プロジェクトの活動報告
『あたらしいポルノ』プロジェクトが立ち上がってから約6ヶ月。
先日9月5日の世界性の健康デー東京大会のオンラインイベントにて、プロジェクトの活動発表をさせていただく機会がありました。
-世界性の健康デーとは?
世界性の健康デー(World Sexual Health Day/略称:WSHD)は、
普段見過ごしている「性の健康」を改めて考えて推進する日です。
性の分野の国際研究者組織である”性の健康世界学会(WorldAssociation forSexual Health/略称:WAS)”が2010年に制定した記念日です。
2010年を第1回目として、9月4日を「世界〈性の健康〉デー」に定め、
世界各国で性の健康(セクシュアル・ヘルス)および性の権利(セクシュアル・ライツ)を推進していくことになりました。日本でも2010年以降、毎年記念イベントを開催しています。詳しくはこちらからhttps://wshd.jp
その時のプレゼンを元にこれまでの活動報告と、6ヶ月を経てプロジェクトもアップデートされているので改めて『あたらしいポルノ』プロジェクトとは?をnoteにまとめていきたいと思います。
-改めて『あたらしいポルノ』プロジェクトとは?
性の消費を促すような表現を用いた既存のアダルトビデオにはない、生活の延長線上にあるようなストーリーや、コミュニケーションに注目したポルノを制作します。そしてそのポルノを通して、
セックスとは何か?を改めて考えるきっかけをつくるプロジェクトです。
ポルノを制作しそれを配給することはもちろんですが、1番大事にしたいことは
ポルノを通したコミュニケーションです。
どんなプロセスで、誰と作品を作るのか、作品をどのようなアウトプットで鑑賞者と共有するかどうかまで考えることが私たちのミッションです。
-プロジェクトの発足背景
このプロジェクトの発足に至った背景は、発起人の原体験や思いなど様々な理由がありますが、その1つとして現在普及されている日本のアダルトビデオを問題視しているからです。
これらが私たちが考える今のアダルトビデオの問題点とそのイメージです。
・性を記号化して(女子高生、熟女等)消費すること
・日常ではありえないストーリーや関係性
・性的興奮のプロセスが歪んでる
・性犯罪(覗き見、痴漢、酔わせてレイプ等)を助長させるようなキャッチコピー
但しアダルトビデオは本来セクシャルファンタジーとしてセルフプレジャーを楽しむためのものだし、これらの問題が全てのアダルトビデオに当てはまるわけではありません。決してアダルトビデオの存在そのものを否定したい訳ではないのです。
私たちが考える問題のあるアダルトビデオがあまりにもアクセスがしやすい環境にあることや、アダルトビデオが教科書化していることでパートナーとの性的満足を得られなかったり、セックスが飯事になってしまってることや、性犯罪を肯定的に捉えざるを得ない表現をしていることが問題だと考えます。
その問題点に対してこのような問いを社会に投げかけます。
性教育やそもそもそれ以前の人権・道徳・人生観などが決して成熟しているとは言いきれない日本の教育を受けてきた子供が、インターネットで初めて観るセックスは本当にそれでいいのか
既存のアダルトビデオで観たセックスが全てだと疑わないまま13才で初めてのセックスを経験し、自分や相手の心と身体を守ることはできるのか
何十年もかけないと心身共に満たされる素晴らしいセックスに出会うことはできないのだろうか
セックス (生きる力、人とのコミュニケーション)が成熟しないまま年だけを重ねた大人たちがつくる社会の未来は果たして明るいのか
-私たちが提案すること
これらの問いに対して、このプロジェクトを通してこのような提案していきます。
・対等な関係性
・日常との格差が少ない(生活の延長線上にあるような表現)
・視覚的な刺激だけに頼らず、〝雰囲気〟や〝空気感〟など五感を使った性的興奮 を表現する
既存のアダルトビデオとは違う切り口や表現方法で、セックスをもっとポジティブで、ヘルシーなものとする価値観を広げていきます。また、デザインやアートの観点も含めたビジュアルのポルノを提案します。
-これまでの軌跡から現在の活動
このような提案を形にするべく、現在活動を進めています。
(2月 プロジェクト発足を決意)
3月 メンバー2名でプロジェクトを発足、プロジェクトの構想
4月 プロジェクトの構想、メンバー1名の脱退
5月 SNSでの発信
6月 コミュニティ形成
7月 コンテンツ構想
8月 コンテンツ制作開始、世界性の健康デープレゼン
このようにやっと骨ができて次は肉付けしていくような段階です。
現在は3つのコンテンツ制作が進んでいます。
①映像
〜Talk〜
title:『7:00am』
「からだを通して、じぶんとあなたのこころと対話する」
・自身をモデルに全て自撮りで撮影
・生活の中にあるシチュエーションと性的欲求を緩やかに繋げていく
・今後様々なジェンダー/セクシュアリティーのモデルを起用し、撮影を行う
②SNSでの発信
・主にtwetterとinstagramで発信
・個人のnoteを引用。またinstagramのストーリーでは、そのnoteを読んであなたは何を考えましたか?というような相手に問いかけるような発信をすることで、情報を受け取るだけではなくその話題についてみんなで考えて深めていけるようなスタンスでの発信
③オーディオポルノ
・音声でのポルノの配信を構想中
・初めてのセックスやセックスレスのカップルに向けての、メディテーションやガイドになるような音声コンテンツを制作予定
今後これらをリアルイベント、例えば展示会場での発表など公共の場でのアウトプットや、オンラインでの発信などオンオフを行き来するような発表を考えています。
-最後に
というメッセージを私たちは伝えたいです。
愛と言ってしまうと高尚なイメージや、いや性欲と愛情は別でしょ!という議論にもなるのですが、人間は本能だけでセックスをしてるわけではなくて、少なからずセックスを誰と、どんなふうに、さまざまな選択を経てセックスに至ります。そこには相手がいて、その相手を思う気持ちがあるはずです。そしてそれを愛と呼んでいます。
セックスは人と人が、心の器である大切な身体に触れ合うことで、自分自身や相手の存在を抱きしめてあげる行為です。
セックスで傷つく人がいなくなり、より多くの人の心と体が幸せになれるように、私たちはこれからも活動をしていきます。
『あたらしいポルノ』プロジェクト
twitter https://twitter.com/atarashiiporn
instagram https://instagrtam.com/atarashiipo_rn
また、映像作品に出演してくださる方を募集しています。
<応募フォーム>
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfNlPjub1gqZuMIw4C6HmyP6Gqa8MWL24KM0FSM9oHz6lc8-Q/viewform