孤独力を磨いた1年
この本を読んだ。
人間を成熟させる「ひとりの時間」孤独力 ー 津田和壽澄
消極的な孤独である“ロンリネス”ではなく、
積極的な孤独の”ソリテュード”が人間を成熟させる。
大阪に移住してきたのも、
この ”ソリテュード・タイム” を満喫したかったからなのだが、
早いことにもうすぐ移住して1年。
自分の中で、ポジティブな心の変化をかなり感じている。
この1年は、特に自分の心とかなり対話したように思う。
第三者を介さない、自分が本当に思っている感情。
“誰かのため” “義務” “いやいややる” “憂鬱”を降り、
”自分のため” “やりたいからやる” “楽しみ” だけに集中した。
行きたいところに行き、聞きたい曲を聴き、読みたい本を読み、
イラストを描きたくなったら描き、行ってみたいお店にふらっと行く、
川沿いのベンチでぼーっとする・・・
気乗りしない誘いは全て行かず、会いたくない人に会わず、
LINEもInstagramのDMも返信を辞めた。
職場の人とも線引きをした付き合いを心がけた。
(集団と一線を置き、深入りしないようにという意味
決して無愛想にということではない)
誰にも邪魔されない時間を、本気で大事にした。
自分の心が望むことに忠実に生活した。
するとどうだろう、心がとても穏やかだ。
自分のやりたいことを思う存分できて、心が豊かだ。
自分を抑圧して腐って錆び付いていた心が、
まるで18金のように輝いている!
この一年は、趣味のために仕事も少し抑えめにしてみた。
すると、時間に余裕が生まれて、
活力が勝手にみなぎってくる。心が喜んでいる。
趣味の時間が充実すればするほど、他の生活も良い影響がある。
仕事をするのも、前よりだいぶ楽しくなった。
この1年で感じたことは、
好奇心に蓋をせず、本当に好きなことに没頭している時こそが、
私が私のままで入れて、1番心のバランスを保ちやすいということだ。
内面に閉じこもり、自分8:他人2 ぐらいの意識バランスが、
私は心地よく感じ、健康でいられる。(ここの配分は人それぞれだと思う)
自分が自分でいれることで、創造的感覚も研ぎ澄まされてきた。
思考が他人に染まることなく、自分の思考を奪われることもない。
そういった時間が、人との”違い”を生み、そこに価値が生まれる。
日本の教育や社会は“違い”を尊重せず、
個人の大事な感覚を抑圧して均一化したがるが、
周りが皆同質化している社会だからこそ、
“違い”を磨いてレアになることが大事だと思った。
社会を一歩引いて観察して思うのが、
皆何かの役割に追われすぎて、自分1人の時間が無さすぎるが故に、
疲弊しているようにみえる。
父親・母親・上司・社員・・・・
自分の心と向き合わず、自分を何らかの役割に当てはめては、
その人格を”演じている”。
肩書きを生きがいにして、役割を自らほしがる人間も多い。
そこで演じている役割は、決して本当の自分ではない。
本当の感情をコントロールして見せないようにしたり、役割に応じて自分の振る舞いをチューニングする必要がある。
そんな生活を四六時中やってたら、心が健康でいるのは難しい。
遅かれ早かれ、無理が身体に出てくるだろう。
ソリテュード・タイムを確保すること。
現代は、あまりにその価値が過小評価されていないだろうか。
内省して、自分自身の声を聞くことを疎かにしているから、
心が病んでしまうのではないか。
強くてブレない自分軸を持たないと、他者評価に踊らされたり、周りに流されて、本当にやりたいことを見失ってしまう。
自分の価値すら、他人の声で信じられなくなってしまう。
個々人の「孤独力」の向上こそ
この世の中の社会問題を解決できる薬にも思える。
いろんな問題の先を辿ると、結局他人軸マインドからくるもの、
孤独に耐えられないことが関与していないだろうか。
今こそ必要なのは、孤独力。
自分の体験から、強くそう思う。
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