1-1 押出成形とは
押出成形の概要
プラスチック成形には、押出成形、射出成形、中空成形など、さまざまな方法があります。
押出成形の基本プロセス
押出成形は、「熱を加える→溶ける」「冷却する→固まる」という性質を持つ「熱可塑性プラスチック」を使用する成形方法です。以下はその基本プロセスです。
原料の用意: ペレット状またはパウダー状のプラスチック原料を準備します。
加熱と溶融: 原料に熱を加え、溶かします。
形状変更: 溶けたプラスチックを希望する形状に変形させます。
冷却と固化: 形状を保ちながら冷却し、固まらせます。
引っ張り・巻き取り・切断: 成形された製品を引っ張り、巻き取り、最終的に切断します。
特徴と用途
押出成形は連続的に製品を作ることができ、そのため一定で長い断面の製品を得ることができます。これは金太郎飴のようなイメージで理解できます。
押出成形の装置
押出成形には以下の主要な装置が必要です。
押出機(エクストルーダー): 原料を溶かし、押し出す機械
ダイ: 希望する形状にプラスチックを変形させる金型
サイジングダイまたはキャリブレーションと冷却装置: 冷却しながら形状を整え、固めるための装置
引取機、巻取機: 製品を引っ張り、巻き取るための機械
切断機: 最終的な製品を切断する機械
これらの装置は、成形されるプラスチック製品によって異なるものになります。押出成形で製造される製品には、シート、フィルム、パイプ、チューブ、電線被覆、モノフィラメントなどがあり、それぞれ専用の成形設備を使用します。