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FOODフラップ
…あるいは、突発性偏食症候群――なーんて漢字つらつらしてみると、ミョーにもっともらしく感じよう?
だが、しかーッし――!
〈突発性偏食症候群〉とは、たった今…FOODフラップの訳語として、テキトーに思い付いた非医学的造語だったりするのでR――。
〈UFOの集中出現〉を意味する‘UFOフラップ'って、まだ死語ぢゃなかろーな?タイトルの[FOODフラップ]はソイツをもじった、似非英語風味な再びの造語なのだから!
…ケケケ。
さて本題《FOODフラップ》――‘突発性偏食症候群'とはガキんちょ時代、発展途上の未熟なわが味覚&舌感を局時支配した…――〈特定食材の脈絡なき現出〉を意味する。
ま、サラッと言やぁ――〈好き過ぎて死ぬー〉級の好物感が、半年以上1年未満で連綿と続き…のち、パタッと終息――…みたいな、俗にゆー‘ヤミツキ'ってヤツ。
わがセピアな偏食記憶の最古参は、サクラ色艶やかな《さくら漬け》だ。
しかして当時、さくら漬けの‘何が' FOODフラップを引き起こしたかは、もはや忘却の彼方。たぶん、漬け物本体より漬け汁の甘酸っぱさ…だった可能性、なきにしもあらず。
半年ほど続いた〈さくら漬けフラップ〉は、その後‘すぐき'‘お新香'‘奈良漬け'へと姿を変え、食卓に並び続けた。
お次は、《フキの鰹節煮》。
カタ過ぎずヤワ過ぎず、煮具合絶妙なフキの歯応え、縦に走る繊維質がホロリホロホロ割れゆく咀嚼感…――が、クチいっぱいに快が満ちヤミツキに。
〈フキ・フラップ〉が止んでスグ――缶詰入り《アスパラガス》が野菜サラダの添え物で登板、そのヤワ過ぎとも言える穂先をクチに含んだ瞬間…即、虜!
…ンで、《ポタージュ・スープ》。ク○ール社の‘熱湯撹拌系粉末モノ'。
「ソレ、混ぜるッ混ぜるッ…」――と、スプーンで混ぜるのが楽しくて仕方なかったポタージュ・スープ。たが如何せん、遊び半分なガキんちょ撹拌。熱湯に溶け切れずの粉末がダマ(塊)と化し、いつもカップ底に。
試しに食べたそのダマの、えも云われぬソノ食感!モチのロンで〈ポタージュ・スープ・フラップ〉――発現。
ハリ・ポタ…あぃや〈ポタ・フラ〉現出期間中、わざとダマが残るようにしていたのも、その不思議な食感&美味がゆえ――。
FOODフラップは、まさに出物腫れ物――で。コドモが噛むには、少々手こずるコリコリ感と切り身に残る小骨も喰らう意外感に魅了された〈鯉のお造り・フラップ〉。
その後も‘たまご豆腐'‘松茸の吸物'‘うずら卵'…――と、FOODフラップは何の脈絡もなく、ON&OFFを繰り返した――。
こんな実話をご存知か――?
『ソノ男の子は、ある日を境に“塩"ばかり食べるようになった。常軌を逸した量の‘塩喰い'状態。心配した両親は彼を医者へ。検査で、彼の体内で見つかったのは、ヨロシくなかっただろう出物腫れ物…の、快癒痕。そう、常軌を逸した量の塩喰い行為が…実はヨロシくない出物腫れ物を、密かにやっつけていたのである!!』
男の子に現出した…いわば〈塩フラップ〉は、男の子の自発的意志ではなく免疫システムからの助力要請だったとゆーワケ。
ふふふ。
《さくら漬け》に始まり今も時折…な、わがFOODフラップも、免疫システムの助力要請なのだとしたら?
…はて、何と戦っていたのだろうか、さくら漬け??
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