屋内位置推定が劇的に向上?次世代Bluetooth5.1の機能を紹介
本記事は2019年10月3日に投稿されたものです
こんにちは、株式会社アタリ技術部門のオオブです。
今回はBluetoothの次世代規格Bluetooth 5.1を紹介します。
Bluetooth 5.1では位置検知機能が飛躍的に向上するようです。
これまで位置検知といえばBluetooth Low Energy(BLE)を利用した iBeaconなどを利用したものが主流です。
しかしながら現在のBLEでは広範囲に信号は届くものの、信号強度の誤差がかなり大きく、 Beacon単体では位置精度の期待値は低いです。
(屋内測位の場合、壁の向こう側の望んでいないBeaconの信号をキャッチしちゃったりします)
そのため、GPS(屋外のみ)を併用したもの、三台のビーコン信号の強度をもとに位置を推定する「三点測位」、場所ごとに記録した電波強度を基に推定を行う「フィンガープリンティグ」、加速度などを利用してスタート地点からの差分を求める「PDR」という手法が編み出されてきました。
いずれにしても、幾度もの実験や精度向上のために多大な労力がかけられています。(某プロジェクトだと2年以上も期間を費やしています!!!)
Bluetooth 5.1
そこで、先般のBluetooth 5.1です。
Bluetooth 5.1は2019年1月に発表されました。このバージョンの最大の特徴は「方向検知」機能の追加です。Bluetooth信号の送信角度または受信角度を基に、デバイスがどの方向にあるのかを判定できます。これまで信号強度による距離の計算のみだったのが、方向検知が加わることにより、三点測位で、メートル単位だった測位精度が、センチメートルレベルに向上すると期待されています。
2017年に登場したMeshネットワークで多対多の通信を併せることにより、位置推定のみならず、スマートビルディングの構築やイベントスペースでのインタラクティブな演出に利用することもできそうで楽しみです。
ただし・・・・
対応機器(特にスマホ)が登場するのはもう少し先になりそうですが。。。
今回はBluetoothの進化と 次世代規格の5.1についてご紹介いたしましたが、実用化後の本技術の活用方法のご提案も可能です。
ご興味、ご質問があれば 、contact@atali.jpまで、お問い合わせくださいね。
お待ちしております。