変形性膝関節症とエクササイズ
こんにちは。みるめです。今回は変形性膝関節症について投稿します。
今回も簡単な膝OAの概要から運動までまとめていきたいと思います。
◯変形性膝関節症とは
変形性膝関節症(以下、膝OA)は現在日本の高齢者の820万人(4人に1人)が疼痛を訴える膝OAに罹患していると言われています。1)
発生要因として、以下のことが挙げられます。
・加齢
・遺伝子
・性的(女性に多い)
・体重
・膝関節外傷の既往
・関節軟骨に加わるメカニカルストレス
中でもメカニカルストレスは重要な因子と言えます。2)
膝関節は人体最大の荷重関節でありながら、骨形態学上不安定な構造です。そのため膝周囲筋、靭帯、半月板などの軟部組織により安定性を確保しています。大腿脛骨関節は完全伸展で側副靭帯の緊張が高まりSHMも発生し、安定性を得ることができます。しかし、膝外傷などの既往により伸展制限が生じると不安定性が高まります。その場合骨棘を形成することにより安定性を高めることもあります。3)
◯膝関節に対するメカニカルストレスは善?悪?
膝関節に対するメカニカルストレスの報告を見ながらまとめていきます。
膝関節の圧縮ストレスは0.8〜6.3MPa以内が生理的メカニカルストレスとされています。
メカニカルストレスに対して様々な報告があるので少しまとめてみました。
牛の関節軟骨に6MPa、10MPa、20Mpaの3種類の圧縮ストレスを加えた。すると10Mpaと20MPaにおいて細胞死が優位に増加した。特に20MPaでは細胞死が増加していた。4)
繰り返される過度の荷重は細胞死を増やすという報告もある。5)
このように過度なメカニカルストレスは細胞死を増加させ、悪影響を及ぼしてしまうことが明らかとなっている。
しかし、適度なメカニカルストレスは膝関節のコラーゲンの遺伝子発現が増加した6)という報告もあり、逆にメカニカルストレスを欠如させると関節軟骨に編成が生じたり7)、関節軟骨成分が減少するという報告もあります。8)
メカニカルストレスが過度になりすぎても欠如してしまっても、関節には悪影響が及ぼされることがわかりますね。そして適度なメカニカルストレスはコラーゲンの遺伝子発現の増加など関節には良い影響があります。
◯変形性膝関節症にはなぜ大腿四頭筋の筋力強化なのか
変形性膝関節症で多いのが大腿四頭筋を強化しましょうと言われることが多いかな思います。書籍やメディアでもよくこのように紹介されることが多いのでなぜ大腿四頭筋の筋力強化が推奨されるのか?色々と調べてみると様々な報告がされていたのでまとめてみました。
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