ビーチコーミングを楽しもう
ビーチコーミングって何?
ビーチコーミングとは、簡単に言うと、海に打ち上げられている物を拾う事です。場所によっては、深海魚やサメやエイの卵の殻なども拾う事が出来ます。
何故海水浴シーズンじゃないの?
皆さんが海と言ってイメージしやすいのは夏の海水浴場でしょう。
でも、海水浴シーズンになる前に海は綺麗に掃除されているのです。
なので、海水浴をしていてもゴミで足を切ったり、ルアーが刺さったりして怪我する事も少ないのです。
しかし、掃除されてしまうと、せっかくの宝物まで片付けられてしまいます。
そこで、海水浴の始まる前に色々な物が打ち上げられている冬〜春にビーチコーミングを行うのです。また、冬や台風の後など海が荒れた後は面白い物が打ち上げられている事も多いのでオススメです。
どの様にして拾うの?
海岸を良く観察すると、砂の上に線を描くように色々な物が打ち上げられています。これは、海が満ち引きを行った際の満潮時と干潮時の線になります。そのうち上がっている場所が、色々な物を探すのに最適な場所になるのです。
矢印の様な場所を探します。
ビーチコーミングの注意点
1.ガラス片や釣り針に気をつける
歩く時には必ず長靴等を履きましょう。
もし、見つけた時には拾って捨てておきましょう。
2.海の中には入らない。
帽子やタオルなどを飛ばされても無理に取ろうとして海に入るのは危険です冬の海は水温が低く、波も高い事があるからです。
3.夢中になり過ぎない。
天気の良い日や、厚着で動いていると熱中症や脱水状態になる事も有ります。また、慣れない作業で思っている以上に疲れてしまっている事も有ります。適度に休憩や水分補給をして楽しみましょう。
4.エイの死体や、魚の死体には気をつける。
海には毒を持つ生物が多く生息しています。死んだ後も毒が残っている事が多いです。クラゲやエイ等の有毒生物が打ち上げられている事がありますが危険です。
また、知らない生き物を見つけてもすぐには触らないようにしましょう。
毒を持っている種類かもしれません。触る前に知っている人に聞くか、触るのをやめましょう。
※エイの棘には毒が有り非常に危険です。
また、返りが付いている為刺さると抜けません。
5.鳥の死体は触らない。
時期的に、インフルエンザの可能性が無い訳では無いので触らない様に気をつけましょう。また、触ってしまった時には、石鹸で良く手を洗いましょう。
6.安全第一に
上記の様な注意点を挙げましたが、大切なのは皆さんの命です。どの様なフィールドワークにも共通しますが、まず真っ先に自分で自分の命を守る事を考えましょう。保護者の方々も、お子様の分、余裕を持った行動を心がける様お願い申し上げます。
ビーチコーミングで拾った拾い物を宝物にしよう!
(クリーニングや加工など)
さて、今回拾って頂いた貝殻や、ウニの殻、カニの甲羅などですが、そのまま置いておくと腐ってしまったり、塩や砂が出てしまったりする事が有ります。なので、まずは良く洗いましょう。
1.塩抜きとクリーニング
バケツなどに水道水を入れ取ってきた物を壊さない様に漬けます。
途中、数回水を入れ替え1〜2日漬けます。ある程度は、これで綺麗になると思いますが、細かい所に砂やゴミが入りこんでいると思いますので、歯ブラシや筆などを使い、水で流しながら丁寧に掃除します。
2.乾燥
綺麗になりましたら、次は乾燥させます。まずは、ティッシュペーパーや乾いたタオル等で大まかに水分を取ります。
大体水分が取れましたら、次にザルなどの上に乗せて風通しの良い湿気の無いところで陰干しして乾燥させます。(梅雨時などは、乾燥剤を入れたタッパの中に保存して乾燥させます。) カニや魚の骨などは、肉が付いていると腐ってしまう事が有りますので注意して下さい。
3.保存
貝やウニなどは、そのまま飾っても大丈夫ですが、カニや、魚などは虫(衣類と同じカツオブシムシなど)が付く事が有ります。空き缶や瓶に、乾燥剤と防虫剤(衣料用)を一緒に入れて保管しましょう。
4.ラベル
標本として保存する場合、このラベルがとても大事になってきます。いつ、誰が、何処で、どのようにして取ったかを記入して標本と一緒に保存しましょう。
5.同定
ここからは、ゆっくりでも良いので、学校の図書室や図書館にある図鑑などを見て、拾った物が何であるかを調べてみましょう。わかった事は、ラベルに書き加えても良いと思います。
6.貝を磨いてみよう!
拾ってきた貝を良く観察してみると、裏側がキラキラと真珠色に光っている物があると思います。その様な貝殻は、表面を紙やすりなどで削ってあげると、全身が真珠色に変化します。
磨き方は下記の記事をご覧ください
7.貝に穴を開けよう
拾って綺麗になった貝殻に、穴を開けてペンダントやキーホルダー、ストラップ等に加工してみましょう。
まず、穴を開ける場所を決めます。
そこにピンバイスやルータービットで穴を開けます。
穴を開けた所や、尖っているところをダイヤモンドヤスリや紙やすりで削って丸めます。
開けた穴に紐や金具を通せば完成です。
ルースケースに入れ、ラベルを付けた例
※ラベルには、最低限「採集日時」と「採集場所」は記載する様にしましょう。
これで、皆さんが拾った拾い物が宝物に変わったと思います。
お付き合いいただきありがとうございました。
PDFバージョン
ワークショップで使用した物になります。
記事にする際に読みやすくするため加筆修正を行っております。
ご注意ください
海を楽しむために安全管理をしっかりしましょう!
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