私は「都市鑑賞者」かもしれない
私は「都市鑑賞者」かもしれない。
今まで考えたこともなかった。
ただ漠然と街歩きが好きだと思っていただけだった。
先日、「都市鑑賞者」という名付け親であり、私にとって偉大なある方と対面し、お話をする機会があった。
そこでのお話は、全てが自分の感性にぶっ刺さり、楽しくて、気づいたら時間があっという間に過ぎていた。その時の「私は都市鑑賞が好きなんだな」という気づきが、自分の中で大きな出来事だった。
思い返せば、私のカメラロールには「なんかいいんだよな」と思える街中の写真が数多く溜まっている。そういえば、街中でも何か気になるとすぐ足を止めて写真を撮っていたな。
実は、今取り組んでいる卒論のテーマも都市鑑賞そのものだった。この「なんかいいんだよな」という感覚は、分かる人には分かるが、分からない人には分からない。研究室の教授には、何回話しても分かってもらえなかった気がする。でも、たぶん私のゼミの仲間やOBOGはほとんどみんな分かってくれるはず。
よくよく考えてみると、小学生の頃におじいちゃんにもらったトマソンの本(超芸術トマソン・赤瀬川原平)が、私が都市鑑賞好きとして成長したきっかけだったのかもしれない。
先日、同じゼミの先輩2人と同じホテルに泊まった夜中、お互いの好きな都市鑑賞について語り出したら止まらなかった。みんな色んな視点があって、共感しまくりでとても楽しかった。
「なんかいいんだよな」に共感できるのって、きっと同じ『人種』な気がする。それほど居心地が良かった。