知らなかった3大括り!?
京の3大レトロカフェっちゃー…――
知るヒトぞ知り、知らぬヒトは知らぬこの3軒――《築地》《喫茶ソワレ》に、《フランソワ喫茶室》。
モチロン、全店コンプ。中でも〈築地〉は、一等お気にで私的に別格…。
…とまぁ、そのシーハナは天収にでも片付けておいて――。
最近知ったのが、別なる京の3大括り。
ソイツぁ、3大古本まつりだ。
“ほっへ!?そんな括りもあったのケ!?”
〈春の古書大即売会〉に〈下鴨神社納涼古本まつり〉…そして今回、ナンとはナシに覗いた知恩寺――〈秋の古本まつり〉。
“知恩”と聞きゃ、祇園東山の〈知恩院〉を真っ先に思い浮かべるが…けけけ、お間違いなく――知恩寺だ。
京大の北向かい、予想外にデカい寺…で、ナンとはナシに…さぁ、古書漁解禁!
『八木為三郎老人壬生ばなし』――初っぱなのテント・ブース、書棚の端で肩身も狭くひっそりと。
いわんや、壬生の八木邸――新選組屯所当時の当主、八木源之丞が倅・為三郎が遺した回想録。
何かの本で、タイトルだけは見覚えていた実本に早速出逢う。
“壬生狼”とヒトツ屋根に暮らした為三郎、さぞや私的リアルな記憶が…と。
嗚呼、巡り合わせはヒグラシの啼く頃に…。古本漁の魅力でもある。
さて、物色ヒトスジ3時間、空も茜がかってきた黄昏ドキ。
見たい、読みたいと…数年来、わが脳ミソのヒダに挟んでいた“江戸期の京都観光案内本”が、ナント眼前の平台に!?
原著でなく現代の図版解説モノだが、弥次喜多気分に十分浸れそうな7巻組み。
今もわが身に身近な神社仏閣、エトセトラ。
当時の絵師が見た建物風情と、わが目で見る今のソレ――そのタイムトリップ感と、歴史的地続き感が味わいたく――の、『京都名所図会』。
ふふ、ココまで推し書きしたなら当然2タイトル共GETだよねぇ…と思われよう?
さにあらず!
空の茜が更に濃く、醤油色に染まり始めた頃に見つけた2冊にホクホクし。蔵書欠巻を埋められた満足感に背を押され。
…知恩寺、グッバイ!
とりま、わが脳内では取り置きフラッグを立てておいた忘却の2タイトル、この後…
古書大海の波にさらわれ消え行くのか、はたまた邂逅の運命に導かれ、再び目前に現れるのか?
妙な楽しみが、また1個増えた。