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あ、今の!?

二千円札を手にする確率と、ツチノコを見ちゃう確率――どっちが高いか?

“ん、ツチノコ…ぢゃね?”

…ほどに、UMAちっくな二千円札。わが右手が財布から“守礼門”をツマミだしたのは、覚えている限り…発行後1回こっきり。

まぁ、巷から現金のやりとりが消滅しつつあるキャッシュレスな情勢もひと役買っていよーが…それ以前に!

そう、それ以前にっ!

流通しているのか、二千円札?

さてわが身に限って言えば、〈音はすれども姿は見えず、ほんにオマエは屁の…〉…よーな――のが、新500円硬貨。

流通し始めて数ヶ月、ひと目拝む幸運にも与れていない。記念硬貨等ではママあれど、国内流通通貨でバイメタル仕様――ってのに興味津々。

昭和の大阪万博、当時の“目玉”展示だった〈月の石〉ほどに期待値は高まっているのにねぇ…。

“そぃや、バイメタル…1枚持ってたっけな?”

カナダは、シロクマ2ドル硬貨。

銅色の中心貨、ぐるり取り巻く白銅色の周縁貨。

“あは…スコッチ・エッグの断面!”――。

お昼前、近くのスーパーへ買い出しに。食パン、タマゴに牛乳と――日々必須食材群をレジかごへ。

巷は対人非接触全盛の折、精算はすべてセルフ化。

親レジから転送された精算額が、子レジ画面に。あとはガイド・テキストに従い選択操作すれば、お釣りからレシートまで対人非接触で済む。

で、その時選んだ精算方法が[現金]。

[精算額:¥2,531.-]

未だ慣れぬ手つきで、札を重ねて2枚…続けてジャリ銭、最後に500円玉をばチャリ~ン――ん!?

“わわわ、タンマっ!タンマっ!…”

…やけにギラついてたけど…

…なんか銀系と金系の色が見えたけど…

“…ひょッとして…”

今のって、新500円ぢゃねーのケ!?!?

灯台下暗し。すでに財布に入っていたとはー!

…つか、いつ潜り込んでいやがったー!

3つの願いを告げる間もない流れ星の如く、硬貨投入口の奈落へ…。

[精算完了!ありがとうございました!]

…なんとまぁ、しょぼーんぬ。。。








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