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さて、何かと何かを接着するための素材として、糊は最も古典的なもののひとつと言って間違いはないかと思います。「接着剤」とひとくくりにしてしまうこともできるわけですが、糊という音は何とも和の感触を持つのは私だけでしょうか。木工用と前置詞がつくものの、やはりボンドは糊とは違う出自であることを強くにおわせます。

元々、糊という漢字にあるように、糊は米、特に、ごはんになった状態のものが由来なのだろうと想像します。私が子どもの時分は、まさに「でんぷん糊」が主流だった記憶があります。白い、あのねっとりとした糊を指ですくい上げては紙にぬりたくっていたように思います。そして、ひと時、遊び終われば、その指先にはカラカラになった糊の残りがこびりついていました。うまくやると、薄い膜のようにはがせたこともあったかも。

大人になると、いよいよ技術も進み、また併行して、いかに指先をカピカピにしないかの努力が進みました。その結晶として、液体タイプの赤キャップで本体が半透明のソフトなビニールに入ったものや、固形の円柱状の彼などが出てきました。そして、それがさらに進むと、テープ糊などと呼ばれるタイプも登場しました。そんな中、私はどれを普段、使っているかと申しますと、実はスティックタイプが最も頻度が高かったりします。

ところで、糊の少し遠い親類で、セロテープ(R)なる商品も世には存在します。また、そのさらに発展形の両面テープなる種もおりますが、これらの種については、また別の機会に作文することにしましょう。

最後に、この糊、私としては今後も紙同士の接着には積極的に使い続けたいと考えます。何かそれが本来の正しい姿であるような気もいたします。文具が好きな皆様は、いかがお考えでありましょうか?

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