1-1 押出成形とは


押出成形の概要

プラスチック成形には、押出成形、射出成形、中空成形など、さまざまな方法があります。

押出成形の基本プロセス

押出成形は、「熱を加える→溶ける」「冷却する→固まる」という性質を持つ「熱可塑性プラスチック」を使用する成形方法です。以下はその基本プロセスです。

  1. 原料の用意: ペレット状またはパウダー状のプラスチック原料を準備します。

  2. 加熱と溶融: 原料に熱を加え、溶かします。

  3. 形状変更: 溶けたプラスチックを希望する形状に変形させます。

  4. 冷却と固化: 形状を保ちながら冷却し、固まらせます。

  5. 引っ張り・巻き取り・切断: 成形された製品を引っ張り、巻き取り、最終的に切断します。

特徴と用途

押出成形は連続的に製品を作ることができ、そのため一定で長い断面の製品を得ることができます。これは金太郎飴のようなイメージで理解できます。

押出成形の装置

押出成形には以下の主要な装置が必要です。

  1. 押出機(エクストルーダー): 原料を溶かし、押し出す機械

  2. ダイ: 希望する形状にプラスチックを変形させる金型

  3. サイジングダイまたはキャリブレーションと冷却装置: 冷却しながら形状を整え、固めるための装置

  4. 引取機、巻取機: 製品を引っ張り、巻き取るための機械

  5. 切断機: 最終的な製品を切断する機械

これらの装置は、成形されるプラスチック製品によって異なるものになります。押出成形で製造される製品には、シート、フィルム、パイプ、チューブ、電線被覆、モノフィラメントなどがあり、それぞれ専用の成形設備を使用します。


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