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湖北の風景23 湖のモン・サン・ミッシェル
※季節外れに暖かな12月の休日。
本日の琵琶湖水位はマイナス72cm。
ウワサの湖のモン・サン・ミッシェルを見に行きました。
湖(うみ)のモン・サン・ミッシェル。
オシャレな名前のゆえんは、琵琶湖の渇水時に出現する幻の道により、奥の州へ行ける、という意味(別に城はない)
ミッシェルと言えば、チバユウスケ氏の訃報に、武蔵野エレジーを聴きながらnoteを開けないくらい毎日メソメソしていました。
96年にNHK-FMミュージックスクエアでキャンディ・ハウスを聴いてから、黒シャツに白ネクタイが似合うちょっとアブナイお兄さん的な彼らは我がアコガレとメンタリティの根幹と言っても過言ではないってわけ。
まあ、そんな90sキッズ(現アラフォー)はいつまでもメソメソしてるってガラじゃないぜ。
休日の朝涙を拭いてミッシェル・ガン・エレファントを聴きながら、湖岸道路を北へ飛ばします。
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若干ぬかるみがありましたが、
道が出来ていました
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空と湖が同じ色
ヒシの実がたくさん落ちていました
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静かな湖面
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カイツブリが一羽いました
・おまけ
帰りはいつもの公園(スポーツの森)で男児を放牧。
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メタセコイヤの紅葉をバックに
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・琵琶湖 奥の州(滋賀県長浜市)
普段は湖の沖合200mに浮かぶ砂地の島。
琵琶湖水位が低下すると現れる道により陸続きで歩いていけるようになります。
普段立ち入れないその島には古代の祭祀遺跡とか、伝説の秘宝なんてのは特になさげ(私はロマンチスト)
今年の渇水の原因としては、冬の積雪が少なかったこと。台風の上陸が少なく、その後の降水量も少なかったなどの気象条件が重なったものと考えられます。
降っても困るし、降らなくても困る。
瀬田川の放水量が徹底管理されてても、琵琶湖は周期的に渇水する気がするので、単純に異常気象のせいだとも言い難く、自然とはままならないものです。
このところ毎日約1cmずつ低下しているので、冬に向けて、琵琶湖を水源とする近畿圏では取水制限が発令される可能性がありますね。
(リアル・琵琶湖の水止めたろかでしょうか、でもどうしようもない)
奥の州への道は、県のヨシ(葦)保護条例により、ヨシを折ったりむやみに踏まないように湿地帯への立ち入りは慎重にとのお触れですが(立ち入り禁止ではない)、数十年に一度のお祭り騒ぎにこの休日はファミリーをはじめバイク集団・カメラ集団など大混雑の人出でした。
道の反対側に駐車場がありますが、現地へ行くには信号のない湖岸道路を横断しなければならず、注意が必要です。
ここへの訪問は2回目。
1994年の渇水時に訪れた時は夏。水辺の腐敗臭に鼻が曲がりそうでしたが現在12月。そこまで不快感はなく、砂州の植生など興味深く物見できました。
約30年前、親に手を引かれて歩いた道を、自分の子ども達と行く妙な感覚。
次回行く頃はもう婆さんになって、孫でもいるかしら。なんてね。
人の世とはこういうもんだと分かっていても、
痛む心は耐えがたいものよ。
今宵チンザノ・ロッソを一口ずつ行儀良く飲み、挽歌を口ずさむ。そして泥酔することもなく、歯を磨いてパジャマに着替えて寝るのでしょう。
そんなこんなに思いを馳せる、センチメンタルな鈍色の風景でした。
※追記
この時は見つかりませんでしたが、
奥の洲の森の中に「飯開神社跡地」という石碑が建っているようです。
現神社は別の地に移転されているようです。
やっぱ古代祭祀跡があったってわけ。
・飯開神社(いびらきじんじゃ) 祭神 宇賀魂神
(湖北町延勝寺)
往古湖中に在るオコノ州に鎮座されていて境内には多くの大木が生い茂っていた。正暦3年の大洪水でオコノ州は湖底に沈み神社は流出して御神体は当地の野田浜に流れつかれたといわれている。
(滋賀県神社庁より)