ハンドメイドという括り
ビーズとコードでつくる、大人リッチカジュアルなアクセサリー作家の Atelier tico(アトリエ ティコ)です。
私のハンドメイド歴は、中学生の時にビーズアクセサリー作りにハマった事から始まりました。
ほとんど独学で学び、専門学生の時に初めて市内のブティックに置かせて貰ったのが、ハンドメイド物販の第一歩です。
販売については何も知らなかったので、ブティックのオーナーさんに一つ一つ丁寧に教えて頂きました。
それは値段の付け方だったり、商品の売り込み方だったり。
その中で「ハンドメイド」が売りになる事を教えて頂きました。
ブティックに来るお客様は量産された物より、ただ1つの物を好む方が多く、さらに作り手が見える作品はとても興味を持たれるということを知りました。
仕入れてきた洋服に合うアクセサリーをオーナーさんと考え、あーでもないこーでもないと言いながら作っていた気がします。
それを販売するオーナーさんの口からは、いつも
「これは作家さんが作ったハンドメイド作品なんです!」
というワードが出ていました。
結婚を機にブティックへの委託はやめてしまい、その後出産を機にハンドメイドからも遠のきました。
私がもう一度もの作りを始めたきっかけは、長男の幼稚園入園準備の為にミシンを買った事からです。
そこからはお小遣い稼ぎぐらいにと、子どものスタイやハンカチなどをヤフオクで販売していました。
その時も出品名や説明文には何度も「ハンドメイド品」と書いて、それを売りにしていました。
その後私は原点に戻り、ビーズアクセサリーからソウタシエアクセサリーと作るものを変えていきました。
今私の作品の売りに「ハンドメイド」という言葉は出てきません。
Instagramなどのハッシュタグにも「ハンドメイド」という言葉はできるだけ使わないようにしています。
それは作品が高価やニッチになっていくにつれ、「ハンドメイド」という言葉が私にとっていらない括りになってきたからです。
私の作品を買ってくださるお客様は「ハンドメイド」という枠は全く気にせず、ただ作品それ自体を見ている様な気がします。
ブティックのオーナーさんがあの時教えてくれた「ハンドメイド」と言う言葉は、私を作家として成長させ、なんと今は卒業までさせてくれました。
私の作品はハンドメイドである事には変わりはありません。
根源は「作り手が一つ一つ丁寧に作った作品」という事もあの頃と同じです。
でも「ハンドメイドだからいい」という漠然とした考えは卒業し、作品の本質に触れていける様になってきた気がします。
「ハンドメイドアクセサリーだから購入する」ではなく、「つよつよ武装アクセサリーだから購入する」に変わっていければいいなと思っています。
Atelier tico
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