粛々淡々…悶々メール!?
“"もーカンベンしとくれ、あまぞんサンっ!"
…とまぁ、PCモニターに映る編集画面に声なき声をぶつけたのが23通目のE-MAIL。
ふふ、チタン合金製で10万年に1度しか折れないわがココロも、粛々淡々たる不合格通知の繰り返しに根をあげそうになった。
[【重要】『游文綺譚』(ISBM:○○)をご確認ください]
送れども送れども、返ってくるのはこんなアドバイス……――[表表紙のすべてのテキストが表紙の端から 9.5 mm (0.375 インチ) 以上内側に収まるように…]――。
悲しいかな、地続きの表紙画像ゆえ裏表紙と背表紙も毎回セットで門前払い。
その日に修正再提出するも、回答通知はほぼ翌日――ってなワケで、2月の大半は悶々ストイックに…“あまぞんサン”とコンクラーベ。
“…つか、通知どおりに直してんのにさぁ…何が違うん?”
ミクロにマクロに修正しても、返ってくるのは毎回同じ文言のクローン・メール。
“…もっと具体的に教えてくんないケー!”――そうバクハツしそうになったE-MAIL20通目辺りで、脳裏にデジャヴが!?
――ナナハンのバイク試験。どうしても受かれずの、11回目。耳タコ“不合格”告知後、思い切って試験官にこう尋ねた。
“…ドコが良くないんっスかねぇ?”
試験官曰く…
“そりゃ教えられへん…ココは試験するトコで、練習するトコやないんよ”――。
そんな鬼…否、ストイック試験官を彷彿させるあまぞんサンっ!もはや、修正ネタも出し尽くし立ち尽くすわが身は、ガケっぷち。
こうなりゃ振る袖も無いが、思いつく限りの手札で総当たり!
…と、チマチマな配置画像修正でなく――大元のベース地寸法をいぢくり倒し、絨毯爆撃。
モチ、玉砕。
あー遂に四面楚歌、突破口ナシ…。
“…つか、初回プレビューん時の表紙画像って…裁ち切り線枠内側の赤線枠にピッチリ収まってたくね?”
今は、ガッツリはみ出して…いる!?
玉砕後の脱魂状態で眺めていたモニターに、一筋の光明…かしらん!?
“…ベース地画像の解像度、途中で変えたっけなー?”――96dpiから300dpiに!!
とどのつまり、よかれと思った解像度変更が粛々淡々…悶々メールの原因だったのだ。
いやまさか、解像度を上げると等倍編集ではなくなるなんて…知らなんだ。