拝啓、19周年を迎えたロックバンド
「4年後もどうせ君が好き。」
シングル「10% roll,10% romance」の帯に書いてある言葉。4年って何なの。オリンピックなの?ワールドカップなの?大学入学して卒業まで?
2017年にリリースされて、2021年に4年経ったけど何かあった?そんなことはどうでもよくてドラマとかでありがちな「3年後」を通り越して、「よねんご」というのが語感も良くていいなと思う。どうせ、という捻くれた感じもユニゾンだな、と今は思う。
ユニゾンを好きになって4年経った。
4年後もどうせ好きだと思っていたけれど、今も大好き。
ユニゾンを好きになって1年目、2年目、3年目とメンバーについて書いてみた。その記事はこちら↓
そして4年目。4年くらいは後でもいいか、なんて思っていたわけではないのだけれどようやく少しはUNISON SQUARE GARDENというバンドについて語れるようになったのではないだろうか。
そんなにも私の心を掴んで離さないユニゾンについて、彼らの記念すべき結成の日に今思うことを書いておこうと思う。
ずっとユニゾンは「陽キャ」属性のバンドだと思っていた。ギタボはイケメンだし、チラッとラジオで聴いた曲はポップで明るいし、何かバンド名もキラキラしているし、歌声は好きだけどきっとハマらないな…なんて捻くれ者の私はユニゾンを真剣に聴かずに何年も過ごしてしまった。
私はずっと教室の隅っこにいる自分に寄り添ってくれるようなそんなバンドが好きだった。どちらかと言うと暗くて、こんな世界が間違ってると歌っているような私と同じ捻くれ者のバンドが。
何となくで通り過ぎてしまっていたバンドに再び出会いの場をくれたのもバンドだった。対バンというライブはそれだから好きなのだ。新しい出会いがそれまでの好きを軽々と超えてくる瞬間がある。
そして目の当たりにして気付いて溢れ出す。
UNISON SQUARE GARDEN、めちゃくちゃカッコよくて、好きだ!という感情。
その日からもう4年が経っている。4年後もきっと好きだと思ったバンドは、私が好きなどのバンドよりも捻くれている(最高に褒めている)。
私の好きな音楽を知る友達からも、何でユニゾンにハマったの?と言われる。これまでの好きなバンドの嗜好とはかなり違う方向に向いたからだと思う。
多分、捻くれていないバンドなんていないのかもしれない。でもユニゾンは特別に捻くれていると感じるし、アルバムだと「UNISON SQUARE GARDEN」と「MODE MOOD MODE」、どちらも1番好きでどちらか選べない私もやはり捻くれているのかもしれない(かなりどうでもいい)。
でも多分、ユニゾンを好きになったタイミングは最高だったのだと今でも思っている。今までいくら探しても見つからなかったパズルのピースがやっとはまった時のような、いいじゃん、そんな感じ!みたいな、ぴたっとはまって離れない。そんなバンドにはもう出会えないと思っていたのに、どのバンドよりも私を動かす存在になった。
15周年の記念ライブに行く前に彼らの音源を全て聴いた。私の中で昔からずっと隠し持っていた「ポップが好き」という気持ちがユニゾンを聴いて覚醒した。
ロックとポップの融合。そのバランスが絶妙でユニゾンに一気にハマるきっかけにもなった。曲が良い。歌詞はよくわからない。それでも楽曲に魅力が詰まっている。
毎日ユニゾンの聴いたことのない曲を聴いては衝撃を受け、その度にライブでどの曲が聴けるのだろうかという楽しみが増えていった。
3人がそれぞれ奏でるものが半端なく凄くて、それぞれの楽器が主張しているのに斎藤くんの歌声が引き立っているのが凄い。あの透き通ったハイトーンボイスがユニゾンの何よりの特長だと思うし、その声の良さを引き出しているのが田淵の作る曲なのだ。ギターを弾きながら歌う曲ではないと思ってしまうけれど。
出来ないと思っても最終的に出来てしまうからやってしまうし、それが出来てしまったら更に出来そうもないことに挑戦する。
どこまでもストイックなバンドなのだ、UNISON SQUARE GARDENは。
そんなことも、この4年間で知った事実。
ユニゾンのアルバム曲には所謂「捨て曲」がない(捨て曲というのは失礼だと思うが、敢えて使う)。
リード曲はシングル曲並みに良いし、アルバム曲も全部良い。もちろん一聴から好きだと思った曲もあるし、じっくりと聴いて魅力に気付いた曲もある。曲の好みは人それぞれだとは思うけれど、私は本当にユニゾンの曲が好きだ。
シングルの曲もアルバムの曲も、田淵が作詞作曲して順番も決めてとほぼほぼプロデュースしているのだと思うがやはりユニゾンの曲だから聴きたくなる。
田淵が大きな土台を作って、斎藤くんがギター、貴雄がドラムをそれぞれアレンジして作っていって、斎藤くんの歌で全てがまとまる。
ユニゾンの3人だからこそ出来た曲たち。だから聴きたいし、好きなんだろうなと思う。
どの曲も魅力があってカッコいい。今でもいつの時代の曲も満遍なくライブで出来る理由はここにある気がする。昔からずっと曲が良いのだ、ユニゾンは。たまにちょっと手を抜いたようなゆるいカップリング曲もあるけれど、それも逆にギャップがあっていいなと思うし、私自身B面曲が大好きだ。
バチバチに仲が悪いとか言っているけれど、メンバーの向いている方向が基本的には同じで、バンドに対する想いも一緒だからうまくいっている。そういうのは彼らのライブを見ていたりインタビューなどを読んでいれば何となくわかる。
そんな彼らの魅力はやはり、ライブにある。
私たちファンはお金を払ってライブを観に行く。ユニゾンは基本的に、ステージの上でライブを楽しんでいる自分たちの姿を見て一緒に楽しんでもらいたいというスタイル。でもこれが許されるのはやはりユニゾンのライブでの「演奏力」これが強い。演奏や歌が下手くそだったら見て楽しんでと言われても意味が変わってきてしまうし、やはり「良いライブ」というのはバンドのグルーヴが1番感じられることだと思う。演奏がちぐはぐに感じてしまったら、おかしいなと思うし心配になる。
会場の熱量によってもライブの熱さは変わってくるけれど、基本的にユニゾンのライブはいつも安定した「良いライブ」を観せてくれる。この安心感は大きい。
彼らがあまりツアーの中で記念日などを特別視したりしないのも好感度が高い。決して特別にMCをしたりとか、セットリストを変えたりとか、そういうことはしない。今日のライブは凄く盛り上がったから特別にもう1曲やって帰ります!とかもない。
全国ツアーで各地へ行き、その土地に住んでいる人がライブに遊びに来るのを待ってくれているのだ。だからいつも、どこでも、彼らは同じ熱量でライブをする。
その方針に気付いた時、こんなにファン想いなバンドがかつていただろうかと思った。
それでも、ライブというのはその場限りの化学反応が生まれる場所である。それを目撃したいという気持ちが年々大きくなる。行けるだけライブには行きたいのだ。
チケットが取れたら、これからも何ヶ所か行かせて欲しい。1ヶ所でも満足、でも1回行くと足りない!もっと観たい!と思ってしまうのがユニゾンのライブなのだから。
ライブに来ている人は基本的にバンドのファンだ。つまり味方である。それに甘えてライブをしているバンドも…多分いると思う(それはそれでお互いの理解があればいいとは思う)。ライブは基本的に根底は「楽しいもの」だしオーディエンスに歌わせるのも、煽るのも、モッシュやダイブがあるのも、MCがめちゃくちゃ長いのもそれぞれのバンドの特徴があっていいと思うのだけれど、歳を重ねる毎にそういうライブよりもしっかりと音楽を届けてくれるライブが好きになってきた。見ているだけ、聴いているだけでも気付いたら手は上がって全身が動いているし、生の音楽はそれだけで楽しい。
MCは私自身の休憩にもなるので、短くてもあると嬉しい。
ユニゾンのライブはいつも最高の演奏と歌で迎えてくれる。
私たちは音楽が好きなのだ。ユニゾンの歌が、ギターが、ベースが、ドラムが、それぞれの音がとにかく好きなのだ。最近では貴雄が完璧を求めずにその時の感情でドラムを叩いているというようなことを話していたけれど、そういうのもライブならではで凄く良いと思うし、基盤がしっかりしているからこそ受け入れられる。
だからその音を生で体感出来るライブは最高の体験で、ユニゾンもそんなライブが生きがいというほど好きだと言うのだから私たちはWin-Winの関係。そして、ユニゾンのライブには喜怒哀楽情景がまるごと詰まっている。それをうまく繋いでいるのが田淵が作る天才的なセットリストであり、1回のライブで自分の中で様々な感情が湧き起こるのもユニゾンのライブだからこそのような気がする。
昔の曲から最近の曲までごちゃ混ぜのセットリスト。何よりもどの時代の曲も遠慮なく組み込んでくれるところが最高に好きだ。
そしてユニゾンのライブではお馴染みの「ようこそ!」と斎藤くんが言う瞬間が大好き。この「ようこそ!」のタイミングは1曲目であったり2曲目であったりする。それでも毎回この言葉を聞く度にテンションが上がるし、ライブが始まった!というワクワクした気持ちになる。
「ようこそ!」と言われることでライブに歓迎されている気持ちにもなれる。斎藤くんにとってもルーティンのようなものだろうけど、改めてようこそについて考えると何だかとても嬉しいことに気付く。
もちろんたまにある斎藤くんと田淵の絡み(絡みというか、2人の謎のおふざけコーナー)だったり、貴雄のスーパードラムソロや他にも目が離せないドラムさばき。動き回ってたまに消えたり気付いたらもの凄い笑顔を見せている田淵。斎藤くんはそこにいるだけでもはやかっこいいからつい見ちゃうけれど、表情だったりちょいちょい変わる手癖も気になる。
3人がそれぞれ違う方を見ていてもバチっと決まるキメのカッコいいこと。田淵が邪魔してきても斎藤くんは演奏も歌も決して手を抜かずに続ける。田淵はどんな体勢になっても演奏やコーラスを続ける。服を被ったりタオルを巻いたりして目の前が見えなくなっても貴雄はドラムを叩き続ける。下手したら中断になりかねないおふざけコーナーがあったとしても絶対に演奏を続ける。それが凄い。
3人ともライブをしている時が1番良い顔をしている。
つまり、このバンドのライブは目が足りない。
田淵は客席を見て何かを叫んでいるような時があるけれど、ユニゾンは決して客を煽らない。
手拍子しかり、シンガロングしかり。いつだって自分たちのライブに全力で、妥協しない姿勢がカッコいい。
2019年の5月にユニゾンを好きになって、6月にはファンクラブ「UNICITY」に入って、7月には初めてのワンマンライブへ行った。その後の全国ツアーにも何ヶ所か参加して、彼らが昔よくライブをしていた下北沢Queでのライブにも奇跡的に行けた。2020年のライブの予定も発表されて、もっとライブを観たいと思っていた頃に、感染症の脅威が日本にもやってきた。
予定されていたライブは全て中止になった。
私が生きがいとしていたものは、あまりにもあっけなく手に届かないものになってしまった。
外出すら怖かったあの頃、私の心を埋めていたのは彼らのライブ映像だった。コロナ禍で映像作品は全部買い揃えた。彼らの足跡をゆっくり映像で辿る日々。実際、この時間が出来たのはとても良かった。YouTubeで観れる映像は全部見ていたけれど、DVDの「Spring Spring Spring」を初めて観た時は驚いた。今のユニゾンのライブスタイルとだいぶ違っていたからだ。でもこの若気の至り感が無邪気で可愛らしくて、でも真っ直ぐカッコいいライブをしている姿はずっと変わらないものだなと思った。
私がユニゾンを好きになった頃に仲良くなった人が「初めてユニゾンのライブに行った時、最初は不安だったけれど斎藤さんが『自由に楽しんでいって下さい』と言ってくれて心が軽くなってライブを楽しめた」と言っていたのを今でも覚えている。実際に斎藤くんがそう言っている映像を見て、この言葉に助けられた人は沢山いたんだろうな、と思った。最近は言わなくなってしまったけれど、また聞ける日があってもいいなと思う。
昔から今へと順にライブ映像を観ていたこの日々も、私にとっては宝物になった。ユニゾンは今も昔も、ずっとライブがカッコいいし見ているだけで楽しい。
この頃新たな試みとして「生配信(オンライン)ライブ」というコンテンツが確立した。ライブを配信する、これまであったのかもしれないけれどロックバンドが生配信ライブをやるというのはあまり聞いたことがなかった。ユニゾンも「USG 2020“LIVE (in the) HOUSE”」という生配信ライブをやるという発表があった時は、ようやくユニゾンのライブが見れるという嬉しさで胸が熱くなった。
オンラインライブも良さは沢山あった。
全国の誰でもどこでも観れる。キャパがないのでチケットが売り切れることはない。誰しもが最前列でライブを楽しめる。普段は見ることの出来ない目線でライブを観れる。更に飲んだり食べたりしながら自由に観ることも可能。そしてアーカイブがあれば、何度でもライブを楽しめる。
この「USG 2020“LIVE (in the) HOUSE”」の日のことは、今でもよく覚えている。
久しぶりのライブなのに斎藤くんの高音が全然出ていなくて不安で仕方なかったから。
それでも田淵と貴雄がいつも通りで、斎藤くんも高音以外はいつも通りで結局「最高!」で終わることが出来て良かったのだけれど。そんな初めてのオンラインライブは忘れられないものになった。誰もいない客席が映された時は何とも言えない気持ちになったし、画面の向こうで今この時間にライブをしているユニゾンは近いようで遠かった。やはり生のライブとは違う、けれどライブが観れる喜びはこんなにも大きかったのだと改めて感じた日でもあった。
この日、8枚目のアルバム「Patrick Vegee」の発売日が発表された。アルバムの収録曲も初披露されて、凄く嬉しかった。この頃開催されたオンラインライブはどれもアイデアが溢れていてとても楽しかった。新しい音楽体験のひとつとして、これからも続けて欲しいと思う。
そして待ちに待ったアルバムの発売。
間違いなく「Patrick Vegee」は私の心の支えになったアルバムだ。ファンになってから初めて発売されたアルバム。大きな受注生産限定盤のパッケージを大切に開けて、毎日毎日繰り返し聴いたし、歌詞も読み込んだし、特典のパズルもやった(ジャケットの方で)。
こんなにも新しいアルバムでワクワクするのは久しぶりだったし、何よりも曲の繋がりがもの凄く考えられていて田淵はやはり天才だなぁと思った。
その頃ユニゾンは世間よりかなり早く有観客ライブの開催に踏み切った。しかも全国ツアー。アルバム「Patrick Vegee」の所謂レコ発ツアーは先送りとなったが、このコロナ禍で敢えて今までなかった発想でライブを決行するのがユニゾンなのだ。
それはまさかの1時間の着席ライブだった。椅子から立つことさえしなければどう楽しむかは客の自由。アコースティックでもなく、ただいつものユニゾンのライブを椅子に座って楽しむというもの。
この「USG 2020“LIVE (on the) SEAT”」初日のライブに参加した。ライブが始まった瞬間、あまりにも色々な感情が溢れてきて見ている景色も霞んでしまったけれど、ライブが進むにつれ身体の奥でずっと疼いていた感覚がどんどん戻ってきた。椅子に座っていてもライブはめちゃくちゃ楽しい。ソーシャルディスタンスで両隣もいなかったし、思いっきり手を挙げて楽しんだ。
この日のことはよく覚えているような、ぼんやりとしか覚えていないような、不思議な感覚としてずっと残っている。
ロックバンドはライブをやり続けるもの。
ユニゾンはここからまた、ライブをひたすら続けることになる。
USG 2020 “LIVE (on the) SEAT”
2020年10月3日 - 12月11日
年明けにNormalというユニゾンの「普通」のツアーが開催された。名古屋、東京、大阪、横浜のライブハウスZeppで開催。この頃はまだソーシャルディスタンスを保つ為にライブハウスの中に椅子があった。全然チケットが取れなくてかなりしんどかったけれど奇跡的にキャンセル受付で取れて本当に良かった。その後急遽追加公演が決まり、観れなかった人が多かったこのツアーに参加することが叶った人も相当数いたと思う。
しかもこのツアー、アルバム「JET CO.」の曲が多くセットリストに入っている。キャパも小さい、公演数も少ない、なのにセットリストがレア曲満載でヤバい!これがユニゾンの普通なのかと驚かされたツアーだった。やはり彼らの普通は、普通じゃない。
TOUR 2021「Normal」
2021年 2月3日 - 3月24日
春からは何とあの「Spring Spring Spring」のリバイバルツアーの開催。過去のライブのセットリストをそのまま再現するというもの。これはファンにとってはとても嬉しい試み。まだあまり積極的に遠征する気にはなれずに2公演の参加だったけれど、本当に楽しいツアーだった。ライブで聴いたことのない曲のオンパレード、そしてメドレーの再現。貴重な体験をした気持ちでいっぱいになった。
そして夏からは「CIDER ROAD」のリバイバルツアーが開催された。こちらもDVDで何回も観たライブの再現。後半は通称「終わる終わる詐欺」と言われるラストに持ってこいの強い曲が次々に繰り広げられる。この曲で終わり?終わらない、の繰り返し。強い曲だらけのセットリスト。ライブの尺も長くて、満足感が半端ないライブだった。
この2つのリバイバルツアーは、まだまだファンになりたての私にとっては夢のようなツアーだった。
Revival Tour “Spring Spring Spring”
2021年4月1日 - 5月20日
Revival Tour “CIDER ROAD”
2021年8月10日 - 31日
ツアーの途中途中でオンラインライブやイベントを挟みつつ、お待たせ!と言わんばかりの「Patrick Vegee」のアルバムツアーがようやく開催された。やっと8枚目のアルバム曲がライブで聴ける。それが何よりも嬉しかった。しかもこのツアーは私の大好きな曲を演っている。初日から参加出来て幸せだったし、何より1年もこの日までライブで披露されることのなかったPatrick Vegeeの数曲が生の音で演奏された時の衝撃は本当に大きかった。待ち望んでいた分の期待を更に超える形で3人の手で披露された曲たちは、ライブで更に輝きを放って解き放たれたようだった。
今見ても、展開がドラマチックすぎるセットリスト。
TOUR 2021-2022 「Patrick Vegee」
2021年10月6日 - 2022年1月26日
2020年に開催予定だったけれど中止になったfun time HOLIDAY 8の新たなツアー。ゲストや会場は変わってしまったけれど、熱いメンツに心が躍った。ようやく対バンツアーが出来るまでに世間の動向も良い方へ変わってきて、久しぶりにかなり遠方へ遠征した。
対バンならではのバチバチのライブに、楽しいと驚きが詰まったセットリスト。いつもより時間は短いけれど、そのぎゅっと詰まった時間はとても濃厚で本当に楽しかった。アンコールでは斎藤くんのゲストに対するMCもあった。
fun time HOLIDAY 8
2022年4月1日 - 4月23日 (5月10日・6月13日振替公演)
突然の、そしてまさかの限定ライブ開催。「メンバー同い年以上限定ライブ」と「10代限定ライブ」。席有りではあったけれど、満員のKT Zepp Yokohama。このライブをきっかけに今ユニゾンのライブに足を運んでいる人もいるんだろうなと思うととても有意義なライブだった。
懐かしい曲も演ってくれてMCは長め、時間はいつもより短めでメンバーと同い年以上の私にとってはかなり優しいライブだった。でももっと長くライブしてもらってもまだまだいける。この日参加出来なかった人たち向けの限定ライブはいつか開催されるのだろうか。
the GARDEN limited
2022年6月27日 - 6月28日
夏からは「kaleido proud fiesta」発売後の全国ツアー。シングルレコ発のツアーは自由度が高いと田淵が言っていたけれど、セットリストの曲の幅広さや途中の工夫されたセッションの楽しさもあってとても思い出深いツアーになった。初めて7月24日の結成日にライブを観れたのも嬉しかったし、このツアーも終わりそうで終わらないセットリストが楽しくて仕方なかった。
そして1ヶ月ほど期間を空けて「カオスが極まる」発売後に追加公演的なツアーが開催された。久しぶりのフルキャパでのライブハウス公演。セットリストに絶妙な繋がりを持たせた追加公演は今までになかった仕掛けもあってこれまた楽しかった。何よりもスタンディングのライブハウスでのユニゾンのライブが久しぶりすぎて、ライブハウスならではの音や熱さに懐かしい気持ちになった。ようやくここまで戻ってきたと思えた。
TOUR 2022 「kaleido proud fiesta」
2022年7月8日 - 9月27日
TOUR 2022 「fiesta in chaos」
2022年10月25日 - 2023年1月10日
そして9枚目のアルバム「Ninth Peel」の発売。発表からアルバム発売までの期間が長く感じたが、田淵が今までのアルバムとは少し作り方を変えたと言っていたアルバムは、やはり今までとはちょっと違う感じがしたけれどとても良いアルバムだ。今でもずっと飽きずに聴いている。聴けば聴くほど、色々気付くことが多くて楽しい。考察なんてしたくもないのに、勝手に脳が色々考えてしまう不思議。
そのNinth Peelを引っ提げた全国ツアーからは、マスクを着用した上での声出しが可能になった。
そして秋からは、TOUR 2023 “Ninth Peel” nextの開催が発表されている。
ここまで何故か振り返ってきたが、ユニゾンは本当に年中ライブをしている。
私の生きがいでもあるライブをずっと続けてくれてありがとう。コロナ禍でも腐らずに前を向いて生きていられたのは、間違いなくユニゾンが今まで通り、普通に沢山ライブをしていたからだと思う。
私は、ユニゾンのことを自分の味方だとは思っていない。ただ私が一方的に好きなだけの存在で、勝手に曲を聴いて心が救われたりライブに行って元気をもらってきたりする、ただそれだけ。
それでも手を伸ばし続けたくなってしまうのは、何だかんだユニゾン側が手を伸ばしてくれているからなんだと思う。いつもどうするかの選択はこちら側に任せているけれど、いつでもユニゾンは変わらずにそこで待っている。知っているのだ、私たちが手を伸ばし続けていることを。
“ならば今その手を離さないで 握り返した?それが答えだ”
(お人好しカメレオン)
“それでも君が手を伸ばすのなら
何度でも伸ばし続けるのなら”
(さわれない歌)
“ちゃんと回さなきゃね だから 君の手を貸してくれ”
(スペースシャトル・ララバイ)
差し出してくれた手を掴むと、自分の手はまた違う何かを掴んで、それでもまだ手を伸ばし続けていたら、遂に君の手を貸してくれ、と言われたような気がした。勝手に良いように解釈しているだけだけれど、これから一緒に何かをしようと言っているように聞こえる。
この4年間でわかった、ユニゾンに裏切られることはない。これまでの活動で嫌な想いをしたことがない。寧ろいつだって楽しみをくれて、かっこいい曲を聴かせてくれて、最高にかっこいいライブを見せてくれて。それでいて味方じゃないけど傍に寄り添ってくれるようなユニゾンは私にとっての心の拠り所のような大切な存在となっていた。
一方的で構わない。
ずっと続いて欲しいからCDを買うし(モノを増やしたくないのと1枚を大切にしたいので複数買いは基本的にはしないけれど)、ライブの映像作品を買うし、チケットを買うし、グッズを買う。
私にはそれしか出来ないのだ。
彼らにずっと続いて欲しいけれど私にはたったこれくらいのことしか出来ない。
でも彼らの作った音楽を形として手に取る幸せは何者にも変え難い。だからCDをちゃんと発売してくれるユニゾンが好き。
これからもちょうどいい温度感でずっとずっと手を伸ばし続ける。応援し続ける。そんな物好きでいたい。
出会ってから、ずっと目が離せない。
離させてくれないくらい、ずっとワクワクをくれるバンド。
こんなにも遺伝子レベルで好きを感じるバンド、なかなかいない。
4年後もユニゾンが大好きだった!
きっとまた、次の4年後も同じこと言ってる。
“本当の気持ちを話すのは 4年ぐらいは後にするよ
まだ見てないものがあったな そうやって日々を縫う
よろしくね はじまりだよ”
2020年に発売されたPatrick Vegeeに収録された「101回目のプロローグ」の歌詞の一節。
その4年後にあたる年は来年、20周年の年。
まだ見てないものとは何なんだろう。
ちょっと怖いけど、来年がめちゃくちゃ楽しみだから期待して待つことにする。
今日ぐらいは祝わせてくれないかな!
拝啓 UNISON SQUARE GARDEN、
19年目の結成記念日、おめでとう。
これからもよろしくね。