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24/25 第3節 インテル戦(アウェイ)

試合の流れ

 昨季優勝のフルメンバーが揃うインテルに対して、怪我人が多く新加入選手をいきなり先発させなくてはならない状況のアタランタ、下馬評からもインテル圧倒的有利と予想する人が多かっただろう。結果はその通りになった。インテルの流動的なビルドアップに対してアタランタは対応しきれず、オウンゴールからあっさり先制を許す。その後も流れは変わらずロングスローにアタランタが慌てたところを見逃さずバレッラのスーパーボレー弾。徐々にリズムを取り戻したアタランタが攻勢をかけるもゴールには一歩及ばず。後半開始早々またもやロングスローから素早い反応を見せたテュラムが3点目を決め、アタランタの心を折る。さらに集中力が切れ寄せが甘くなったところを見逃さずテュラムのドッピエッタで4点目。最後までインテルに散々ゴールに迫られ、メンタルが追いつかなくなったアタランタの攻撃はサポートも少なくなり沈黙。圧倒的な力の差を見せつけられる形となった 。

アタランタ総評

 トロイやゴッドフリーではなくルッジェーリをCBに置き、本職CBがジムシティのみの状態で挑み、その影響が完全に反映された試合となった。インテルの流動的かつ速いビルドアップに全員が置き去りにされ体を当てる隙さえ与えてもらえなかった。アタランタが試合のスピードに慣れるころにはすでに2点ビハインド、昨季のインテル戦と似たような展開で改善の必要があるだろう。かといって攻めの形が全く作れていないわけではなくレテギのポストプレーやボックス内での働きを中心にインテルゴールにも迫っていた。ベッラノーヴァやサマルジッチなどの新加入選手がチームの連携に慣れてくれば今年も攻撃は機能しそうだ。3点目を取られてからは選手たちはメンタルブレイクし相手ボールへの寄せや味方へのサポートが減り、さらにピンチを招いてあと何点取られてもおかしくない状態になってしまった。幸運にも代表ウィークを挟むため、敗戦ムードを切り替えて心新たに第4節を迎えてほしい。

スタメン

カルネセッキ GK 5.5
 4失点とも防げるチャンスはなかっただろう。前後半1本ずつレテギへの素晴らしいフィードがあった。

デローン RCB 5.5
 相手FWとMFのマークの部分で上手くいかず、ボール奪取に苦しんだ。そのせいかテュラムをあからさまにホールドし大胆にイエローをもらってしまう。最後まで闘志を消さずに戻ってディフェンスしたのはさすがだった。

ジムシティ CB 4.0
 1点目のオウンゴールは致し方ないが、終始ラウタロとテュラムに上手を取られていた。その結果対応が遅れファールも増えて3失点目では飛ぶタイミングを見誤ってしまった。この試合は彼のものではなかった。

ルッジェーリ LCB 5.5
 本職ではないCBでの出場となりディフェンス面では対応に苦しんでいた。ザッパコスタが保持した際に攻撃参加するも良い形でクロスを上げることはできなかった。彼のクロスやパスカット能力が活きるのはやはりWBだと思うが。

ベッラノーヴァ RWB 5.0
 初招集からいきなり初先発で相手がインテルというのは分が悪かった。ディマルコの変則的な動きに全くついていけず、オフェンス面でも連携が不十分な場面が目立ち、本来のように仕掛けられなかった。徐々に連携を深めて活躍することに期待。

パシャリッチ DMF 4.5
 守備強度が低く、インテルの組織力の高いビルドアップに全く対応できなかった。2,3失点目のロングスローに対する対応ではフィジカルの弱さと危機意識の低さが露呈した。集中力が切れピンチを招く場面もあり心配なパフォーマンス。前半のザッパコスタへの間を通した縦パスは良かったが。

エデルソン DMF 5.5
 チャルハノールの最終ラインまで下がって受ける動きについて行けず、パスの出所を潰せなかった。オフェンス面ではパスやボールキープで違いを作っていた。3失点目以降は集中を切らし低調なパフォーマンスとなった。攻守における中心選手なだけに彼の調子次第で試合の状況が左右されるようになっている。

ザッパコスタ LWB 5.5
 前半は左サイドからのカットインからシュートやクロスでチャンスを作った。縦への突破も見せられるとよかったが。3,4失点目では集中力の欠如からテュラムに後手を取り反応が遅れた。

サマルジッチ RCF 5.5
 足元の技術があるだけにボールを持ちすぎた結果、バストーニに完封されボールロストする場面が目立った。一つ一つのプレーの質が高いだけにそこだけがもったいなかった。今後周りとの連携を深めシンプルなプレーも絡めれば司令塔として確実にいい選手になるだろう。

ブレシャニーニ LCF 5.5
 一人でバレッラとパヴァール両方をみる役割を任され苦戦していた。オフェンス面では間でボールを受けてチャンスにつなげた。ボールを持った際のアイデアや突破力がまだ必要にも感じる。後半CDKの投入により右サイドに移動したがそちらのほうがやりやすそうに見えた。

レテギ ST 6.0
 背負う動きで何度もボールを落としてシュートまでつなげ、彼のポストプレーはアチェルビ相手にも通用した。さらにチェイシングも怠らずチームへの献身性も示した。この試合ではフィニッシュの精度がいまひとつではあったが更なる活躍が期待できそうな予感がする。

途中出場

トロイ RCB 5.5 min⤴
 3点ビハインドの中、味方を鼓舞する役割として投入され、オフェンス面ではその効果が多少見られたが、ディフェンス面では明らかに身体的な衰えが目立ち、プレスはかわされスピードで完全に置いていかれていた。

パレストラ RWB - min⤴
 サイドでボールを持ち相手と対峙した際のボールの置き場は少し気になるが、縦突破とカットインどちらも良質にこなした。今季は彼への期待が大きい。

デケテラーレ LCF - min⤴
 投入された頃には相手が守備陣形をがっちり作れる状況になってしまっていたため、ほぼノーチャンスだった。

インテル総評

 怪我人もほぼいなく完全フルメンバーで挑んだ。オフェンス時は全員がポジション関係なく流動的に動くスタイルでアタランタを完全に翻弄しパスミス以外でボールロストする場面はほとんど見られなかった。バストーニのロングスローは長身が揃うアタランタにもかなり有効で、相手を慌てさせ2得点につながった。選手を変えても変わらずクオリティを保てるチーム力と戦術から今年も優勝候補として君臨しそうな予感がする。

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