キミのこと~中学生②~
キミは、中学生になり、変わっていった。
学校に行き、
戻ってくるとソファになだれ込み、
テレビやipad、ケータイを始める。
あたしは、その姿を見て、
あまりにもだらしなくて、
注意をしたんだ。
そしたら、キミにこう言われた。
「オレは、
外に出て、
たくさん気を遣って、
ずっと緊張しているんだ。
だから、
家に帰ったときくらい、
好きなことをしたっていいじゃないか。
もし、
家でも気を抜けなかったら、
オレはどこで休んだらいいんだ」
ってね。
これは今でも衝撃のことば。
最初はね。
「おまえは、戦うサラリーマンか!」
と言いそうになったよ。
でもね。
ごもっともだと思った。
多くの人が逃げ場がなくてつらくなるんだ。
安心安全の場があるからこそ、
外でがんばれるんだよね。
それから、
あたしは、
ソファで寝そべっているキミに
文句を言うことはなくなった。
そこがキミの楽園になるのならば、
好きなだけ楽しめばいいと思った。