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onodaheisaku
3.11に思う福島の野菜10年後の今
シェフが日々こだわる野菜は交通会館のマルシェで仕入れることが多い
茨城”元気村”の野菜は特にお気に入りだが週末は多くの出店で賑わっている
もっとも今はコロナの影響も大きく緊急事態宣言中は出店を見合わせてるブースも多く最近は少し寂しくなっている
その中の一つに福島から来ている野菜やお花のブースがある。
いつもならこの時期に届く山菜や苺が美味しく
特に蕗の薹やコシアブラは楽しみな食材
長年通っているので店に立ってるおばあちゃんとも顔見知り
あちらも自分がどこかの飲食店の人間で仕入れに来ているというくらいの認識はある
昨年の暮れ近くだった
年末の挨拶がてらに今年はコロナで大変でしたねとお互いを慰め合う会話
自分が福島はまだまだ震災の復興の問題もありこのコロナで特に大変ですよねと話しかけると意外な答えが返ってきた
ほんとまだまだ皆さんに迷惑かけてねぇ野菜売っていても申し訳なく思うよ
ん?なんで?
今でも買い物に来たお客様にどちらの野菜ですか?と聞かれて”福島”と答えると
ごめんなさいね・・・と買い物キャンセルされる事も多くてねぇ
え?未だにそんなことあるの?
まだまだそういう人は多いですよ。こっちも申し訳なくてね
(いやいやばあちゃんの責任ではないし少なくとも福島の人の責任ではないだろ)
それでも
”申し訳ないのですが子供が小さいから(この野菜は心配で食べさせられない)”
と言われるとね。
・・・
10年前の話ではなくほんの数ヶ月前の話である
何が本当でどれが正義か知らない
ただそこに並ぶ野菜に嘘はなく香り高く美味しいお野菜たち。
だからシェフは迷うことなく買い求め調理し料理にしてお客様に提供する
安全の根拠?
決まってるだろ
生産者が手間暇かけて作った野菜。少しでも不安があればこのおばあちゃんに渡すわけがない
ただそれだけ