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仲山拓人のサイレント・ラヂヲ:第3回
こんばんは。画家の仲山拓人(なかやまたくと)です。
2月29日木曜日、時刻は午後10時を回りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
この番組は、滋賀県彦根市にある、私のアトリエからお届けする無声ラジオ。お気に入りの音楽や書籍、作品制作のお話などを中心に、のんびりとお送りいたします。お休み前のひととき、どうぞお付き合いください。
まずは一曲お聴きください。『after the rain at CREEKS. / yufuin silence feat. akira uchida』より、Akira Uchidaのピアノで「Somewhere But Here」。
雨上がり、カフェの濡れた窓から外を眺めているような気分になりますね。このアルバムは湯布院のCREEKS.というカフェ・ギャラリーで録音されたのだとか。一緒に録音されている環境音が得も言われぬ空気を纏わせています。
寒い一週間でしたね。皆様、体調など崩されていないでしょうか。二月とは思えないほど暖かい日が続いた後だったので、寒さが一層堪えます。そんな二月も今日で終わり。明日はもう三月ですが、ここ彦根ではまだ雪の予報も出ています。はやく暖かくなってほしいものです。
それでは一曲お聴きください。グザヴィエ・ドゥ・メストレのハープで、マルチェッロ作曲「ハープ協奏曲ニ短調」。
お聴きいただいたこの曲の原曲は「オーボエ協奏曲」で、そちらも大変美しいのですが、ハープで演奏されると、雨粒がきらめく夜の街のような情景が感じられる気がします。ハープの音がカラーインクの点描みたいで心地いいですね。
それにしても最近、雨の日が多いですね。雨は嫌いではありませんが、すっきりと晴れた一日も恋しいものです。清々しい雨上がりを願って、最後はこの曲でお別れしましょう。
Kitriで「雨上がり」
また来週。おやすみなさい。
本日ご紹介した音楽
Akira Uchida『after the rain at CREEKS. / yufuin silence feat. akira uchida』(SBV-03)より「Somewhere But Here」
グザヴィエ・ドゥ・メストレ『ヴェネツィアの夜』(SICC-1539)より「マルチェッロ:ハープ協奏曲ニ短調(原曲:オーボエ協奏曲)」
Kitei『Kitrist』(COCB-54295)より「雨上がり」