最上の瞬間

僕にとって最上の瞬間は、高校の部活の引退試合。
引退試合がちょっと複雑で、その日は2試合あったけど、実は1試合目で負けていて。
その時点で引退は決まっていたけど、2試合目はスケジュール通り行われた。
まあ2試合目は勝って終わったから晴れ晴れしていたというのはあるけど、引退が決まった試合相手にもその後SNSで「ありがとうございました」って言ったくらい晴れ晴れしてた。

あの時、僕はそれほど人の目を気にしていなかった。
試合で勝つために必要な努力だと思ったし、弱小校だったから人一倍練習しないといけないと思っていた。
今思えば、チームメイトにはかなりの負担をしていたと思うし、辞めていった後輩もいた。その時は、自分のせいだと思ってなかったけど、よくよく考えたら、全くケアとかもしてなかったし自分も原因だよな。

あの時は、試合に勝つという明確な目的があった。それが自分にとって最上の喜びだった。
(やりすぎだと後悔もあるけど、)仲間の目を気にして、遠慮したことをしていては、あれほど最上の経験はできなかったと思う。

何が言いたいかというと、あれ以来自分の中の目的を確立できていないということ。
楽しい仲間に恵まれ、何不自由なく生活できているけど、ピースが足りない。

こういう人は多いんじゃないかな。
僕はわりと優等生コースを生きて、決められた枠の中で育ってきたから、社会という学校より大きな枠に飛び出したとき、自分の中の確固とした意志をつかみ損ねた。
自分の中に喜びを見つけ、自分で解決できないから、他人からの評価を求めた。他人からの評価を求めると沼にはまる。

過去の栄光を追いかけるつもりは毛頭ない。あれ以上の喜びを、最上の瞬間をつかむためにも見つけなければならない。
まだ僕は「大人」じゃない。

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