「緑の月桂樹、枯れた月桂樹」−イタリアの古都フェッラーラのマドリガーレ−の良き時間
うたとリュートの森紀吏子さんとチェンバロの上羽剛史さんによる
「緑の月桂樹、枯れた月桂樹」−イタリアの古都フェッラーラのマドリガーレ−
は、Luzzascho Luzzaschiを中心にした良き時間だった♪
そのメリスマがたくさん入った歌を聞いていると、今La voce del Seicentoでなるべく取り上げているKapspergerの装飾付きモテットを思い起こして、そういう流れなのだなぁととっても参考になったのがまず一番の収穫。
Luzzaschiの鍵盤作品もステキだったしCacciniのリュート弾き歌いもステキだった。
リュートは12コース (ルネサンスもバロックもいける楽器らしい)。
それでPiccinini第1巻と第2巻からソロ曲。
Ippolito Fioriniは知らない作曲家だった💦
後半に出てきたFalconieriはさすがはナポリで当時はスペイン領でもあったせいか、それまでの北イタリアの音楽に比べると、何とわかりやすく甘い音楽か (甘ったるいとも言える)。
Falconieriは17世紀の器楽アンサンブルで何曲かやって、皆気に入っていたし、公開している動画の1つが突出して再生回数が多いから、惹かれるもがあるのは碓か。
最後のFrescobaldiで突如第2作法全開になった感じで、チェンバロ曲はSweelinckか?と思ったし、歌曲の歌い方もレチタティーヴォのような箇所もあるのでガラッと劇的に変わったし、とても面白かった。
アンコールのSe l'aura spiraも決してぶっ飛ばす感じではなくて、そよっとした風が吹く感じが心地良かった。
17世紀音楽ばかりやっている昨今だけど、当然16世紀から続いているものだし、新旧両方の様式が入り混じっている曲は難しい面もあるけど、うまく様式がつかめると本当に面白くなることを改めて感じて、これからの演奏に活かしていこうと思った。