2021年2月9日 TOUR 2021「Normal」Zepp Tokyo
朝、起きて体温を測る。平熱。
でも心の熱がずっと冷めない。
緊張がずっと解けない。
落ち着かないのでUNISON SQUARE GARDENの曲をかける。
東京へ行くのは、1年振り。緊急事態宣言下に県を跨ぐ移動をするのがもちろんタブーなのはわかっている。
でも全力で気をつければ絶対に大丈夫。
奇跡的にチケットが取れたのだ。この為だけに東京に行く。
ユニゾンの公式サイトのNormalのページに書かれていたコメント。
「2021年も当たり前の様にライブツアーをやる。
2月から始まる全8公演のワンマンツアーは「とにかく普通に」がテーマだ。
ステージに音楽がある、観たいやつが観に来る。
世の中に難しい決まりがあっても結局やることは変わらない。
何故なら我々はロックバンドだからだ。」
ロックバンドがとにかく普通にライブをやる、それなら観たいやつはそのライブを観に行く。そんなの当たり前のことだ。舐めんな。
ただチケットは本当に取れなかった。最後の最後、キャンセル受付分で取れた。連番で取ってくれた友達に最大限の感謝をして、この1公演に全てを賭けるつもりで行く。もし取れていなかったら今頃床に臥せていたかもしれない。でも同じような気持ちの物好きが世の中には多いことも知っている。もうこんな気持ちになるツアーはこれきりにして欲しい。行きたいと願う人が最低限1ヶ所は行けたらいいのに。
前置きが長くなった。ライブの話をしよう。
今回もネタバレがあるので注意。
チケットを発券すると、30列だった。
箱に入るまでどのあたりか全く想像がつかなかったのだが、何と最後列。
Zepp Tokyoの最後列でライブを観たことはないのだが、少し段が付いているので見やすい。
Vintage Rock代表の方のご挨拶があり、その後すぐに客電が落ちる。
19:05くらい、開演。
さて、Normalと謳われたライブが全く持ってNormalではなかったので私は語彙力をなくしました。今回はちょっとテンション高めの文章でお送りします。
久しぶりにSEの絵の具が流れ、青い照明で照らされたステージにメンバーが一人一人現れる。
絵の具が流れる時点でもう久しぶりの感覚でヤバい。これは、Normalだ。
そしてセッションが始まる。このセッションに関してはまた後述したい。カッコいい。そのセッションから、
"悲しくちゃ終われない「まだずっと愛していたい」"
という斎藤くんの歌から始まったPhantom Joke。
Phantom Jokeに関しては715の生配信ライブからやや斎藤くんの歌声に不安があったのだが、驚くほど高音も綺麗に歌っていた。凄い。
このNormalのツアーは田淵がブログで書いていたが、シングル「Phantom Joke」のツアーでもある。ライブの幕開けがそのシングル曲から始まる。何とも憎い演出。1発目からカッコ良すぎ!
この後にカップリング2曲も披露されるのだが、セトリで配置された位置がまた憎いほど良い。
続くオリオンをなぞる、あぁユニゾンのライブに来たんだ!という感覚が身体に戻ってくる。まさにPerfectly, Euphoria!
ラストの“離されたい”は一息おいて歌っていたような。もしかしたらセトリはシングル寄りで定番曲が多めなのかと思いかけた。
"「ココデオワルハズガナイノニ」"、その歌詞の通りだった。
ここか定かではないのだが、斎藤くんが「TOUR Normalへようこそ!最後まで楽しんでいって下さい!」と言っていた。もしかしたら4曲目の後だったかもしれない。
斎藤くんは9月のfun time HOLIDAY ONLINEで着用していた黒地のシャツ。
田淵は白地のフロントに黒い何かが書いてある袖長めのTシャツ。
貴雄はカウントダウン配信ライブでも着ていた黒いシャツに、ロングジャケット(前から着ているものと同じかは不明)。
そしてこのドラムドコドコ…いつぞやの機材車でも話題になっていたmeet the world time!えっ、ここで聴けてしまうの?田淵がブログでセットリストの振り幅が結構あるとは言っていたけど、ありすぎではないだろうか?!田淵の低音コーラスが響いて凄く良いし、間奏とか何気にめちゃカッコいい。
もう既にNormalとは何か?状態。
続けて、アトラクションがはじまる (they call it "NO.6")!ええー!アトラクションはじまるの?!NO.6!言ってくれた!!
"守りたいものはある 例えば何気ない約束とか
時間はかかるし 悲しいことは断続にある
だけど容易に投げ出したりしない"
このツアーを歌っているような歌詞が響く。まさに共犯関係を結んでいるわけだし、常識(=Normal?)を徹底的に壊してくれる感じ。何よりステージ上の3人がとっても楽しそうだし、こうやって観れるのが本当に幸せだ。
終わってすぐ斎藤くんの「UNISON SQUARE GARDENです!」
ブレイク後、始まったのがメッセンジャーフロム全世界。予想外の曲に、えっ?大さじ小さじ?えっ?!混乱。しかし初めて聴いたにも関わらず本当に楽し過ぎる。
"少しぐらいのシアワセ運べる力持ちなんです"
少しじゃないよね、かなり大きい。
さてNormalの意味がわからなくなってきた。
続けてコーヒーカップシンドロームのイントロ…正直ひっくり返りそうになった。これはめちゃくちゃ聴きたかった曲。嘘でしょ。
このツアーに参加出来なかったら…この曲を演ったと知ったら本当にぶっ倒れるレベル。絶対にライブ映えする曲だと思っていた。もうとにかくめちゃかっこいい。回る回る照明も合っているし。
最後の"ティンカーベル"、斎藤くんのウィスパーボイスも音源より響いてやばい。"誰だ"の声も伸びていて素晴らしい。
"まわるまわるよ時代は回る 回すのは果たして 誰だ"
まさにユニゾンが時代を回してるなと思う。
何よりこの曲のアウトロが本当に大好き。ベースがめちゃ好き。思わず田淵をガン見。
もはやNormalは普通という意味ではないようだ。
そしてBUSTER DICE MISERYへ。この曲と言えば斎藤くんの"罰"の声も最高なんだけど貴雄のドラムが本当に凄い。あまりにもかっこ良くて目が離せなかった。
間奏のドラムと演奏を合わせるところ本当に凄い。一度止まって演奏に入るところ、鳥肌が立った。
最後の"ヘッダー、パンドラ、クルセイダー、からシュレーディンガー"の前に斎藤くんがすぅっと息を吸う音が会場に響く。それに合わせてくるドラムは凄い、やはり神なのかも。
続けてinstant EGOISTが始まると確か田淵がここで最近「世界はファンシー」でよくやっている猫のようなポーズをしていた。
曲が始まった瞬間から凄くこの曲待ってました!感をフロアからめちゃ感じた。フゥー!でみんな飛んでいたし。やっぱり楽しいよ。大好きだよ!
この曲も歌詞が響く。
"ほら よーいどん、でエゴイスト"
"退屈な街と生きてくルールブックはそれなりに大事だけど"
色んなことに悩んでしまうけどここでは少しエゴイストになってもいいんだなって安心する。
田淵、hahahaha〜と笑って、少し待ってから突如踊り出す。歓声を上げられない客席、拍手が起こる。
シングル曲に飢えているので続いて10% roll, 10% romanceが始まった時は連れと顔を見合わせて喜んだ。822の生配信ライブでもとにかく楽しませてもらった1曲。
田淵が下手からずっと後ろ向きに少しずつ後退りして上手まで到着。遂に袖に隠れて見えなくなる。そして上手前方に来て空気をグーパンチで殴りまくったり蹴りまくったり謎の行動。もちろん声を出さず爆笑してしまう。
斎藤くん、その田淵の様子が目に入ってしまい、歌っている最中に笑ってしまう。これは笑わずにはいられないだろう。
ここで、MC。細かくは覚えていないのだが。
斎藤くん、自分は久しぶりのライブだし前半で楽しくなりすぎないように、マラソンみたいにペース配分してるのに、そこに楽しくなりすぎてるヤツがいて笑っちゃいましたと。
さっきの10%〜のヤツじゃないか。
あとは、今回はシングルPhantom Jokeのツアーなのでアルバムツアーとは違ってやれる曲が沢山あるので普段やらない曲もやります、ここから更に皆さんを置いてけぼりにしたいと思います、的な感じのことを言っていた。
えっ、いやそう言ってる時点でこのツアー全くもってNormalでないやんなぁ。最高。
そのMC直後にRUNNERS HIGH REPRISE…。深いため息。もう、B面は、B面は…もうやらないと覚悟しているので思い入れが深過ぎる。ちょっと涙出てきた。
Bee Side Sea Side 0に行っていない身としては、聴けてめちゃくちゃ嬉しかった!この曲のコーラスが最高に好き。そしてこの歌詞。
"思いつきごときなんかで世界が動かせるわけないだろう
でも誰かの呼吸リンクするなら 何度もドアを叩くだろう"
ステージが照明で真っ赤に染まったと同時にキライ=キライが始まる。もちろん、驚く。えー?!
は?は?このギターイントロ本当に好き過ぎる。真っ赤な照明がカッコ良すぎるしサビでもメンバーがスポットライトであんまり照らされず控えめで雰囲気出ていて本当にかっこいい。
嫌いならしない、誰にでもわかる単純な答え。
まさかのJET CO.曲多めでめちゃ嬉しいんですけどあの、これはもはやNormalではないよなぁ。
そしてここ、この流れが1番今回のセットリストの中でグッとくるポイントだった!!少しブレイクを挟み、キライキライと歌ってる曲から、ぼくたちのしっぱい。
822の生配信の時より斎藤くんのファルセットも綺麗で安定していて、とにかく聴き惚れてしまう。全体的に暗めの照明。ピンスポが斎藤くんと田淵にかなり絞られて当たっている。貴雄が1番明るく照らされていたかな。
"胸が痛いのは切ないね 嬉しい事だけ蘇れ
希望、未来、笑顔も全部ある ある あるのに"
その通りだなぁと思いながらこのライブ唯一のバラード、じっくりと聴かせてもらった。それぞれの音も本当に優しくて、好き。
続けてキラキラしたイントロが。照明もキラキラしている。流星のスコールだ。バックからの強めのライトで下手側の壁に貴雄の影、上手側にやや田淵の影が映し出される。とにかく照明がきれいで感動した。
プログラム15thの時もこの歌詞が刺さりまくったのだが、この時もそう。
"一回だけしかないなら 一回だけで十分だ"
一回のチャンスを貰えて本当に嬉しいし、この一回だけでもとにかく有り難くて、十分だと思えた。
"想い続けて想い続けてさ ここまで来たんだよ"
そして久しぶりの斎藤くん「オンドラムスタカオスズキ!」からの待望のドラムソロ。
結構派手な、いつもよりバスドラ強めで早いリズムが多いドラムソロだったように感じる。かっこいい!!途中、立ち上がって羽織っていたジャケットを脱ぎ、上にバサッと投げる。
ドラムソロが終わり、決めポーズで上を見上げながらスティックをクロスさせる貴雄。その片方のスティックで斎藤くんを指してその瞬間、ギターが入りセッションが始まる。
もうどこを切り取ってもこの日のセッションはDizzy Tricksterを想像してしまう音だった。ライブ冒頭のPhantom JokeのセッションもどことなくMMMツアーでもやっていたDizzy Trickster前のセッションを彷彿とさせる感じで、まさか、今日、聴けてしまうのか?!と思っていたのだが…
セッション後、一拍置き、パンデミックサドンデス。全然違う曲来たー!!!しかし好きだ!
"少し静かにしてもらえますか"がウィスパーボイス多めでかっこいい!この時と後半の斎藤くんの弾き語り部分でピンスポが最高に大活躍していた。
後半、田淵が貴雄のドラム台に乗って長いこと向かい合って弾いてた気がする。向かい合うとお互い激しくなるから見ていて楽しい。
このご時世にこの曲をお見舞いしてくれる辺り、最高だなぁと思う。決して異常なんかじゃない。JET CO.に続いてDr. Izzy曲が多い印象。嬉しい。
そしてこのシンバルはまさかのスロウカーヴは打てない(that made me crazy) !
Patrick Vegee曲が聴けるのは本当に嬉しい。そしてこの曲本当に楽しい!ここで田淵もステージ上でお散歩開始。斎藤くんに寄って行った気がする。
後半、斎藤くんが貴雄の方を見て両膝をカクッ、カクッと曲げてリズムを取っていたのが凄く可愛らしかった。
曲が終わる頃、スタッフが貴雄にヘッドホンを装着するのが見える。
そして始まったのが、君の瞳に恋してないだった。とても嬉しくて、楽しい。ステージを照らすフルカラーの照明が綺麗で可愛くて、見てるだけでも楽しい。
ギターソロ前だったか、田淵が斎藤くんの後ろで横移動…反復横跳びのような感じでカニ歩きのようなものをしていた。ギターソロで2人で前に出てくるもそこまでおかしな絡みはなく、ただ歌い出しに2人ともやや間に合わずよく田淵がやっている身体は後ろを向いているのに顔だけマイクの方を向いて歌い始めていた。シンクロ?!まさかの2人の同じ行動に笑ってしまう。
斎藤くんは田淵の真似をしたのだろうか。
続けて桜のあと (all quartets lead to the?)。
715の生配信ライブで結構高音を出すのがきつそうだった斎藤くん、何とも軽々と歌ってたし何より楽しそうだった。本当に良かった。そして凄く楽しかった!全力でコーラスをしている田淵を見て斎藤くん、笑ってた気がする。田淵のコーラスしている時の顔、目も口も全開。
そして最後の"今 目の前の君が"の所で貴雄がスティックを客席側に向ける。ちゃんと見てたよ!
斎藤くん、最後の"行くだろう"ではマイクを握っていたけど、声普通に出ていた。凄いなぁ。
斎藤くんの「ラスト!」のコール。
mouth to mouse (sent you)だ。何だろう…Phantom Jokeから始まって途中にぼくたちのしっぱい、そしてmouth to mouseで本編を終えるライブ。綺麗にPhantom Jokeのツアーになっている。
カップリング曲の配置が上手い。本当に田淵は凄いなぁ。
ギターを使わないAメロ、手がよく動く斎藤くん。
ブルー、オレンジの照明が綺麗。みんな優しい表情をしてる。そして斎藤くんの声が優しいし"また会えると言って欲しい"という歌詞が涙を誘う。ずっと繰りかえしながら。
ゆっくりとステージ上から3人が客席は手を振ったりしながら、袖へと捌けていく。
アンコールの手拍子。これも久しぶりだ。
早めに3人が出てくる。斎藤くんから「早く帰って欲しいのでアンコールは1曲だけやります」と。
そして始まったのがさわれない歌。何回も言うがB面曲は思い入れが深過ぎるしこの曲はずるい。
Aメロの段階ですぐにサッと左耳のイヤモニを外す斎藤くん。その姿しっかり見た。
さわれない歌は本当に大事な場面で演奏される曲だ。この状況下のライブで彼らが伝えたいことみたいなのが全部このアンコールの1曲に詰まっている。泣ける。でも泣いてない。大好き。
貴雄が最後の方でスティックをクルクルしていたのはこの曲だろうか。
そして曲が終わる時は優しく、貴雄のドラムのトン、という音。
斎藤くん「UNISON SQUARE GARDENでした。またね!」
また1人1人ゆっくりとステージを後にする。貴雄が1番最後に手を上げて捌けていったかな。
19:35、終演。
最後またVintage Rock代表の方の挨拶。
こちらこそありがとうございます!という気持ちになった。自然と湧き起こる拍手。
そして規制退場。
ライブの中でもっと色々あったけど、思い返したら何だかほぼ忘れてしまっていた。本当に楽しかった。
前半は結構詰め詰めで曲が終わったらすぐ次の曲、だったけど後半は一曲一曲の間にブレイクする時間が多かったように感じた。
斎藤くんの喉を労っているのかな?
斎藤くんと田淵の濃厚接触は少なめだったけど、セトリと相変わらずの演奏力の高さとやっぱりライブは楽しい!!という気持ちしかなく。
生のライブにとって代わるものはなくて、やはりライブしかないんだなぁと改めて感じた。
初めて聴く曲も多くて、Normalというツアータイトルだから定番曲多めとかそういうことは一切なかったわけで。
行く人も限られるしこのライブに参加できること、それがすでにSpecialなわけでじゃあNormalとは何なのか本当にわからなくなってきた。一晩悩んだ。
ユニゾン側からしたら、いつも通りのライブをやるからNormalなんだろう。
椅子ありのスタンディングだからいつもと違うとか、セットリストが最近やってない曲で構成されようが、関係ない。
ステージに音楽がある、それが彼らのノーマル。
長くユニゾンを見てきた物好きからしたら、いつも通りのライブだったかもしれない。
そうか、私はそこまでユニゾンの普通のライブに行っていないのだ。まだまだ未熟者だからそこら辺がわかっていない。
普通のライブの概念がわからないのだ。
でも、彼らの普通は私にとってはいつでも特別だった。
あ、いつも通りのことがひとつだけあった。
ユニゾンのライブは最高にカッコ良くて楽しい!!
だから今夜のライブも「ノーマル」で「スペシャル」。
2021.2.9 Zepp Tokyo
セットリスト
SE 絵の具
Session〜
1.Phantom Joke
2.オリオンをなぞる
3.meet the world time
4.アトラクションがはじまる (they call it "NO.6")
5.メッセンジャーフロム全世界
6.コーヒーカップシンドローム
7.BUSTER DICE MISERY
8.instant EGOIST
9.10% roll, 10% romance
-MC-
10.RUNNERS HIGH REPRISE
11.キライ=キライ
12.ぼくたちのしっぱい
13.流星のスコール
-ドラムソロ〜Session-
14.パンデミックサドンデス
15.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
16.君の瞳に恋してない
17.桜のあと (all quartets lead to the?)
18.mouth to mouse (sent you)
EN
19.さわれない歌
ライブが終わった後、駅でUNICITYからのメールに気付く。
このバンドは、本当に優しいね。
大好きです。
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