牧歌なる最適解!?
ハーメルンの笛吹男がシャシャリ出てきそうな――或いは、トム・ソーヤとハックルベリー・フィンが駆け回っていそうな――或いは、パズーが屋根のてっぺんでラッパを吹き鳴らしていそう…な――!?
ニッポンの原初カントリー・ビューたる“長閑"とはひと味違う、“牧歌"風情な英国ヴィレッジ――コッツウォルズ。
あー
まだ形容し尽くしてなさげ…。
…ならば。
ポワロと双璧なす“おばあちゃん探偵"――《ミス・マープル》を演じたアンジェラ・ランズベリーと、バッタリ出会いそな町角、か…――或いは、窓から垣間見る家ナカに、安楽椅子を揺らし編み物を愉しんでいそーな――若しくは、ジャム作りに励むアンジェラばあちゃんを見かけそーな町並み――コッツウォルズ。
ふふふ。
とりとめなく錯綜したイメージが、ぶわっ!と脳内に噴き出す、映えな村。英国の牧歌風情な片田舎コッツウォルズ…――の空気を再現した京都の西方、長閑なる亀岡の“ドゥリムトン村"。
[ドライブ行きたい!]――余りに久しぶり過ぎて危うく削除しかけた友メルに誘われるも、〈1230‐1600〉っつータイトな時間縛りに大いに悩む。
(猶予時間3.5)=(行き1.0)+(現地1.5)+(帰り1.0)―①
近すぎず遠すぎず…そこそこドライブ気分が味わえて…美味いモノと映え空間で写メまくれ…ま、昨今事情から密らないトコ―②
時間配分式―①に、必要十分条件節―②をブッ込んで。ついでにわが積年の望みを友愛数として全体に乗じ、そして…
「…領域展開ッ!」
…して得た最適解がココ、ドゥリムトンだった由。
市内から1時間弱、モノホンのアンティークで飾られたモノホンの映え映え建築群、写メで切り取る町並みはまさにイギリス、そして…。
おひとりさまでは、食べたくてもオーダーしづらかったアフタヌーン・ティーが遂に愉しめると来た!
しかも、好きなコテージを貸し切って…だ!
とある日の必要十分条件をほぼ満たす、亀岡は《パスポート不要の英国村訪問》を――〈とある日の最適解〉と言わずして何と言う?
コテージの、使い込まれた木製テーブルに…憧れのアフタヌーン・ティーの塔。
ダージリンが薫り立ち…王道たる焼き立てスコーン、英国名物フィッシュ&チッブス。
漆喰壁に嵌め込まれたガラス窓…を、ふと。
室内の仄暗さも手伝って、さながら窓の木枠が額縁の…印象派の絵画の如し。
晴天も穏やかに、凪る池水…と対岸の白い小屋。
「この光景、非日常~!」――と、感激しつつ…ほんの数秒、まぶた裏にアノ光景がフラッシュバック。
“…クリスタル・レイクっぽくね?"
小舟で脱出した生き残りヒロインが、水しぶきとともに現れた少年ジェイソンに、湖中に引きずり込まれる――っつーラスト・シーンさね。
“…あの白い小屋、絶妙な配置だなー"
…はぃ。
ココはとある日の最適解、ドゥリムトン村…。
映え映えの町並みにしてテーマパークに非ず…宿泊もウェディングも出来るカフェ――である。
まさか日入る処の亀岡に、極小飛び地のような本場英国が存在しようとはねぇ!?
否、亀岡って“元出雲"と呼ばれる出雲大神宮とか、出雲大社の京都分院もあったりするし。
もしや探せば、モン・サン・ミッシェルの飛び地みたいの、どっかに隠されていそーな気がする!?