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いつだって丁寧に向き合う人を悲しませるこの世界に生きる意味


一夜明けて、今日も1日が始まります。
見える世界はまるで違う。
悔しさの果てにあるものは、ただ淡々と生きる『無気力』でした。


◆愛する人の解任

私には、この世で最も尊敬して愛して嫉妬する
舞台人がいます。
【小林賢太郎】さんです。

オリンピックのショーディレクターとして
おそらく今までにないほど無理難題と向き合い、妥協して、その中でも折り合いをつけて、それでも尚《最高の舞台》を創り続けたことでしょう。

誰よりも美しく丁寧で、誰よりも[誰も傷つけない笑い]を20年以上創り続けた人です。


そんな、世界に誇る日本人アーティストが
メディアやSNSで批判され、ときには人格まで否定されている始末です。


◆全ての責任を持つ演出家

私は創り手の端くれとして、全ての責任は私にあると覚悟を決めて作品を創ってきました。

本番直前、お客さんが開場を待つ中で、本番に流すはずだった映像をほぼカットしなければならなかったこともあります。悔しさで震えようとも、全ての判断に自分が責任を持つ、作品に責任を持つことが創り手の役割だと私は想い、今日まで向き合ってきました。


ただ、今回の場合でいう[責任]は
大きく違うと想っています。

◆ギリギリまで作品を創り続けること

明日いよいよ…!というところで
「あなたにはおりてもらいます。あなたは適任じゃない」

大事に育ててきた、向き合ってきた作品を
[最後まで創り続ける責任]を果たさせない代わりに


全部のダメだった根源は
小林賢太郎

という、取る必要のない責任を
負う必要のない責任を
1人のアーティストに押しつける


それが、組織のやり方でした。

今後は金銭的なことでも彼へ責任を負わすのでしょう。ただ、これって《本当に》小林賢太郎さんだけが悪いとされることなのでしょうか?

◆誰よりも[誰も傷つけない笑い]を創り続けた

賢太郎さんは、すぐにコメントを公開しました。
その言葉ひとつひとつが丁寧で、なるべくわかりやすい言葉を選び、素直に、自分の言葉で伝えました。

ここまでの扱いを受けて尚、この式典に関わることができたことへの感謝で締めているのです。
誰も、責めない。


賢太郎さんは『僕がコントや演劇のために考えてること』という書籍を出しています。

そこには
⚫︎予備知識のいらない笑いであること
⚫︎楽しみ下手なお客様のためにできること
⚫︎オリジナルを生み出すということから逃げない
⚫︎うちはうち、よそはよそ

などそこには多くの[小林賢太郎]さんの思考が書かれています。

その中に
人を傷つけない笑いであること
もしっかりと書かれているのです。

◆小林賢太郎さんを本当に愛する人たちは、攻撃しない

ただ悔しくて、悔しくて
こんなにも悔しいと感じたのは生まれて初めてでした。

いつも基本笑ってる私も、耐えられずに子どものように泣きました。それを見ていた長女は、そっとその姿を写真に残してくれました。

[この日を忘れないだろう]

Instagramでは、多くの共感者がコメントしてくれたり反応をしてくれて、「同志よ」と仰ってくれる人もいました。

ただ、ただ悔しいのです。

だけど、賢太郎さんはじっと受け止め最大限の言葉で謝罪と感謝を込めたコメントをされた。


過去作品に出てくる台詞

誰も、何も、間違っていない
〈振り子とチーズケーキより〉
正義の逆は悪じゃない、正義の逆はもぅ一方の正義だ〈ロールシャッハより〉


私達も、悔しさで震えようとも
攻撃はしないのです。

賢太郎さんがそうであるように。

賢太郎さんの友である安井さんが発信してくれたツイートに全てが詰まっています。



手当て、最大限の手当てを心から願います。


報道やマスコミやガヤの言う内容には
大きな歪みと非道徳観、まともな判断や説得力は含まれていません。

だって、たとえ適任でないと判断が間違っていたとしたら「ごめんなさい、小林賢太郎さんではなく、彼を適任とした自分たちの判断が甘かったです」と言うのではないですか?

小林賢太郎さんは、どれだけ真摯にこの式典に尽力してきましたか?
一度だって手を抜いたことなどないと思います。
その姿勢を見ていた人は1人もいなかったのですか?

私は「それでも彼は真摯に向き合ってくれました」と言える大人が組織の中に1人でもいたら救われたと想っています。


本の中には

芸術は僕を守ってくれない、しかし芸術は僕を裏切らない

と書いてます。

「自分がつくったもので、目の前の観客を楽しませたい」

組織は賢太郎さんが関わったものはひとつもないとしてますが、演出家は全てをまとめ1つの物語をつくるんです。

パフォーマーの皆さん
賢太郎さんに届くように精一杯のパフォーマンスをみせてください。

きっと森で、微笑んでると想うから。

私も人間のふりをやめて
森で人間ではないモノと共に生きたい。

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