【バロック・ギター】Le Cocq / de Castillion (1730) Recueil des pieces de guitarreについての覚え書【約3000字】
現在仕事として,古楽史の講義とゼミ3つを持っており,講義の中では必ず18世紀以前の曲を生演奏しています。ゼミでは,楽器はモダンだったりLM楽器やはたまたiPadのアプリ(!)だったりしますが,18世紀以前の音楽を場合によっては編曲して学生たちと演奏しています。
講義ではこれまではリコーダーばかり吹いていましたが,昨年あたりからバロック・ギターを弾くようになりました。この講義は,古楽なんて普段全く聴かないであろう一般学生に聴いてもらってコメントを書いてもらう機会ですので,生演奏は正直なところ自分のリハーサルにもなっていて,何かの本番の前に人前で弾くとどうなるか?というのを試す良い機会にもさせてもらっています。とはいえ,事前の練習はきちんとしてその時点で最善の演奏ができるようにはしています。
昨年は,タイトルにあるフランソワ・ル・コック François Le Cocq (18世紀前半)の《ギター曲集Recueil des pieces de guitarre》(1730. Brussels: Bibliothèque du Conservatoir Royal de Musique Ms.S.5615) からも弾いたことがあり,その時に書いた紹介文を少し修正して転載します。
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