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2024年7月26日 UNISON SQUARE GARDEN 20th Anniversary LIVE "fun time 歌小屋"

ゲスト:クリープハイプ


「九段下の箱庭。九段下の歌小屋。」 
そう銘打たれたライブ。
もしかしたら、1番熱い夜になるかもしれない。


早めに武道館に着いてずっと外にいたので開演前の疲労がやばかった。時間があったのでフォトブースで記念に写真を撮った。

夜になると光るUのロゴが素敵だった

UNICITYのフォトスポット


少し早めに会場に入り、休む。
今日は確かオフィシャル先行の次の先行で取れた注釈席。724と同じ北東だけれど今日はスタンド1階。そしてだいぶ東寄りでドラムセットの真横くらいだった。ステージがめちゃくちゃ近い。


この日だけ360度開放せずに北の席は使っていなかった。黒い幕が下がっている。この理由は後ほどわかるのだが、開放してもよかったのに…と思った。
この3daysの中で1番ステージに近い席となった。

クリープハイプはフェスで観たことがあり、曲も数曲知っている程度。それでもこの大事な1日を共にするバンドだから、きっとユニゾン側の思い入れも深いのだろう。


定刻。すぐに暗転する。
無音の中、クリープハイプのメンバーが登場。


私はクリープハイプのファンではない。
それでも、このユニゾン20周年の日本武道館での対バンという大きな意味のありそうなライブは絶対に見逃したくなかった。
ファンではないけれどもちろんクリープハイプの存在はよく知っているし、フェスでも観たことがあるし、曲も聴いたことはある。
私がユニゾンというバンドの名前を知ってからだいぶ後にクリープハイプは突然売れた。

ユニゾンとクリープハイプの関係性…正直「盟友」と呼ぶのは違うような気がしている。ユニゾンにとっての「盟友」は明らかに違うバンドを思い出す。
まぁこの対バンは勝手に言わせて貰えば田淵の夢を叶える対バンなんだと思っている。武道館で3日ライブが出来る、となった時に1日は対バンにしたいと思ってもおかしくはない。
そこで何故、クリープハイプなのか。
その答えを観に行ったようなものだった。

クリープハイプは、真摯にユニゾンと向き合ったライブをしていた。
そして尾崎世界観、長谷川カオナシのMCの端々から感じるユニゾンへの愛。
フェスとは全然違うセットリストの組み方だったように思う。


ステージに出てきてすぐに尾崎さんが「20周年本当におめでとうございます」とユニゾンへ祝福の言葉を贈る。
私でも知っているナイトオンザプラネット、そしてくるくる回る照明が印象的だったキケンナアソビ。
社会の窓の後には尾崎さんが「ユニゾン、愛してる!」と。
イトは田淵が好きな曲。私も好きな曲なので、聴けて嬉しかった。

そしてMCで尾崎さんが昔クリープハイプのライブを観に来ていた田淵が「ライブ凄くよかった」と言ってお互いにCDを交換した話をしていた。その時に交換した「ねがいり」という曲を次に披露。
話の流れも相まって曲にじっくり聴き入った。

そのまま、すぐにクリープハイプがユニゾンのトリビュートアルバムでカバーしていたさよなら第九惑星が始まり会場が一気に沸く。やはりカバー曲が聴けるのは嬉しい。

最後に「FM802 × TSUTAYA ACCESS !」のキャンペーンソングでもあり、斎藤くんもボーカルで参加していた栞を披露。会場の盛り上がりも最高潮。
ユニゾンへのバトンを渡すに相応しすぎる曲で、先攻クリープハイプのライブは終わった。


対バンというのは、相手がどのようにセットリストを組んでライブをするのか直前までわからないもの。
そのドキドキやヒリヒリした感情は私たちファンだけでなく、対するバンド同士でも大いにあるのだろう。
きっと、武道館で目撃して欲しかったのだ。ただそれだけ。
この武道館という会場で、UNISON SQUARE GARDENがクリープハイプと対バンする、ひとつの答えが見えたような気がした。


クリープハイプ
セットリスト

1.ナイトオンザプラネット
2.キケンナアソビ
3.かえるの唄
4.チロルとポルノ
5.ボーイズENDガールズ
6.社会の窓
7.イト
8.ねがいり
9.さよなら第九惑星
10.栞


そして転換。
北側からドラムセットが登場。なるほど、この日は北側に機材が隠されていたということ。
24日は広々とステージを貴雄の後ろまで使っていて(ステージがかなり前に出ていたのでアリーナの席数は少なかったと思われる&今回は花道がない代わりに注釈席に優しいステージになっていたのかもしれない)、25日は後ろの広いスペースにUSGフィルハーモニックが入り、そして今日はそのスペースが機材置き場となっていたよう。

ステージもそれぞれ3日間使えるように工夫がなされたんだなと思った。


そして転換も終わり、暗転。
いつものように絵の具が流れる。
貴雄、田淵、斎藤くんがゆっくり登場。絵の具が流れ終わるまで、俯いている3人。

アナザーワールド
始まったのはアナザーワールド。静寂を切り裂く3人が繰り出す音に身体が動かなくなる。ギターソロも熱かった。

センチメンタルピリオド
そのまま新世界ノートの流れそのままに、セッションなしのセンチメンタルピリオド。会場もどっと沸いた。そしてこのセッションなしのセンチメンタルピリオドは初めて聴いた。こうやって普通にこの曲が聴けるのが嬉しい。

さよなら第九惑星
斎藤くんが掻き鳴らしたギターの音が武道館に響き歓声が上がる。ここまで新世界ノートの流れが続くとは。イントロで向かい合う3人の姿に胸が熱くなる。かっこいい、大好き!

この日は確実に「ようこそ!」がなかった。


斎藤くんMC。
「下北沢から来ましたユニゾンスクエアガーデンです!田淵が交換した新世界ノートから3曲連続お見舞いしました!」
それからクリープハイプと初めて対バンした時の話をしていたのだが「当時からユニゾンスクエアガーデンは人気者だったのでぇ〜お客さん81人集まっててぇ〜」みたいな変な言い方をしていたのが面白かった。
クリープハイプも現メンバーになってから15周年です。一緒にお祝いして下さい!と。


斎藤くんは724で着ていたシャツの色違い。黒地。思えば斎藤くんが記念日のタイミングでシャツを新調(なのかこの日限りかはわからないが)したのはやはり20周年の武道館が特別だからなんだろうと思った。
田淵はthrowcurveの「NEVER BELIEVE ROCK FESTIVAL」Tシャツ。もはやそれは普段着なのではと突っ込みたくなってしまった。
貴雄は724に着ていた薄グレーの羽織の色違いのブルーの方。裾が貴雄のドラムの色のようなグラデーションになっているパンツ、おしゃれ。


23:25
貴雄がコーラスをしている顔が真横なのでよく見える。それだけなく北東、北西の方にもよく目を向けてくれる貴雄。嬉しい。
斎藤くんはギターソロでセンターに出ていったような。7色のステージになったところで、田淵が指でバァンと客席を撃つ。

kid, I like quartet
聴けて嬉しい!田淵が全力で訴える様子が見える。そして斎藤くんに向けて両足開いて元気にジャンプしてるの、面白すぎる。

MR.アンディ
またまた聴けて嬉しい枠!ミラーボールが綺麗。揃った手拍子。凄く幸せな気持ちになれる。
でも2番Aメロで再び月が出てきた。シャボン玉どっかいった。君にはまだ見えないし一日そこらでできるような事じゃなかった。ありがとうございます。

to the CIDER ROAD
同期のイントロが聴こえてきた瞬間、ちょっと意外な気がしたけれど嬉しかった。何だかユニゾンのこれから、を感じられて凄く良かった。

斎藤くんMC。
クリープハイプの尾崎さんがMCで「ユニゾンはフェスでそろそろトリをやった方がいい」と言っていたのだが、斎藤くんがその話を聞いていて田淵を見たらTシャツに「NEVER BELIEVE ROCK FESTIVAL」と書いてあって思想が出ちゃってると言っていた。

クリープハイプのトリビュートに参加させてもらったという話から。「やっちゃう〜?」と。
武道館3日間の中でこの曲が1番練習したそう。「特に田淵はかなり練習したよね?」という斎藤くんの一言。そんなにベースが難しい曲なのか?と思った。

イト(クリープハイプカバー)
今ちょうど参加アーティストの曲予想みたいなイベントをやっているクリープハイプ。そのトリビュート参加の曲をここで披露してしまっていいのか?それともこの曲ではないのか?
なんて思ったのだけれどイントロのドラムからメロディーもまるでシュガーソングとビターステップをなぞっているかのように変わっていて驚いた。
そして更に驚いたのが2番を田淵が歌い始めたことだ。さっき斎藤くんが言っていた「練習」とはこのことだったのか。
田淵の声好き。もっと聴かせてぇ〜。
2人のツインボーカル最高だった。


斎藤「新世界ノートからもう1曲やります!」

箱庭ロック・ショー
武道館でこの曲を鳴らして欲しかった!そりゃ九段下の「箱庭」だからやらないわけがないか。嬉しい!間奏で斎藤くんと田淵が向き合うのが好き。


そして「オンドラムスタカオスズキ!」
3日目のドラムソロ!3日間、似ているようでちょっとずつ違うドラムソロを繰り広げた貴雄。
今日も後半はずっと立ち上がっていて、最後は長い雄叫び。それだけでなく、ドラムソロが終わった後でドラム台から降りて上手側からステージ前へ駆け出して背中の「U20th」のロゴを客席に見せつける!アリーナだけでなく東と西もそれぞれしっかり向いてアピール。東に近い場所だったのでよく見えて嬉しかった。

そして貴雄の「3!4!5!6!7!8!」カウントから

徹頭徹尾夜な夜なドライブ
盛り上がりが凄い。田淵はめちゃくちゃ足が上がっているし、貴雄のドラムも3日間の中で1番熱かったように思う。
そしてギターソロでは下手前方へ駆け出す斎藤くん。田淵はコーラスにダッシュで戻ったその勢いのままマイクスタンドを引き摺り下手前方へ移動。その勢いでマイクが外れてしまうアクシデント、しかし慣れたスタッフさんがすぐ修正。しかし若干低めのマイク位置に田淵もちょっと歌いづらそう。自分が動かしたのに。
斎藤くんはギターソロ終わりの「東の空から」からを敢えて歌わずにギターに集中。「イェイイェイ…」からマイクに戻った。熱くて最高。

シュガーソングとビターステップ
3日間、毎日演奏された曲。毎回本当に楽しませてもらった。大団円感が凄い。
ようやくこの曲の間奏で田淵のマイクスタンドが定位置に戻る。ずっと定位置からずれたマイクでコーラスをする田淵の姿が忘れられない。
この曲の時だったか、田淵がステージから1段低くなっていた所に降りていた。


斎藤「武道館ありがとうございました、ラスト!」

フルカラープログラム
この曲も3日間演奏された。大好きなイントロのドラムが聴こえてきた瞬間、最高に感動が押し寄せてきた。
「1万年前から」で立ち上がり北西から西へぐるっとスティックを向けた貴雄、「それだってのに」でまた立ち上がり西を一度向いてからぐるっと北東側を向いてスティックを向ける。一瞬、あれ?こっちは向かないのかな?と思いきやそれはフェイントで、逆に嬉しかった。そのスティックで私の心が撃ち抜かれた瞬間だった。
田淵が上手に来て客席を煽ってから、上手PA辺りにいたスタッフさん1人に対してずっとニコニコ地団駄踏みながらアピール、しかし完全にサビ前のコーラスの時間。ダッシュで定位置に戻るが珍しくめちゃくちゃ遅刻していた。
それだけに留まらず、全然足りなかったのか再び戻ってきて同じスタッフさんにアピールし続ける田淵。北東スタンドからその楽しい顔全部見えていた。おこぼれありがとう。

ギターソロでステージの一段低くなっているところまで降りた斎藤くん。背中しか見えないけどきっと良い表情でギターを弾いているのがわかる。

そして、「そうだ」と
少し伸ばして歌った後で、しっかりと左のイヤモニを外して。
「涙キラキラ西の空に光る
モノクロでは説明できない完全無欠のロックンロールを」

9年前の武道館と同じアレンジで歌う斎藤くん。そこから客電が全て点いて明るくなる会場、そして7色になるステージ。それだけでなく私の席から見たアリーナも7色になっていた。なんてドラマチックな展開。
最後、斎藤くんの声が最高に伸びていた。

最後、3人が貴雄の前に集まり音を鳴らし続ける。斎藤くんは貴雄からスティックを受け取りシンバルをバシバシ叩く、そして貴雄から返してという手のジェスチャーがありスティックを返すが、もう1回?と斎藤くんが聞くと貴雄はスティックを渡さないというやり取りがあった。
3人が向かい合って、最後の音を鳴らして終わる。

斎藤「武道館ありがとうございました。またライブで会いましょう!」

田淵はスタッフさんにベースを預けて両手を上げたまま捌けていく。
貴雄は上手側から降りてぐるっと回って捌けていく。
斎藤くんは北東スタンド1階、そして2階にも目を向けて手を振って北西スタンド1階に手を振った後で少し戻って2階席にも手を振る。律儀。


鳴り止まない拍手と、アンコールの拍手。
さすがにアンコールで出てくることはないだろうと思ったが、この日だけはアナウンスが入らなかった。

再び登場するメンバーに会場がどっと沸く。

出てきてくれるなんて、嬉しい!!


斎藤「さすがに疲れたよ〜。今から大人の会議をします!…何やる〜?」

3人本気の会議。
私の席からは田淵の顔がよく見えたのだが、3人が素で話している感じがあって、その普段私たちには見せないような顔が見れたのは個人的に嬉しかった。
意外と長い。
意見がまとまったのか、斎藤くんと田淵が定位置に戻る。

シャンデリア・ワルツ
セッション付きの、武道館バージョン。
納得の選曲。
それだけではない。2番Bメロの「ちゃんと名前もある」の後、「譲れない物もある」でTOUR 2013 CIDER ROADの時のアレンジを入れてきた。
この3日間で楽曲に前回の武道館のアレンジをあちこちで加えてきたりしてきた彼らが、ここでもまた物好きが歓びそうなアレンジを再び入れてくるところ。
そういうところが、好きなのだ。
武道館3daysを締め括る最高のフィナーレだった。田淵はやっぱり最後にシャンデリア・ワルツを武道館で鳴らしたかったのかな。


斎藤「ユニゾンスクエアガーデンでしたバイバイ!」


こうしてUNISON SQUARE GARDENの特別な日本武道館3daysは幕を閉じた。


ユニゾンの信念、実はいつものロックバンドのライブだったけれど特別だった724。
この日限りのユニゾンのポップさ全開でご褒美感満載の725。
懐かしい曲も多くて1番ライブハウスに近かった、ユニゾンを形作ったものが見えた726。

3日間を通して完成されたようなセットリストだったけれど、これはまだ彼らの道の上の途中なのであって。
きっとこの20周年のお祭りはまだ終わらない。
この3日間、毎日新しい情報が発信された。

7月24日:20thシングル「傍若のカリスマ」10月2日発売決定。
7月25日:日本武道館7月24日、25日公演の映像作品化決定。
7月26日:12月25日、20th Anniversary LIVE FINALEとして「fun time tribute」の開催決定。


めちゃくちゃ楽しみにしていた武道館でのライブが終わって少し寂しい気持ちになるかもと思っていたが、こんなに大満足な3日間を過ごしてそんな気持ちになるわけがなかった。

毎日、思い出しては幸せな気持ちになっている。
私にとって「自分の心を加速させる様な確かな事」、それがUNISON SQUARE GARDENなのだから。


2024.07.26 日本武道館
セットリスト

1.アナザーワールド
2.センチメンタルピリオド
3.さよなら第九惑星
4.23:25
5.kid, I like quartet
6.MR.アンディ
7.to the CIDER ROAD
8.イト(クリープハイプカバー)
9.箱庭ロック・ショー
ドラムソロ
10.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
11.シュガーソングとビターステップ
12.フルカラープログラム

EN
13.シャンデリア・ワルツ

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塩パン
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