【銭湯日記】11日目
-11日目-
21時半。
朝からしっとりした天気だったけれど夕方にはからっと。よいよい。
下駄箱は44番。
「いらっしゃい」と番台の淑女。
赤い暖簾をくぐる。マイシャンの君は浴場に。
あとほかに常連さん1人。
安定のソーシャルディスタンス。
[本日のぶろ]…ジェットバス。
もうジャグジーでもジェットバスでもよい。
私は薬草風呂に期待していた。
薬草風呂…調べてみるにまぁ沢山ある。四季折々。とても興味深い。
[春]…カミツレ、ショウブ、タイム、ヨモギ
………カミツレ?
聞き慣れない響きだ…カミツレ…神連れ?(だとしたらなんとも神々しい)
カミツレ
科名:キク科
別名:カモミール
漢字表記:加蜜列
あ!カモミールのことかァ〜!
しかも漢字表記はそうなるのね。
ではタイムとは……時間…?
タイム
科名: シソ科
生薬名: ジャコウソウ(麝香草)
漢字表記: 立麝香草
ジャコウソウは聞いたことあるけれど書けないねこれ。鹿を射る香り…へぇ~!(怖)
殺菌作用がとても強いらしく防腐剤に使用されるよう。どんな香りだろう。
まだ見ぬ湯に期待が膨らんで、春(そろそろ夏)。
本日より夜は22時ではなく、通常に戻りて23時まで。ありがたくゆったり充たされる。
番台の淑女より癒しの呪文を唱えてもらい帰路につく。
いつもの愛らしい猫ちゃんはいない。
ん〜~〜いなぁい(寂)
風呂上がりのコーラは正義だが、ここで己の肉体に厳しい友人の「飲み物で糖分を摂るのはもったいない」というコトバを思い出す。
私は自販機のコーラの前に仁王立ち、しばらく眺めて踵を返した。