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雑感 2024/5/11 9216

黒柳能生氏の、最初で最後と思われるアートブック「黒²―KURO NO ZIZYO―」が、手元に届いた。

待ちきれずに、すぐに封を開ける。
サイン入りポストカードと、黒いステッカー。
あぁ…。黒柳の、直筆の、サイン。
もう、それだけで、心臓が口から飛び出そうである。
中身は、落ち着いてから見よう。


本を開く前に、しまい込んである「We Believe ALIVE」を開き、独白のような、詩のような、黒柳の言葉を読み返す。
27歳の黒柳は、私が大好きになったころの黒柳のまま、そこにいた。
松岡とは明らかに違う、言葉の選び方。
彼の表情が、情景が、彼の見ている景色が、目に浮かぶ。
ほぼ倍の年齢になった今の黒柳は、果たして、どんな物語を紡ぐのか。


1ページ目を繰る。
…そう来るか。

食い入るように読み進む。
現実と虚構の、不思議なリンク。
そして、いつもの黒柳の語り口。

あぁ。これが、「黒²」か。
重なるような、重ならないような、そんな微妙な関係の2人だ。

黒柳の、あのベースへの思い入れは、こんな形で表現されるのか。
この物語の核を担う、このベース。
9年間、彼が手放すことのなかったこのベースが、彼の思いをつなぐ。

最後の〆。
「誰か」と聞いてボーカルの顔を思い浮かべてしまうが、果たして。



読み終わって、気付く。
私は、あまり写真を見ていない。
それもそのはず、今回、これを買うことにした決定打は、黒柳が文書を書いた、ということだった。
黒柳の文章が、本になる。
夢だったことが、現実になる。
絶対に、手に入れたかった。


少し、思い描いていたものとは違っていた。
これから、何度もページをめくるだろう。
その度に、黒柳が随所に仕組んだ様々に気付くに違いない。
いいだろう。受けて立つ。
そして、私は私の解釈を、ここに、乗せる。




今回の経緯など。




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