Castaldiのテオルボ曲の1つの特徴
演奏しながら曲を書いているような絵と、小さなテオルボであるティオルビーノと合奏しているらしい絵を入れた曲集を残しているCastaldiのソロ曲には色々特徴があります。
別記事にも書いた対位法もそうですが、それ以上に違うコースで同じ音を鳴らすユニゾンが本当に多用されています。KapspergerでもPiccininiでもありますが、Piccininiならだんだん音が接近してきてユニゾンになって、そこからまた離れていくように、何かのストーリーが読み取れそうな感じですが、Castaldiはともかくユニゾンが続くということがあって、さてこの意図は何だろう…と疑問を感じます。その最たるものの一つが下記のコッレンテでしょうか。
冒頭からユニゾンですが、コースの間隔は同じとは限らないですし、低音も弾かないといけないので、慣れないとなかなか難しいです。
弾き方で悩むのは、きちんと調弦されたテオルボで、同じタイミングで弾いてしまうと、多少太い1つの音に聞こえかねないので、調弦をずらすのは妙でしょうし、そうなるとタイミングをずらして弾いたりした方が良いのか?などでしょうか。
そして、この曲も短いフレーズが音域を変えて追いかけ合いをしているので、それにも気を配らないといけなくて、面白い曲ですが色々気を使う分、頭の中の別の部分が働いている感じがします。