
土壁、鉛に、アルミ箔!?
「次世代ケータイって“スマートフォン”とかゆーんやて」――。
老若男女、ネコもシャクシもガラケーだったその昔…。
〈スマートフォン〉っつーコトバだけが先行し噂されていた、その昔…。
とあるご縁で、市中に残る伝統的京町家の内部を見学させてもらった時のこと――。
奥ゆかしげに案内してくださった奥さまが、笑って曰く――
「…ホンマかウソか知りまへんケド、土壁の部屋って電波を吸収するらしいんですのヨ」
そう。
和室から望む中庭を写メろうと取り出したケータイの、予期せぬ[圏外]表示に驚いたのだ。
「ココ、街のド真ん中やのに!?」
土壁、スゴいな!?
そぃや、かのスーパーマン氏も〈スーパーアイ〉で“鉛”だけは透視出来なかったやに。
森羅万象、無機物にも相性があるのだ。
さて去年の夏頃、Amazonで。通販したのが、Bluetooth接続のコードレス・イヤホン。
生まれてこのかた、コード類との相性芳しくないにも拘わらず、せっかくのコードレス潮流に乗り遅れていたのにもワケありき。
① “青い歯”接続技術への不信感。
② 「あ、耳からウドン!」の、見た目。
ま、何事も食わず嫌いはイケませぬ。
今となりゃ、自由快適な着け心地にコードレス以外考えられぬ身の上に…けけけ。
そんな、とある日。
デカめのトートショルダーにスマホ、耳には“青い歯”接続したイヤホン…で、最近ハマった《和○器バンド》を聴きながらの買い出し行。
“そろそろ《生命のアリア》歌えそう”――と、マスク下よろしく口パクしてると!
…あ、途切れた…お、復活。
“げ、早くも寿命…とか??”
…またもや途切れ…しかして復活。
“電線の真下って、影響…あるんケ?”
…挙げ句、いよいよ途切れっぱ。
“むぅ、充電フルやし。コードレスに接触不良なんてナイよねぇ…??”
電線の真下からは逃れた、し…。
“\あッ/”
閃くや、トートの中を探ってみたらば!
“ははーん、もしやもしや…!?”
トートに常駐、何かと便利な保冷用アルミ袋のソノ中に…
…スマホが転がり込んでいたワケさね。
“もしや、アルミが電波を?”
ためしてガッ○ン、アルミ袋から取り出したスマホに再び…
…音、キターっ!
おぉ、ブルータス――
いや…Bluetoothよ、オマエもか!
そう、森羅万象――無機物にも相性…あり。
いいなと思ったら応援しよう!
