【Google広告】広告の品質向上を目指して!品質スコアと各KPIの変化を追ってみた
こんにちは!
株式会社エイチームライフデザインで、Webマーケティングを担当している小岩です。
新卒入社以来、数年間自社サービスのリスティング広告の運用に携わり、ここ2年ほどはマネジメント業務が中心となってきました。
そのため、広告アカウントを自ら運用する機会はめっきり減ってきましたが、思い切って広告関連の記事を書きます!
この記事では、社内のGoogle広告アカウントのデータを参考に品質スコアの変化と同時期に変化した指標についてまとめています。
品質スコアはあくまで広告品質の目安にすぎませんが、連動して動く数字をひも解くことで、改善のヒントになればと考えています。
特に、最近リスティング広告に携わり始めた方の参考になれば幸いです。
「広告の品質」を高めるべき理由
広告領域において、いかにCPAを安く抑えながら多くのCVを獲得するか?は永遠の課題だと考えています。
効率を上げられるならどこまででも上げたいですし、だからこそ、この課題にゴールはありません。
毎回高い金額で入札できればできるほどCV獲得に有利に働きますが、当然見境なく入札をしてしまうとCPAが跳ね上がってしまうためそうもいかない…
そうして頭を悩ませるのは日常茶飯事ですよね。
詳しい説明は省略しますが、「広告の品質」はオークションにて広告の掲載可否や掲載位置を決める際の要素の一つです。
そのため、一般的に品質が高ければ高いほど、お金をかけずに高い掲載位置に広告出稿ができます。
「これ以上のクリック単価は出せないけどもっとCVや流入が欲しい!」
「CVは減らしたくないけど、広告費を抑えたい」
といった場合に広告の品質を改善することは非常に有用な手段となるのです。
詳しくはヘルプページを参考にしてください。
https://support.google.com/google-ads/answer/156066?hl=ja&ref_topic=10549746&sjid=1869930478017072544-AP
「広告の品質」はどうやって改善する?
「広告の品質」の目安をスコアリングしたものとして品質スコアがあり、Google広告の管理画面で確認することができます。
このスコアを構成する「ランディング ページの利便性」「推定クリック率」「広告の関連性」の3要素は、品質の改善余地や改善するとして、どこに着目すべきかの参考になります。
ヘルプページではもう少し詳細な内容が記載されていますが、とは言ってもこのまま改善行動に移せるか?と言われるとなかなか難しいと思います。
例えば、ランディングページの利便性に改善余地のあるKWDがあったとして、実際に改善を行うフェーズになると「利便性ってなんだ?CVRを上げればいいのかな?」と具体性に欠けるため施策に落とし込みにくいです。
https://support.google.com/google-ads/answer/6167118?hl=ja&ref_topic=10549746&sjid=1869930478017072544-AP
https://support.google.com/google-ads/answer/6167130?sjid=1869930478017072544-AP
そこで、次項からは実際のデータから品質スコアの変動とその他KPIの変動を紹介します。
品質スコアと各KPI変化
今回取り扱う対象データについて
実際に社内で5年以上は運用実績のある、とある広告アカウントの品質スコアをひも解いていきます。
品質スコアは、KWDごとに診断されるため、直近2年で成果がそこそこついている27個のKWDを抽出しました。
更にそのうち変動のあるものだけをピックアップして紹介します。
全体の推移
対象のKWDのうち、16KWD/27KWD=60%は品質スコアが時系列で変化(上記の表のもの)
変動のなかった40%のKWDは、全て運営サービスのニーズと完全に合致するようないわゆるBIGKWDのみ
2年間の半分以上の月で評価が変動しているKWDもあり、評価の上がり下がりは高頻度で判定されていそう
(このアカウントの場合は)3要素の中で動きが最も大きいのは推定クリック率で、広告の関連性の変化は少ない
推定クリック率はこれらの指標の中でも特に周囲の出稿状況や自身の掲載位置に左右されやすいため外部要因での変動要素が大きい可能性がある
広告の関連性は、検索語句に対する推定ユーザーニーズのマッチ度を反映したものなので、月単位での変動は少ない可能性がある
変動を繰り返すKWDには偏りがある印象
オークションの競合性の高さなどが関係していそう
3要素の評価変動と相関のある指標は?
各要素の変動回数が多かったり、特徴的な動きをしているKWDをいくつか抽出し、各成果指標の前月比との相関をまとめました。
※1もしくは-1に近いほど、相関がある状態
一定の傾向が出て、かつ因果関係がありそうだと想定されるのは、ランディングページの利便性と直帰率の関係性(負の相関)のみでした。
直帰率はUAの定義に従っているため、LPからページ遷移をせずに離脱したセッションの割合を指します。
LPの利便性が平均や平均以下となっている場合は、例えばLPの上部に目に留まるようなバナーを設置するなど、直帰率の改善を目指すような施策が有効かもしれません。
※とはいえ、あまり短期的なパフォーマンス向上はGoogle的には推奨されていなさそうです
推定クリック率や広告の関連性は、CTRに傾向が出ると想定していましたが、今回は期待通りの結果は得られませんでした。
あくまで同一広告アカウント内の結果ですので、サンプルを増やしたり別のアカウントで確認することで違ったの結果が見えてくる可能性もあると思います。
また、簡単に言うと品質=検索行動の後に広告を見つけることからはじまる一連の体験と、個々のユーザーのニーズの推定マッチ度なので定量的な指標の推移だけでなく、広告文やLPで訴求しているワードなどの面から考えてみても面白い結果が得られそうです。
まとめ
広告の品質向上の重要性と、実際の数字の動きについてまとめました。
広告の品質がどのように評価されているのか?は明確にはなっておりませんが実際に日々変化しており広告の成果に影響を及ぼしていることは間違いありません。
品質スコアやそれに関連する指標の動きを参考にしながら、改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。
また、エイチームライフデザインのnoteでは、コンテンツマーケ・アドマーケ・ブランディングデザインなどのノウハウや社内事例を紹介していますので、ぜひフォローやスキをいただけると幸いです(一緒に働ける仲間も募集しています🎉)。
広告に関する記事についても、これからもたくさん投稿予定ですので、ぜひ見ていただけると嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!