溜め息に費やすならその時間を「SideM6thライブ北海道DAY1」に頂戴~伝説級にSideMらしくて315だった今日の公演の備忘録
2022年4月16日(土)、北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナで「THE IDOLM@STER SideM 6thLIVE TOUR ~NEXT DESTIN@TION!~ Side HOKKAIDO」DAY1が開催されました。本来であれば2021年8月に6thツアーの最初の公演として開催予定だったものの、コロナの影響で延期になり、逆に6thツアーのラストを締めくくることになった本公演。SideMの良さが詰まっており、個人的SideMライブ史において伝説と呼びたいぐらいの素晴らしいライブだったので、勢いで感想を書いておこうと思います。勢いなのでまとまってないですが、それぐらい感情が迸る素晴らしい時間で、SideMのライブという芸術の核に触れた感じがありました。いいものを観ました。
(ヘッダ画像はアソビストアさんから引用)
(冷静になったのち加筆修正の可能性あり)
セットリスト
01. NEXT STAGE!(全員)
02. 喜怒哀楽万国共通-Burn it up!-(神速一魂)
03. PROOF OF ONESELF(THE 虎牙道)
04. Happy-Go-Unlucky!(木村龍ソロ)
05. GO AHEAD SMILE!(信玄誠司ソロ)
-MC-
06. ROMANTIC SHAKER(伊集院北斗ソロ)
07. Hungry?(THE 虎牙道)
08. Cherish BOUQUET(渡辺みのりソロ)
09. Hope's Journey(F-LAGS)
-MC-
10. バーニン・クールで輝いて(神速一魂)
11. 夢色VOYAGER(F-LAGS)
12. Compass Gripper!!!(木村龍&信玄誠司&F-LAGS)
13. いつかのトライアングル(伊集院北斗&渡辺みのり&THE虎牙道)
14. RAY OF LIGHT(THE 虎牙道)
-MC-
15. DRIVE A LIVE(全員)
-アンコール-
16. PRIDE STAR(全員)
-MC-
17. Beyond The Dream(全員)
本公演を伝説と呼びたい理由
SideMの好きなところは人それぞれ違うと思いますが、私はやはり「理由あって、アイドル!」というコンセプトに魅力を感じます。異なる特技や経歴を持つ皆が、ある人は一度は途絶えた夢を再び追うため、ある人は秘めていた願いを叶えるためなど各々の理由でアイドルになり、自分を鼓舞しながらファンも笑顔にし、終わるはずだった己の道を一歩一歩進んでいく……挫折や悩みを知るからこそ歌える歌やメッセージというのがあると思いますが、そんな歌が16ユニット16色どころか49人49色も展開されるのがSideMなのです。49方向から応援されるわけですからそりゃ人生のいろんなところに刺さりますし、まだ触れてない人も何かひとつはビビッと来るのではないでしょうか。
さてそんなSideMにとってキャストさんが歌って踊ってアイドルたちを舞台に降ろしてくれるライブの時間は、己の道を進むためにアイドルになった彼らのことを思えばまさに夢が叶っている一歩一歩の歩みそのものなのだととらえており、その歩む景色の中に自分がいられるだけでも感動的なのですが……中でも特に素晴らしかったと個人的に思う公演では大抵、彼らの異なる理由がセットリストや演出によってユニットを超えて繋がり新たな物語が生まれた瞬間がありました。それこそ様々な理由ありな過去を持つ彼らが315プロダクションに入り他のアイドルと出会ったからこそ生まれた物語なので、それを感じた瞬間、ああ今このSideMというコンテンツでしか出会えない感情に出会えたなと思います。楽曲の組み合わせで物語を紡ぐその表現はもはやライブという芸術だと思いますし、SideMのライブの核だと感じています。
今回の北海道DAY1は、そんな新たな物語が(あくまでも主観ですが)これまでのライブよりも強烈で力強く表現されていたように思いました。過去のライブでもそんな瞬間はありましたが、これまでにないくらい、全曲が強固に連なり場所に沿った物語性を生み出していたのです(これまで私が鈍くて気づけてなかっただけもあると思いますが)。参加した12人のアイドル全員の個性が北海道という地ならではの形で途切れることなく連面と化学反応を起こしていて、メンバーと場所が最大限活きたSideMのライブのひとつの完成形であるとすら感じています。
ユニット曲パート最後のRAY OF LIGHT後(体感ですが)いつもの公演より拍手が鳴り止まなかったことからも、みなさん多少は似たような感情があったのではないかと想像します。
以下、すべての楽曲のパフォーマンスや演出が最高だったのは大前提ある上で「ユニットを超えた新たな物語が生まれた瞬間」にフィーチャーして書いた各パートの備忘録です。
思いつくままに書いたので違っていたらすみません。
勝手にこう感じただけなので、妄想も大いに含まれていると思います。
① 01. NEXT STAGE! ~ 05. GO AHEAD SMILE!
☆特に2曲目以降の流れが最高
☆2曲目・喜怒哀楽万国共通-Burn it up!-で神速一魂が全世界を熱くさせ
⇒3曲目・PROOF OF ONESELFで本物の炎を使ったTHE 虎牙道が熱さと拳という共通点がある神速の魂を受け継ぎつつさらに燃え上がらせ
⇒4曲目・Happy-Go-Unlucky!で元消防士である木村龍がアブない火は消火して
⇒5曲目・GO AHEAD SMILE!で元自衛官である信玄が消火後に補給に来て平和を安定させてくれた
★熱き闘争心パワーを持つアイドルとそれを明るく穏やかな未来に繋げてくれるアイドルが登場、理由あり面子の集まった315プロだからこそできる未来の作り方を提示したパート
② 06. ROMANTIC SHAKER ~ 09. Hope's Journey
☆6曲目・ROMANTIC SHAKERで伊集院北斗が北海道の地名を冠したお酒でエンジェルたちをエスコートし
⇒7曲目・Hungry?で北斗が作ってくれた《勝利の杯》を受け取ったTHE 虎牙道(※)が「挑戦しろ」「自分を信じろ」と冒険に押し出してくれて
⇒8曲目・Cherish BOUQUETで渡辺みのりが休みたかったり寂しい日に花束を渡しつつ日溜まりに誘ってくれることでさらに冒険の背を押してくれて
⇒9曲目・Hope's JourneyでF-LAGSがみのりからもらった花の香りの他にもいろんな自然の美しさを楽しみながらありのままの自分を受け入れる冒険の仕方を教えてくれた
★北海道の地のお酒でエスコートしながら冒険に旅立つ勇気と励ましと楽しさを教えてくれるパート
※さかずき=お酒ですしTHE 虎牙道登場まで北斗が残っていたことから、おそらく《勝利の杯》を託したのだなと。
③ 10. バーニン・クールで輝いて ~ 14. RAY OF LIGHT
☆10曲目・バーニン・クールで輝いてで前パートで旅立った先の道を神速一魂が切り拓いて
⇒11曲目・夢色VOYAGERで赤い炎と青い炎と白いユニットカラーを放つ神速が拓いた道を、赤青白のトリコロールカラーとして纏うF-LAGSが「一緒に前に進もう」と語りかけてくれて
⇒12曲目・Compass Gripper!!!でその旅の中でリズムを刻むように方角を決めるコンパスの持ち方を教えてくれて
⇒13曲目・いつかのトライアングルで一緒に旅して初めて知った恋が叶わなくてもそこで得た強さを大事に進める強かさとそれでも願ってしまう弱さを知っていると教えてくれて
⇒14曲目・RAY OF LIGHTでTHE 虎牙道が《願ってるだけじゃ成就しない》といつかのトライアングルで見せた弱さを蹴散らし、最後にはTHE虎牙道以外の全員が殺陣をし仮想敵を倒しながら登場
★315プロの切り込み隊長である神速一魂を筆頭に全アイドルが登場、前パートで出発した旅を楽しく共に進もうと促してくれて苦しいことがあってもさらに進め!と315プロダクションメンバーの戦って進み続ける強さで叱咤激励するパート
まとめると
SideMのライブの面白いところは、16ユニットすべてが全然違う個性を放ちつつもそ似た点もあるため、メインを張るユニットが変わればそのユニットの特性と他ユニットの近いところを繋げあわせ公演ごとにガラッと異なるメッセージや魅力が浮かび上がるところです。今回は全員が元格闘家で切磋琢磨の権化のようにバチバチに競いながら成長していくユニット=THE 虎牙道を中心に据えたセットリスト構成だったため、315プロダクションが持つ「旅立つ勇気と現状を打破し進む力をくれる」点が集められ強く押し出されていたように思います。自然との戦いが日々に隣接しているこの北海道の地でのライブという意味でも今回にふさわしいテーマだと思いますし、その表現が凝縮し発露したRAY OF LIGHTラストの全員殺陣は圧巻で、時間があればずーっと拍手をしていたいほどのものでした。全員殺陣があったからこそこの公演のテーマは完成されたようにすら思います。殺陣はこれまでずっと牙崎漣役の小松昌平さんがTHE虎牙道用にライブごとに考え続けてきたもので、常に進化していくパフォーマンスに毎度驚かさせていたものですが、今回その殺陣を全員に広げることになったのは間違いなく小松さんが役に寄り添い殺陣のアイディアを磨き続けTHE虎牙道の2人も応え続けてきた歴史があったからこそです。その意味でも、「今」「このメンバーでしかできない」ライブであり、伝説と呼びたい忘れられない時間になったと感じました。
配信ライブについてはまだアーカイブもありますし、配信で観た方だけが楽しめるカメラワークを活かしたパフォーマンスもふんだんにあるので、もし溜め息ついちゃう毎日に気分が沈んでいたりしたら観ていただけると気分が上がると思います。
その他よかった点メモ
☆人数が少なく時間に余裕があったせいかキャストさんたちが自由に話して楽しめている雰囲気があってよかった
☆深町寿成さんの、毎度期待と致死量を超えていくコメント力
☆カメラワーク芸はSideMライブの見所としてぜひ今後も進化させていってほしい
☆曲の演出誕生秘話は素晴らしいのでもっと聞きたい
☆バーニン・クールやRAY OF LIGHTなどキャストさんが接触する振り付けが魅力だった曲が、コロナの影響もあり離れた振り付けになったことで新たな物語性を獲得していた
☆Compass Gripper!!!(後述)
☆いつかのトライアングルの星空と一等星による大三角。やはりSideMは星たちの物語なので
☆メインMCだったこともあってか過去最高に熱く滾っていたTHE虎牙道3人のパフォーマンス
☆語りきれないすべて
余談
今回歌われたCompass Gripper!!!は個人的にSideMの中でもトップクラスに好きな曲です。特に
《希望って言葉を言い換えるなら実際君のコトだと信じてる》
《溜め息に費やすならその時間を僕らに頂戴》など
歌詞がとても素晴らしいと思います。(なので後者は記事タイトルにしてしまいました)
この曲の歌詞は、プロデューサーにアイドルの道を見出だされたアイドルたちが、どこか疲れて自分の魅力を見失い日々を楽しめなくなった人々に「あなたにも僕らと同じように未来の可能性があるんだよ、そのあなたの存在が希望でなくてなんだろうか」と語りかけ、アイドルとして成長し己のあり方に自信を持ったからこそ「溜め息するなら僕らに時間をくれたら一緒に楽しい時間にするよ」と言ってくれるものです。(私は彼らのプロデューサー目線で聴いてしまうのでさらに「自分たちを見出だしたプロデューサーが疲れてるからアイドルとして成長した自分達が楽しさをお返ししよう」と伝えてるのではないか…などと勝手に考えて泣いてしまいます。その分、元気ももらいます)
たぶん、2次元3次元にかかわらず【アイドル】という存在に感動したことのある方には刺さると思うので、ぜひ聴いてみてほしいです。できればフルで…
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