比礼のお話
婿が難題を押しつけられるが解決して幸福な結婚にいたるという筋書きは「難題婿」(課題婚)という昔話のジャンルです。(七夕、竹取物語などはその失敗パターン)
「難題」に蜂や蛇やムカデが出てくるあたり、神話の時代も現代も毒虫に悩まされているという辛みをわかり合える気がしますね。
「蜂のヒレ」とはただの布ではなく根の国の最新技術を駆使した殺虫剤のようなものだったのでしょうか。現代人の私としては、ヒレの代わりにキンチョールなどで応戦してみたいと思います。
しかしながら、「移住は素敵」とか「田舎暮らしは楽しい」とか、謎のプロパガンダが近ごろ世に溢れていますが、自然と共生するということは虫とのふれあいは避けられないということですね。苦手な方は熟考すべし、であります。
私も自分の記事を通してカントリー・ライフの美化に加担している部分もあると思うと複雑な気持ちになりますが。
とはいえ自然を完全にシャットアウトして生きるのはディストピアSF的な世界。
今後の人生、どのみちアウトドアやらスポーツやらで自然とふれあうことになろうわが子たちに早い段階で自然の洗礼を受けさせたのは意味があったかもしれません(転んでもただじゃ起きないタイプ)
自然を正しく怖れ、過度に幻想を抱かない、正しい処置をする。という意味で。
蜂被害。夏~秋期は特に多いのでみなさまもお気を付け下さいね。
おまけ・怖い話
※駆除した蜂にはむやみに触らないでね。
蜂は死後1日ほどは針の部分だけ反射的に動くので、刺されてしまう可能性があります。(ゾンビ蜂ヒエッ)
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